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瀬戸忍者捕物帳

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#捕り物

瀬戸忍者捕物帳 6話 『烏天狗の罠』5

瀬戸忍者捕物帳 6話 『烏天狗の罠』5

「もう動けませんね。これで終わりです。そろそろ黒田さんの岡っ引き達が追いついてきます。あなたはこれから岡っ引き達に捕らえられ、大越さん殺害の罪で市中引き回しの後、首を刎ねられ処刑されます。彼らにこの僕・次郎が烏天狗だと言っても誰も信じませんよ。僕は人一倍真面目で仕事ができる人物だと信じられていますからねえ。あなたの戯言など誰も信じませんよ。茜さんにすらね。」

次郎がそう言った時、皐は俯いたまま「

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瀬戸忍者捕物帳 6話 『烏天狗の罠』4

瀬戸忍者捕物帳 6話 『烏天狗の罠』4

話を少し戻そう。

黒田達に囲まれた時、廃屋の中で茜と皐はある作戦を企てていたのだ。
追いつめられた時、皐は、

「茜さん、投降しましょう。」

と茜に言った。その後の二人にはこんなやりとりがあった。

「何でよ!正直に話せば黒田さんも分かってくれるはず。あんたが父を殺した犯人じゃないってこと・・・」

「いいえ。それはないでしょう。」と茜の提案をキッパリ断る皐。

「茜さん、正直に言います。驚く

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瀬戸忍者捕物帳 6話 『烏天狗の罠』3

瀬戸忍者捕物帳 6話 『烏天狗の罠』3

「茜えー!いいんだな?このまま俺たちが押し入って忍者同心もろとも縄にかけることなるぞ!」

廃屋の中から返事がないのを確認して、右手を上げる黒田。この右手が降ろされれば一斉突入の合図である。まさに黒田が手を振り下ろそうとしたその時、廃屋の中から茜が皐の両手に縄にかけた状態で出てきた。

それをみてニヤリと笑みを浮かべる黒田。

「いい子だ、茜。聞かせてもらおうか、どうして忍者同心と行動を共にしてい

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瀬戸忍者捕物帳 6話 『烏天狗の罠』2

瀬戸忍者捕物帳 6話 『烏天狗の罠』2

「はやく!はやく!」

茜の身に何か起これば 皐は死んだ大助に何と詫びればいいのか。脚の筋肉を100パーセント使い全速力でしばらく走ると、茜の姿が見えた。

「あっ!皐!ちょっとあんた早すぎるわよ!」

顔を合わすなり文句を言う茜だったが、その無事を確認できた皐はホッと胸を撫で下ろし、いつもの屈託ない笑顔をみせた。

「茜さん、良かった。無事で」

「えっ?どう言うこと?烏天狗は?」

「すいま

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瀬戸忍者捕物帳 6話 『烏天狗の罠』1

瀬戸忍者捕物帳 6話 『烏天狗の罠』1

皐は茜の父、大助が烏天狗に殺された夜のことを思い出した。

天下を分ける大戦が集結した後、皐の様な兵士が不要になり、皐は路頭に迷っていた。その時に偶然出会った大助に、忍としての特殊能力を買われ、非公式ながら大助の岡っ引きとして皐は働いていた。

一年前のあの夜は雨が強く降り雷がしきりに鳴っていた。

大助はその日、知り合いと会う約束があると言って出かけた。その時の大助の様子は皐から見て少し変だった

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