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【緋色の弾丸公開延期激おこ記念】劇場版名探偵コナンMyランキング【自分Pedia】

はい、タイトルの通りです。

去年の公開延期、というか発表された2年前から「ついに赤井しゃんが…(涙目)(アゴを割りながら)」楽しみにしてきたのを考えると、2年ですか。

降谷零くんが【安室の女】なるものを生み出し“あと少しで100億の男“と言われてから、基本スペックは全て降谷くんより上と言われている(多分公式設定)赤井先生としては、それだけを楽しみに生還したみたいなとこがあるのに。

というわけで、前回はデータと、自分の他社様での連載に基づく雑観を勝手気ままに書きましたが…

今回は「七島的ランキング&見どころ・味わいどころ」紹介です。ちょうど各社で配信している時期ですので、ぜひ参考にして、この期間の“おうち時間💢“とやらの足しになると幸い。

そして、緊急事態宣言が明け、休業している映画館が再開された暁には!

私の推し「赤井秀一さま」「世良真澄ちゃん」を100億の兄妹にすべく、課金に協力していただけると幸いです(選挙活動)

このnoteの例に倣って「好きな作品」しか言及しませんので、全24作品中15位から発表します。

※見出しにHuluのリンク貼ってますが、公開期間終わったら死ぬんでそこんとこよろしく。

15位★天空の難波船(2010年/シリーズ14作/山本泰一郎監督・古内一成脚本)

微生物研究所から“殺人バクテリア“が盗まれたテロ事件と、怪盗キッドとの攻防が並行して描かれるあらすじ。いろいろ感想を拝見していると割と「嫌われとるな〜」と感じる感想が多いが、個人的にはアクションラインを並走させるストーリー展開って、なかなか高度でエキサイティングだと思って“好き“な作品に分類。魅力的かは別として、よくできてる。

あと、これはいろんなところで書かれてますが、この作品の「パンデミック描写(感染した人と周りの人)」「フェイクニュースとパニック」「火事場泥棒」という、今を予言するような内容にゾッとしたり。

SFって、歴史絵巻で風刺なんだなと思う作品。結構味わい深いです。

・コロナ禍の今観たい度 ★★★★★
・初心者におすすめ度 ★☆☆☆☆
・勝平さんが可愛い度 ★★★★★★★★★★

14位★11人目のストライカー(2012年/シリーズ16作/静野孔文監督・古内一成脚本)

これもねw 一般的には結構嫌われてる感がある作品かなと思います😂 ストーリーにも結構無理があるかも。それは認める。

プロサッカーリーグの試合会場を舞台にした連続爆弾事件が主軸。小五郎のおっちゃんに犯行予告があり、追跡する警察とコナンだが、小五郎との因縁が…?という感じの話です。話的には15位の難波船以下なんだけど、年取ってみると少年探偵団が江戸川にボール繋ぐラストシーンが好きで上位に。少年探偵団のモンペなので…

少年探偵団だけでなく、普段スカしてる江戸川も「サッカー教室で習ったこと」をもとに勝負に出るところが好きです。そのせいで遠藤選手の棒読み台詞が擦られるのもご愛嬌。

・ストーリーより雰囲気楽しんでよ度 ★★★★☆
・初心者にオススメ度 ☆☆☆☆☆
・Jリーグファンの意見が聞きたい度 ★★★★★★★★

13位★沈黙の15分(2011年/シリーズ13作/静野孔文監督・古内一成脚本)

これもねw 最後の「サッカーボールの下り」が印象的すぎて結構ネタにされてますが、話はかなり良くできてると思っています。第一、サッカーボールトンチキ使用ランキングでいうと、圧倒的に「純黒」と今年の「緋色」がランクインする。

ダム開発に伴い「沈んだ村」にまつわる過去の事件が発端になったストーリーで、話としては本格ミステリだと思います。最後のサッカーボールのぞけば、原作でも滅多にない大人の愛憎と子供の優しさが丁寧に描かれた作品だと思う。

監督の静野さんの第1作目、山本さんから一回り若返った抜擢作品でもあります。この頃は興行に苦しんでいるから、望みを託したんだろうな。

その後、“マンモス興行劇場版シリーズ“になっていく同作の「復活の一手」となった某作まで、長らく彼が監督を務めることに。再興の功労者のデビュー作です。

・本格ミステリ好きにオススメ度 ★★★★☆
・初心者(大人)にオススメ度 ★★★★★
・サッカーボールをなんだと思ってるんだ度 ★★★★★★★★★

12位★銀翼の魔術師(2004年/シリーズ8作/山本泰一郎監督・古内一成脚本)

ある劇団が小道具として使用している宝石を狙うと怪盗キッドが挑戦状を送ってきたことから始まるスペクタクルです。これもあまり支持がないように見受けます。

そもそも、キッド回を嫌うファン、多いですよね。個人的にそれが意味わからんなと思ってて、なぜなら、勝平さんの出番作るには江戸川を工藤に戻すか、キッド出すしか方法がないわけで。パカパカ工藤に戻してたら、それこそ本筋に影響が出てくるわけだから、キッドさんがご協力くださるのは事情通の古参オタクなら分別して我慢してほしいところ。

例によって話は大したことなく、すぐトリックも犯人も見破れるレベルですが、キッドが絡む意味がある「空」を舞台に、派手にやってて好きだなと思いました。今や江戸川が軽く“ゴジラ化“してるのは、この作品のせいな気がしないこともない🤔

・みなみ&勝平のナイスコンビネーション度 ★★★★★
・初心者にオススメ度 ★★☆☆☆
・江戸川のゴジラ度 ★★★★★

11位★ベイカー街の亡霊(2002年/シリーズ6作/こだま兼嗣監督・野沢尚脚本)

これはね……… オバハンになるまでは1位だったんですよ。本当によくできている、仮想体感ゲームを舞台に起こる“本当の誘拐・殺人予告“が交差するサイエンスフィクションとリアリティが融合した冒険活劇です。こんなに良くできた話ないと思いました。大人気作です。体感だけど、支持は1位なんじゃないかな。

ただ大人になって見ると、まず子供向けの現代を舞台にした作品で、あからさまに子供の“生まれながらの格差“を皮肉たっぷりに描くことにきもちわるさを感じました。単なるその子たち1人ひとりの傲慢な性質としてではなくて「集団の性質」と決めつける違和感。その子たちを「成敗するように」江戸川や少年探偵団ら「庶民」が彼らを救って逆転していくというストーリー…。

はっきり言って、この分断の描写は悪質だと思ってます。個人的にはパンチラより胸糞悪い。子供の格差に子供は関係ありません。子供の格差は大人のせいです。彼らに希望を託すにしたって、こんな描き方はちょっとない。

この後日談を引っ張り出すのは酷かと迷ったが、担当脚本家は公開2年後にご自分で命を絶たれています。そのことはお悔やみ申し上げるほかないし、彼の他の作品は全て良く拝見し大好きな作品も多々ありますが、これに関してはちょっと解せないです。

ご自分が感じる痛みを、未来を担う子供たちにリセットしてほしいと願ったのかもしれない。でも、それって絶対ダメだと私は思います。大人向けの作品にならいくらでもいいんだよ。でも、子供向けは絶対にダメだ。大人が自分で消化できない苦しみや不条理を子供にぶつけるのは虐待だと思うから。

大人がすべきことは、少しでも自分の不条理を削って削って削りきれないものは反芻して消化して次代に渡すことです。敬愛する野沢さんで、良くできた最高傑作だと思うから、その子供たちへの影響の大きさも鑑みて10位下に叩きつけたい。

江戸川が持つような「知性」と「勇気」は勝つために使うんじゃない。分断をなくすために使うんですよ、野沢さん…

・あなたの痛みを少しでも消化して子供たちに渡すと誓います度 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
・コレが「コナンで一番好き〜」とヘラヘラする大人とは心で絶交してます度 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

10位★ゼロの執行人(2018年/シリーズ22作/立川譲監督・櫻井武晴脚本)

ある時は喫茶ポアロのイケメン店員、ある時は黒の組織の工作員バーボン、その素顔は“ゼロ“に所属する公安警察官というトリプルフェイス・安室透(降谷零)がメインキャラの回でした。彼の公安警察としての「違法捜査」の渦に、江戸川(工藤)の大切な人である毛利小五郎が巻き込まれてしまう冤罪事件をもとにした作品です。

ここまでの数行でお察しの通り、かなり本格ミステリ路線であることが窺えると思います。これは脚本の櫻井さんの影響がかなり強いんだろうな〜と推察(5位を参照)。

冤罪というまだまだ社会的にしっかり考えねばならない問題にスポットを当てつつ、その“悲しみ”を作り出した張本人である安室透が「安室の女」を量産するに至った当作ですが、個人的には安室さんの魅力が古谷さんの声以外に見つからないため、櫻井作品の中では最下位かなぁという判断。

・カーアクションが楽しい度 ★★★★★
・初心者(大人)にオススメ度 ★★★★☆
・ゲストが2人とも我慢ならない度 ★★★★★★★★★★★★★★★

9位★業火の向日葵(2015年/シリーズ19作/静野孔文監督・櫻井武晴脚本)

「ゼロ」と同じく櫻井さんの脚本です。かなりエピソードやトリックを削られたという話も耳にしますし、下馬評は低いように感じますが、個人的にはとても好きです。

自分は卒業テーマは演劇と装置でしたが、選考は美学芸術学だったので西洋美術も学んだため、ゴッホのひまわりという日本にも関係が深い題材を少年向けアニメで取り上げるということにまず感銘を受けました。コナンで「三幅対」なんて言葉を聞くことになるなんて!

“嫌いな作品“の中ではこの逆のことが起こるのですが、こういう題材としたカルチャーの基本的な作法や本質へのオマージュがある作品は好きです。本筋がいくら整っていても、仮にも「間借りしている界隈」への本質的理解がない、道具にしか見えない作品には嫌悪しかありません

そういう意味で、ひまわりにまつわる伝説を独自解釈した当作は好きでした。

・勝平さん大活躍度 ★★★★★
・初心者にオススメ度 ★☆☆☆☆
・むしろ低評価はゲストのせいだと思う度 ★★★★★★★★★★★★★★★

8位★迷宮の十字路(2003年/シリーズ7作/こだま兼嗣監督・古内一成脚本)

この辺は初期の円熟期だと思います。ただ、ベイカー街の後で興行は少し下がったようですね。(前回参照)

仏像や美術品を専門にした窃盗団のメンバーが連続殺害され、時を同じくして小五郎のおっちゃんがある寺院から暗号解読の依頼を受けるというプロットが交差するストーリーです。初期にしては、本格ミステリと言っていい筋だと思う。この頃にしてもとりわけ「アクション<筋」が際立ちます。

というのも、当作は平ちゃん(服部)がメインキャラなので、最終的な見せ場は立ち回りなんすね…!カッコよすぎ。

基本的に工藤・江戸川・黒羽・白馬以外のキャラはみんな可愛いという脇役モンペの私としては、サッカーボールなんかより殺陣の方が上がるんですよ。平ちゃんの峰打ち成敗がもっと観たい。

・どこがどうより全体的なバランスが良かってん度 ★★★★★
・初心者にオススメ度 ★★★★☆
・色恋ネタはやっぱ古内脚本に限りますな度 ★★★★★★★★★★★★★★★★

7位★世紀末の魔術師(1999年/シリーズ3作/こだま兼嗣監督・古内一成脚本)

個人的に初期の名作だと思ってるのがコレ。これも怪盗キッド絡みなんですが、お目当ての宝を保有する鈴木財閥、展覧先が大阪、船での攻防、最終的に町外れの古城へ……と、なかなかスペクタクルで映画ならではの豪華さが効いた作品。

極力主要声優全員を出さねばならんような政治が働くなか、各作品趣向を凝らして頑張ってますが、初期だけあってその辺に無理がないのがストレスなく見られるポイントかも。だから、特筆すべきことは特にないんですが、全体的に好印象で幕を下ろした作品でした。

これのせいで、休暇でいなかった的なことを言われると誰かの変装ちゃうんかと疑う癖がついてしまって「ゼロの執行人」の時の栗山さんを一瞬疑ったのはご愛嬌。

・バランスが絶妙で話も面白い度 ★★★★★
・初心者に(子供にも)オススメ度 ★★★★☆
・この頃は原作でも正体バレそうだったんだな度 ★★★★★★★★★★★★★

6位★水平線上の陰謀(2005年/シリーズ9作/山本泰一郎監督・古内一成脚本)

ここからはもう好きな理由しかありません。全部書き出したらこの回で1冊できると言っていいくらい。

当作はある豪華客船の処女航海に招待された毛利家&園子お嬢様&少年探偵団が、過去の海難事故にまつわる憎悪と因縁によって起こる複雑な事件に巻き込まれるというあらすじです。本格ミステリだし、コナン作品にそぐわない本格筋に「ん? S(それって)・K(金田一)?」となるくらいでした。というか、実際プロローグは『金田一少年の事件簿』内の「幽霊客船殺人事件」を思い出してしまった。SK(悲恋湖伝説)の後日譚ね。ドラマはMJだったでしょうか(ややこしい)

あと、個人的にストレスフリーなポイントは工藤と蘭ちゃんの思い出の引用描写です。ある子供時代によくやる遊びを軸に、少年探偵団も自然に絡みつつ、園子姉ちゃんのピンチも蘭姉ちゃんもピンチもどちらにも関わってくるのは秀逸だと思いました。

ベイカー街で一度ピークを迎えて以降興行は下がり続け、歴代ワースト3位の興行ではありますが、ここに本格ミステリ路線が極まったという意味で傑作だと思います。映画に金って大事なんだけど、作品の良し悪しって、金じゃねえんだよ。

・小五郎のおっちゃんがかっこいい度 ★★★★★
・初心者(大人)にオススメ度 ★★★★★
・本格ミステリここに極まれり度 ★★★★★★★★★★★★★

5位★絶海の探偵(2013年/シリーズ17作/静野孔文監督・櫻井武晴脚本)

これはですね〜!私の現在の推し劇場版作家様・櫻井武晴さんの初参加作品になります。今年の「緋色の弾丸」も櫻井さんが担当してくださいました。わーい!

イージス艦の体験航海が、謎の敵の襲来⁉︎ 殺人事件…そしてスパイの潜入発覚!というなかなかのガチミステリなストーリー。

櫻井さんのことは推しであるがあまりに色んなところで布教をしていますが『相棒』シリーズや『科捜研の女』シリーズ、そして『ATARU』などを担当してきた脚本家さんであります。そういう「一見難しいことをわかりやすく、大衆にちょうどいい娯楽作品に書き換えられる人」という手腕に期待して、劇場版スタッフが依頼したんだろうなあというのが伝わってくるような、これまでとは明らかに様相を違える“大人路線“でした。

この年、連載開始時にコナンくんと同い年(7歳)だった視聴者たちが、23歳になるんです。大学に進学した人なら、卒業して働き始める年。原作は何一つ変わる気がなさそうなのに、劇場版は私たちと一緒に成長してくれるんだなと不思議な感覚を覚えた、そんな作品。

あと、蘭姉ちゃんがピンチに陥るにしても、自分の判断・自分の行動の結果というのが非常にタイプでした。恐怖を押し殺して見知らぬ子供を庇う蘭姉ちゃんはカッコよかった。そういう彼女の強さと美しさ、そして心の奥の心細さ、その機微を描いてくれるのは、原作者よりも断然アニメの脚本家の皆さんです。

あと、エンディングが斉藤和義ってのが天才の所業でした。エンディング巻き戻したのはこの回だけ。たまらん。

・急旋回!大人路線に向かいます度 ★★★★★
・初心者(大人)にオススメ度 ★★★☆☆
・むしろ原作者が目かっぽじって蘭姉ちゃんの魅力を再確認してほしい度 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

3位★漆黒の追跡者(2009年/シリーズ13作/山本泰一郎監督・古内一成脚本)

こちらはめちゃくちゃ迷った結果、次のと同率3位にしました……

当作は都府県を跨いだ連続殺人の捜査に、黒の組織の関与の疑いが浮上…!という「黒の組織モノ」になります。実に10年ぶりの銀幕へのご登場。

このランキングもここから同率3位、2位と続けて「黒の組織モノ」をあげることになるわけですが、声を大にして言いたいのが、私たち大人ファンが出戻っているのは、コナンに本格ミステリを求めてるのではないということです。オジオタ・オバオタが求めているのは結末だけだという、ある意味非常に無粋な話。

「鎮魂歌」の前後、ぷすぷすと燻っていた興行がなぜこの「追跡者」で上がったか。それを製作側は「観客が大人になったんだ!大人路線だ!」と思ったようですが……。それもあながち間違いではないが、結局大人観客が求めているのは【結末(大オチ)】という名の【真実】なんだと思います。現に、翌年からまた興行は落ちていますので。

ただ、本編に準じているだけあって、その準主役キャラのアイリッシュは本編にもないほどの魅力的な人物でした。回想でもいいので本編に出てほしいな。

・正味黒の組織モノしか勝たん度 ★★★★★
・初心者にオススメ度 ★★★★☆
・最後江戸川ひとりでよう頑張ったな度 ★★★★★★★★★★★★★

3位★純黒の悪夢(2016年/シリーズ20作/静野孔文監督・櫻井武晴脚本)

こちらが13位「沈黙」で触れた静野監督が成し遂げた「復興の一手」になります。動員495万人、前年まで40億台だった興行収入は63億を超えました。繰り返しますが、オジオバは【結末】が知りたいのです。そういう意味で黒の組織モノが興行するのは必然でした。

当作、ある特殊能力を持つ工作員・キュラソーは、その任務中に公安警察ゼロ所属の降谷零(安室透)とFBIの赤井秀一に追われるカーチェイスの末、海に転覆。記憶を失ったまま江戸川と少年探偵団に出会い……と、いうストーリー。

これ。個人的に当作、私の中では遥に原作を超えました。キュラソーが何者かがわかっている倒錯モノでありながら、何かを期待してしまう少年探偵団との交流とその結末、その影で本筋と十分に関係があるバーボンとキールの危機……。プロットがうますぎました。同じように組織から逃げて、同じような“対象“を守りたいと思っているシェリー(灰原)の絶望とそれを必死に押し隠す気丈さの描写もすごかった。傑作だった。

赤井推しとしてみれば安室&江戸川との共闘を挙げるべきなんだろうけど、そんなことよりキュラソーが良くて少年探偵団が良くて…と、言いたいことが多角的にありすぎる1作。いつかまた原作に回想でもいいから出てきてほしい作品です。アイリッシュと同じく。じゃないと浮かばれない。

キュラソーを演じた天海祐希さま、私がヅカオタであることを抜きにしても素晴らしかったのでは?と思うのですがいかがですか。「面白い、轢き殺してやるよ」「さあ行くよシェリーちゃん」など、名言が多すぎる。「なぜ助けたのかなんてわからない」というのは、NYの工藤の弁を踏襲してるのかな。だとしたらなおさら脚本の妙に唸らされるものがあります。

天海祐希さますごいでしょ?すごいんですよ。

・黒の組織モノと少年探偵団モノの融合がえぐい度 ★★★★★
・初心者にもオススメ度 ★★★★★
・キュラソーさまが回想でも本編に出てくれることに金貨で150ドル度 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

2位★天国へのカウントダウン(2001年/シリーズ5作/こだま兼嗣監督・古内一成脚本)

先週(2021年4月23日)にも放送されたシリーズ初期の名作です。大体アンケートを取ったりすれば、当作か「ベイカー街」で割れそうな気がします。

最先端のツインタワービルの建設に関わる面々と、それにまつわる殺人事件。そのツインタワーの付近に自分を小さい姿にした「黒の組織」の影を発見する江戸川。少年探偵団の元太や阿笠博士によると、黒の組織の科学者で江戸川と同じ薬を飲んで小さくなってしまった灰原哀が「夜中にどこかに電話しているようだ」と聞いて……という、こちらもガチガチの黒の組織モノです。連載初期だからなおさらその辺りは緊張感がありました。

この作品の主役はやっぱり少年探偵団なので、歩美→コナン・光彦→歩美or灰原といった子供たちの恋愛模様を軸にしたラストシーンの活躍が見ものだと思います。原作の「幽霊屋敷」あたりから比べると3人の成長は涙なくして見れないものがあります。

その影に隠れがちですが、蘭姉ちゃんのアクションシーンも見せ場の1つ。個人的に、次の1位も3位の「漆黒」も5位の「絶海」もそうなんですが、蘭姉ちゃんにはバチボコのアクションをしてほしい。原作で見られる強い一辺倒のアクションではなく、蘭姉ちゃんの優しさが詰まった勇気や身体能力が見られるのが劇場版の好きなところだし、当作にはそれが詰まっています

この準主役の哀ちゃんも、歩美ちゃんも、蘭姉ちゃんも園子姉ちゃんも。結局私は、この作品の女子が好きなんだなあって、思います。

・たくさん今後の伏線が詰まってそう度 ★★★★★
・初心者にオススメ度 ★★★★☆
・光彦には最終回で志保に「離しませんよって言いましたよね!」と言ってほしい度 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

1位★異次元の狙撃手(2014年/シリーズ18作/静野孔文監督・古内一成脚本)

これはもう私には圧倒的1位です〜〜〜💖 赤井&世良推しだからだろというヤジが四方八方から聞こえるようですが、それ以外に理由がいるのか(居直り)。

東京最高の高さを誇るベルツリータワーでの狙撃事件を発端に巻き起こる、凄腕のスナイパーとの攻防! ターゲットは誰? どこから撃ってくるのか、撃ち筋の意味とは…?というアクション要素も盛り沢山のスペクタクルミステリでした。

先に推しの話を済ませておくと、とにかくいろんなところで「赤井さん」の気配を匂わせてくるのがたまらんのです。公開時はまだ「赤と黒のクラッシュ」の謎が解けていない時期だったので、沖矢=赤井のダブルフェイスがファンの中の推理レベルのみで名言はされていなかったんですね。そういった本筋の謎を劇場版で明かす(ほぼ。90%以上匂わせる)のは当作が唯一となります。これはリアタイ勢は爆裂にたぎったと思う。羨ましい〜〜〜

世良ちゃんは途中で負傷することになるのですが、その活躍の場は今年の「緋色の弾丸」にたっぷり盛り込まれているので、もう文句ない。世良ちゃんがメインの映画が24作中2作あるだけで俺は本望です。

赤井さんと世良ちゃんのことで言いたいことは他にもたくさんあるんですがどうしても言いたいのは、この作品が結果的に、アニメ開始期から携わってきた脚本家・古内一成さんの劇場版遺作になってしまったということです。

前回の記事でも言いましたが、この劇場版を生み出した張本人で、いい時も悪い時も見続けた人が、いろんな他者の手がけた作品を参考に「これまでのコナンの作法」を自分で打ち破り(「漆黒」で一度復興)、その後静野さんや櫻井さんといった次世代との仕事の中で何かを吸収し、この「異次元の狙撃手」という解に至ったことは煌めくような価値があると思う

60歳だったらしい。若すぎる。と、同時に、そんな年齢・キャリアで「今ままでの方法論を変えてものを書く」ことが私にできるだろうかと自分を省みもします。すごいことだと思う。

彼の遺した「異次元の狙撃手」の中の、赤井秀一だったり、世良真澄だったり、ジョディ、キャメル、ジェイムズ…といった様々な脇役たちのありようが、櫻井さんや大倉さんといったその後を継ぐ脚本家陣たちにバイブル的に読み取られているんではないかなと信じてやみません。

***

長うなりました。最長です。これ最後まで読んだ人おるんか。

一応、ランク外もメモはしてるんで貼っときます。ほぼ精製前の悪口です。同感の方は一緒に指差して笑ってくれたらええし、お好きな作品がある方は、これまで見ていただいてわかるように私は偏屈ですので、あまり気になさらないでください。

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私は『名探偵コナン』が好きでその青臭い少年哲学と古臭い文学性とに“いまだに“心酔しているわけでは断じてなく、そのホコリの被った懐かしい思い出と魅力的な脇役キャラクターたち(これは原作の最大の良さ。認めざるを得ない)を生き生きと動かしてくれる『劇場版名探偵コナン』が好きなんだな。

そんなことに気づきました。駄文ながら、書いてみるもんです。

『名探偵コナン』はもはや、シェイクスピアなのかもしれないです。

ただ、願うことは、他のファンの方に同じ気持ちの方は少ないと思いますが、とにかく、この原作の120%にも200%にも魅力たっぷりに仕上げ続けている素晴らしい劇場版を作るスタッフさん・声優さんが1人でもご健勝のうちにクライマックスを迎えることでしかありません。頼むで工藤。

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