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読書しながらミニシロノワールを食べる

あったかくてつめたくてあまい食べもの、といったらひとつしかない。シロノワールである。

いま、わたしはまさにそれを食べているところ。
…ミニシロノワールだけど。


最寄りのいつものコメダ珈琲店で、いつものように時間を過ごしているあなた。
本を読み始めてから、あるいは作業を始めてから、いい具合に時間が過ぎている。
そろそろあまいものを身体が欲しているなら、今が注文するいちばんいいタイミングだ。呼び鈴を押す。


読書をしながら何かを食べるというとき、本当ならちまちまちまとつまめるものがいいのだろう。なので、あったかいデニッシュの上にソフトクリームが乗っかっていて、気づいたら形が消えてしまうような食べものは決して読書向きではない。

そう頭では分かっていながらも、本を読みながらミニシロノワールを食べたい瞬間は定期的にやってくるので、そのときのために食べ方をつらつらと書いておきます。
ほんとうはこんなの無視して、全力で食べたらええとは思うんですが。


注文した品が届いたならば、琥珀色のシロップを余すことなく全体にかけ、まずは食べることに集中する。
こういう、温度がだいじな食べものはいけるところまで集中して食べる、それが礼儀というものだと思う。目の前の食べものに対しても、それを作ってくれた人に対しても。

あったかい、つめたい、なめらか、さくさく、じゅわじゅわじゅわ、

食感をひたすら楽しむのだ。
それが、ミニシロノワールという食べもの。


おおよその食感を楽しみ尽くしたならば、一旦前の作業やら読書やらに戻る。全部一気に食べちゃっても全然いいのだけど、それもなんだか味気ないというかさみしい気もしてしまうので、わたしはついつい一切れほどを残してしまう。楽しい時間は長く続いてほしいから。ミニシロノワールを食べることは楽しい。


あ、飲みものはたっぷりサイズを頼んでおくと安心です。できれば甘くないものを。
豆菓子は先に食べちゃってもいいけど、ミニシロノワールを食べる人にとって豆菓子の塩気ほどたすかるものはないので、何粒かはとっておくようにしています。
でも10円でおかわりできるからあんまり気にしなくていいか(次の機会にはおかわりしてみよう)。


なんて書いているうちに、ソフトクリームは溶けてすっかり形をなくしている。
皿の上で混じり合うソフトクリームの白とシロップの琥珀色を、最後のひと切れになったデニッシュに染み込ませて一気に頬張る。文字どおり頬張る。おまけみたいについているシロップ漬けのさくらんぼも食べる。はああまかった。お水をひとくち、豆菓子の塩気が今日もありがてえ。


さ、本の続きを読もう。


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