風景写真でも大活躍!Polar Pro PMVND IIフィルターレビュー(冬編)
こんにちは。朱門(@shumonphoto)です。
今回はPolar Proの新しい可変NDフィルターであるPMVND II (Peter McKinnon Signature Edition II) を試用させて頂ける機会があったので、風景写真撮影で使った場合でのメリット・デメリットを正直に自分なりの考えを述べてみようかと。
可変NDフィルターとは
ご存知の方も多いと思いますが、ちょっとおさらいです。可変NDフィルターはその名のとおり、NDフィルターの減光具合を決められた範囲内で自由に変更できる便利なNDフィルターのことです。
可変NDフィルターを風景写真撮影で使う
ぶっちゃけ、可変NDフィルターは動画撮影専用だと思いこんでいました。というのも、動画撮影ではシャッタースピードをフレームレートに応じて撮影中にも変える必要があるため必須アイテムの一つなのだと思いますが、風景写真撮影では、シーンに応じて固定タイプのNDフィルターを交換すれば良いので。
それと、個人的なイメージでは可変NDフィルターは調整リングを回しすぎるとムラができたりと、性能が角型NDフィルター等と比べると見劣りして写真に使うには向いてないのでは?という先入観を持っていました。
ですが、最近の可変NDフィルター大幅に性能向上していて、ムラが出ないものもあるようです。
それと、なによりも何枚もNDフィルターを持ち歩いて付け替えたり組み合わせを変えたりして使う必要がないのは風景写真で可変NDフィルターをつかう大きなメリットかと思います。
PolarPro PMVND II
今回のレビューでは新しく発売したばかりのPMVND II (Signature Edition)の2-5 stop (82mm)を使用しています。
まずは基本性能ですが、こちらのWebページから引用すると下記のとおり。
- 2-5および6-9ストップバリエーションで利用可能
- プリセット停止範囲により、交差分極の可能性が排除されます
- 16mm焦点距離レンズまでのケラレゼロ
- 新しいDefender360 ™カバーが含まれています。
- 新しい触覚フィードバックメカニズムを備えています。
実際に持ってみるわかりますが、重厚感があって、つくりもしっかりしている印象。回しすぎることが無いようにちゃんと2-5stopの範囲で止まるようになっています。
また、Defender360 ™カバーですが、これがなかなか便利で、レンズにフィルターを装着したままカバーをつけられるようになっているのと、フィルターの装着面用のカバーをその前面のカバーに固定できるようになってます。
フィルターを外した場合は、この2つのカバーで完全にフィルターを保護できるので、ポケットにでも入れておけば持ち運び・脱着が簡単です。
撮影者のニーズを考えて作っているなと思わせられる部分ですね。
色かぶり・ムラ
フィルターなしの場合と比較すると、若干全体的に緑色の色かぶりがあるように思います。ただ、この程度であればRAW現像で補正できないほどの色かぶりではないと思います。
ムラですが、心配していたX状などの目立ったムラは無さそうです。(周辺減光は元のレンズによるものだと思います。)
使い勝手
減光を調整するリングは各stopごとに心地よい感覚で固定されるので、見ないでもstop数を変化させることが出来るのは便利ですね。
今回は冬の撮影ということもあって、手袋をした状態で使っていましたが、それでも問題なく操作できました。
作例:滝撮影
冬という時期もあって、フィルターを使うシーンも限られるのですが、ちょうど雪と滝を撮影する機会があったので、このフィルターを使ってみました。
可変NDならではの撮影方法
普段、滝・渓流系の撮影をする場合は基本的にM(マニュアルモード)でISO, 絞りとNDフィルターを調整しながらシャッタースピードが0.5秒前後になるようにしてますが、今回は可変NDフィルターなので、A(絞り優先モード)でISOと絞りを所望の設定にしつつ、なるべくフィルタのstopリングを使いながらシャッタースピードを0.5秒になるように調整しつつ撮影してみました。
今までそんな設定で撮影したことは無かったのですが、これがとても撮影しやすいんですよね。シャッタースピードが重要なシーンでの風景撮影では是非試してみてほしい使い方だと思いました。
風景写真撮影におけるメリット・デメリット
動画撮影用に設計されているということは重々承知のうえで、このPMVND IIの風景写真撮影におけるメリット・デメリットを列挙してみました。
メリット
- シャッタースピードを一定にするのが簡単
- NDフィルターを何枚も持ち歩く必要がない
- フィルターを装着した状態でカバーをつけられる
- 可変リングの触感フィードバックは使いやすい
デメリット
- 超広角レンズの場合はCPLフィルターとの共用が難しそう
- 若干色かぶり(RAW現像時に補正すれば問題レベル)
まとめ
今回はPolar Pro のPMVND IIの風景写真撮影で試用してみました。
可変NDフィルターは動画撮影用という既成概念がありましたが、風景写真撮影でもかなり使えるというのが正直な印象ですね。
特にシャッタースピードを固定したい滝・渓流・海での撮影では大活躍しそうな予感です。
暖かくなったら、もっと色々なシーンでの撮影で使ってみたいと思います。
ではまた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?