「社員が学ばない」から脱却するには?
オンライン動画学習サービスSchooの法人営業を担当しています。
いつかオンライン学習の方法や効果についてウェビナーで熱く語りたい私ですが、営業をしているとどうしても「本当に社員が使う/学ぶのだろうか」問題に直面します。
正直、私は日頃から書籍を読んだり、何かしら学ぶことが好きなので、
「学ばない」ということに対して、その理由を深く考えたり、理解することができませんでした。
そのため、お客様と話す際にどうしても説得力のない切り返しに自分でもかゆい気持ちがあり、知識を増やすため、人材育成に関する本を探していたところ、先輩社員の方から人材育成に関するおすすめの書籍を紹介していただき、その中での学びが深かったのでご紹介します。
▶︎参考書籍:「人事こそ最強の経営戦略」南 和気 氏(著)
本書では、(グローバル)人材の育成において、「研修」はそれほど重要ではないと書かれています。
これには少し驚きました。
米企業の有名な調査結果によると、
リーダー育成に重要なことは、「7:2:1の法則」から以下のような割合になります。
・仕事の経験が7割
・上司や顧客からの学びが2割
・研修や書籍での学習が1割
個人的に、「研修や書籍での学習が1割」というのは少々驚きですが、
書籍や研修でのインプットの知識だけでは現場で何も通用せず、
経験を通し、アウトプットすることで定着するということは大半の方が周知のはず(?)
加えて、本書では研修の定義を以下の2つにまとめてます。
①自分に何が不足しているかを認識する機会
②今、何を学ばなければならないかを本人に気付かせる場
では、どのようにして自分に不足していることに気付くのか、
以下の海外企業の研修例をご覧ください。
海外企業のリーダー研修では、
「本人の学ぶ意欲」を高めることを重きに置いています。
ですので、研修で最も重要視されることは、
「今、リーダーとして求められていることを明確にし、それに対して何が不足しているか、気づきを与える」ことだそうです。
その上で、学ぶことの必要性を理解させ、学ぶための手段を明確にし、
主体的な学びの姿勢を作り出すのです。
一方、日本企業の研修では、
本人の学ぶ意欲に関わらず、「学ぶこと自体」に重きを置いています。
そのため、職務に必要な、知識・スキル・行動原則を一通り習得しますが、
なぜその研修を受けるのかは本人の意思決定ではなく、人事・研修担当の決定だったりします。
自分の課題感や意志が介在していない研修は、「与えられている」感覚になるため、次第に社員の主体的に学ぶ姿勢が低くなります。
私は、営業時にお客様から「社員が学ばない」「学ぶかどうか分からない」というお声を耳にします。
社員側に立つと、研修を企業から「与えられてきた」ため、
突然、企業側(主に人事)から学習ツールや研修を用意するので「自分に足りないことを学んでください」と言われても、自分が何を学ぶべきか分からず、結局学ばなくなります。
そして、せっかくあれこれと考え、学習環境を用意した人事は、学ばない社員側と学んでほしい企業側(上の人たち)の板挟みになり、苦しくなってしまいます。
そのため、企業は、学習機会や学習ツールの提供だけではなく、
まずは、社員の学習意欲の底上げや学習習慣へのきっかけ、モチベーション作りにシフトしてみてはいかがでしょうか。
まとめ...
"社員が学ばないから脱却するには、
企業側(人事)が社員に対し「本人が自分の職種・役職求められていることを明確にし、それに対して何が不足しているか、気づきを与える」機会を提供し、学ぶことの必要性を理解させ、学ぶための手段を明確にし、主体的な学びの姿勢を作り出すことに重きを置くことが大切。"
以上。
次のnoteでは、自主的に学ぶ人材を育てるオンライン学習の進め方について書こうと思います。
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