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イギリス 失業率3.9% 先月よりも0.1%悪化

イギリスの2023年3月の失業率が、4月18日に発表されました。
先月よりも0.1%悪化し、3.9%という結果でした。

2020年のコロナウィルスの影響による景気悪化で失業率が急激に悪化しましたが、それから徐々に改善を見せてきてはいます。

時事通信社のデータから作成(2020年1月はデータ無し)


それに加えて、EUからの離脱でEU内からの低賃金の労働者がイギリスからいなくなったことも、失業率低下に影響していると思われます。

失業率の低下は、景気が上向く要素でありますが、国民投票によって決まったEU離脱により貿易障壁が復活したことで、輸出入が減少し、それに伴う食料不足は食料品価格の高騰につながり、景気は上向くどころか最悪とも言える状況となっています。
更に、ロシアのウクライナ侵攻の影響による電気、ガスといったエネルギー料金の高騰もあり、国民の生活に甚大な影響を与えています。

政策金利の上昇で、イギリス国内のポンドの貨幣量は減少し、物価高騰は徐々に抑えられていくかと思いますが、如何せんモノの供給が圧倒的に少ないために、物価が落ち着くのはかなり時間がかかりそうです。

スナク政権の難しい経済の舵取りが続きそうです。
このイギリスの経済の不安定さは、世界経済成長の足かせになりそうです。
実際にIMFによるイギリスの今年の経済成長率は、G7で唯一のマイナス成長の見通しを示しています。

その点を踏まえ、明日は、イギリスの消費者物価指数が発表されますので、今日発表された失業率と明日発表の消費者物価指数を使って、失業率と物価の関係を表すフィリップス曲線や、需要供給曲線を使って、明日も更にイギリス経済を分析したいと思います。


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