また、ぽつぽつと（10月の日記など）

■10月9日（月）
　ここで書き始めることをしておかないと永遠に今の状態から抜けられないかもと思い、再開します。大変体調が悪く、まあ日々の生活をこなすことに一生懸命やってました。仕事はあまり決まらず、資格の中級試験も落ちてしまい、人生そんなにうまくいきませんよねという感じ。
　先日また私の病気の症状のせいで、警察に厄介になり。あまり詳しくは書かないけれど、たくさんの男性警官に取り囲まれた威圧された空間にしばらくいたので大変な疲労困憊であった。身体に傷もついてしまったので、これを機に反省したいところです。
　最近のできごとでいえば、弟夫婦に子供が生まれ、世間でいう叔父叔母的な存在になった。私のようなノンバイナリーな者は自分を叔父と言うべきか、叔母と呼ぶべきかいまいちわからず、まあそのときの気分でいこうと思う。姪っ子には、私を「名前＋ちゃん」などで呼んでもらいたい。
　また、「私はノンバイナリーである」と開示した上で、仕事先の人と会う機会があった。とても大きな出来事だった。以前、ノンバイナリーだと告げた知人にとんでもないひどいことを無邪気に言われたことがあり（「それってひさこが男になりたいってことじゃないの？だったら私もノンバイナリーかもー！」等）かなり警戒して望んだが、別に普通だった。その普通がとてもうれしかった。
　祝日の本日は、昼過ぎまで寝て、家で昼食を取り、伊勢丹へ枕を見に行った。帰りに新しいピアスを買い、スシローで夕食を済ませた。先月から部屋の間取りを大改造中。間取りを変えるだけで新居にきた気分になるので不思議です。

■10月10日
　先日の警察に厄介になった件などを主治医に報告しに通院。パートナーも同席。話してよかったと思える診察だった。お気に入りのパン屋で惣菜パンを買って駅前で食べた。外でなにかを食べたくなるくらい、気持ちがいい秋晴れの日だった。少しグレーかかった青空にたくさんの雲。汗ばむことはない気温。心地がよかった。
　
　今、校正の仕事以外も仕事が、なぜか一気にストップしてしまっている。「インタビューする相手がなかなか決まらない」と担当編集が嘆いていた案件のインタビューイが決定し、どんな著名人や芸能人が着ても物怖じしない私が、少し緊張してしまうくらい好きな相手で、心臓がバクバクする。しかし、ファン丸出しで出て行ってはライター失格なので身を引き締める（結構現場でも淡々としているタイプではある）頑張ろう。この仕事頑張ろうって思えるの、久々かもしれない。明日は参考資料をみにいこう。あとついでに図書館にも寄って延滞している本を返さなくちゃ。
　あと、スキルマーケット系にも登録してみようかと思う。ライティングや校正、リライトができますというやつ。

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■10月23日
　昔、迷惑をかけてしまった人のことが急に頭に浮かんできて、軽いフラッシュバックになる。今週すごく忙しくなる予定で、焦ってしまってはだめだと自分に言い聞かせる。今以上に忙しい局面を、私は繰り返し乗り越えてきたはずなのだ。大丈夫、大丈夫だと言い聞かせる。人生は長い。他人に迷惑をかけながら生きていくんだよ、などという格言があるが、まだその本質を理解できていないのだと思う。
　仕事の採用試験があり、久々に外出する。とてもいい人たちだったのに、試験の結果がめちゃくちゃでかなり落ち込む。言い訳はできないけれど、「ここでやってください」と言われた机がオフィスのど真ん中にあり、人が四方八方にいるような環境で、気になって震えが止まらなかった。やっぱりもう会社に勤めるというのは無理なんだな。そんなことを考えた。誰かがいるというだけで、いつもならできることができなくなる。見られている、監視されていると感じてしまう。
　散々な結果だったのでタバコを吸って気を紛らわそうとしたら、より気持ち悪くなり最悪な気持ちで帰宅した。満腹中枢を上げて気絶しようとコンビニで買ったまずいオムライスをかっ込み、死んだように寝た。味はせず、胃袋を無駄遣いしたと思った。心配して帰ってきたパートナーが湯を沸かし、私を外に連れ出し、「元気のないときはスパイスがいいから」と近所のネパール料理屋へ誘ってくれた。お待たせいたしましたを「おたませいたしました」という店員さんがいた。今日あったことを話し、ごはんをもりもり食べた。まだ頑張れる気がする。

■10月24日
　仕事の評価は自分の評価ではない、という原理原則をわかっていながら今日も自分を責めている。やれていないことばかり。美容院の予約、カウンセリングの予約、友達への返信、新しい仕事先への応募、スキルマーケットの登録などなど。一個ずつこなしていくしかないのだけど、なぜこんなに忙しいのか。いや、数年前までは今まで以上に忙しかったはずだから、たぶん忙しさへの許容量が減ったのだと思う。
　きっと今日は昨日受けた仕事先からのお祈りメールが来るだろう。それでまた落ち込まないようにする。

■10月25日
　朝から死ぬほど仕事。暇なときはずっと暇なのに、今は締切が３つほど重なってしまい毎日てんてこ舞い。昼は義母から新米と一緒に送られてきたレトルトカレー。どうやら仕事先からはお祈りメールすらもらえないみたいだと悟ったら、急に楽になった。
　20時くらいまでみっちり仕事をし、電気圧力鍋に冷蔵庫にある野菜をぶちこみミネストローネをつくる。プロデュース101JAPANというオーディション番組をためしに見たら見事にハマってしまい、一気に4話観る。夢のある若者がアイドルになりたくて頑張っている姿に感銘を受けるようになったのは少し老いた証拠だと思う。自分にはもうないその頑張る馬力を、画面越しに見て応援をする。
そういえば、数年前に作った本が重版したらしく、月末大きな臨時収入がある通知がきた。よかった。

■10月26日
　朝からしっかり仕事をして、明日締め切りのゲラを15時くらいに終わらせる。一息ついたら煙草があったことを思い出して吸ったら、めちゃくちゃ気持ち悪くなってしまった。
　健康診断に行かないといけないのに、予約していない。冬になると私のような人間が健康診断に駆け込むのですごく混む。だから夏までにやっておけとあれほど言ったのに。
　久しぶりに深夜0時まで仕事をした。ふたつ締め切り仕事を終えてヘロヘロになり、夕ご飯を夕方食べたせいで小腹が空いたことをいいことに、おつかれコンビニへ行く。アドレナリンが出ている疲労状態で行く深夜のコンビニが懐かしく、馬車馬のように働いていた昔を思い出した。
　パートナー氏は会食だったので、深夜2時ごろ帰ってきた模様。

■10月27日
　昨日の会食で自分のキャラ付が難しかったと朝から悩むパートナー氏。ええ、キャラがないと飲み会ってだめなの…？　
　誰かに仕事を提出するとき、必要以上に緊張する。そんなときはおまじない「仕事の評価は自分の評価ではない」を唱える。大丈夫。
　目の周りのクマが線になっていて、気になる。午後から打ち合わせ。帰ってきて泥のように疲れて眠ってしまう。とりあえず今日締め切りを終えたけれど、まだまだ来週も忙しい。
　睡眠不足なので、明日は土曜日だしゆっくり寝たいな。

■10月28日
　土曜日だけど原稿仕事を夕方まで。パートナー氏は部屋の片付け。そうそう、模様替えをしたのです。ベッドやテレビの位置を変えただけでたかが2DKの部屋はまるで別の家に来たようになった。ここに住んでもう5年目になるが、定期的に模様替えをしたほうが気分新たにいられそう。
　母からのLINEに返信をせず1週間がたち、母がパートナー氏への連絡をしてきたらしい。いつも一方通行なんだよな、この人は。「とんかつ屋にいきたいのだけど◯日はどう？」というきわめて一方的な連絡。まずは「一緒に行かない？」じゃないのか。私がとんかつを食べたくないという可能性は考えないのか。決定事項のように、言われるのが本当に苦痛でとにかく離れたい。諸事情があり近々母に会っておかないといけないからなんとかするけれど、親に年に一度会うくらいの感じで私は行きたいのに（そんな人なんてごろごろいる。数年に一度しか帰らないっていう友達もいる）
　日プ女子（いわゆる「プロデュース101JAPAN」のことをこう呼ぶらしい）がおもしろい。もうすぐ最新話に追いつける。夢に向かって努力する純粋な人たちを見るのがこんなにすばらしいことだと感じられる年齢になるなんて思わなかった。ただまだ推しの女の子はいない。親になったことはないが、親目線で楽しんでいるのだろう。

■10月29日
　11時と遅めに起床したことに少し焦る。引き続き朝から原稿仕事。今日は15時までと決めていたので、その後外出して、中野駅の飲食街にある適当な居酒屋に入って飲み食いする。あまり期待していなかったのに、すごくおいしくて、接客もさっぱりしていて居心地がよかった。焼き場にいたおにいさんが髪をジェルワックスでバシッと決めていた人だった。そういえば、この前行ったとんこつラーメン屋のおにいさんも髪をバシッとリーゼントで決めている人で、きっちりしている人は髪型でわかるのかもしれないなと思った。何よりも清潔感。
　「きっとあと5年後は今のような飲み食いの仕方ができなくなっているに違いない」と最近よく言い訳のように話し、このあとラーメンを食べてカラオケに行こうと大学生みたいなことを言い出す。じゃあカラオケは1時間だけ。それで大変満足して、ラーメンの気持ちはなくなって20時くらいに帰宅。もう大学生のように遊ぶことはできまい。
　帰って日プ女子の続き。最新話まで追いつく。もう全員我が子のように応援している。
　いい一日を迎えるためには夜23時にベッドに入ることだ、という考えのもと就寝する。明日もまあ大丈夫だろう。少しずつやることやっていこう。