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Stand by me 描クえもん 第5話

フィクションです。

【あとがき】
新人漫画家は一人ぼっちです。

初連載が決定してからスタッフを探すことになります。
コネも人脈もない場合、編集者が担当している新人に声をかけて集めることがあります。

そこでは様々なすれ違いが起こります。
雇用者は漫画家です。
作画スタッフは被雇用者。
編集者は仲介者。

編集者は仲介料を取るわけではないので、仲介が業務かというと微妙です。
作画スタッフは望んで応募した仕事ではありません。
無名の新人漫画家の指示など従いたくないばかりか、一歩先行くライバルです。
担当編集者に良い顔をしたいから雇われてあげただけ。
「お金を払っているのは漫画家なのに、スタッフは編集者の顔色ばかりうかがう」なんてことが起こります。
それを受け編集者は上司のように振る舞います。
漫画家は編集者への感謝がしぼみます。

そこで被害者意識を持つようなら漫画家として生き残れません。
自分もスタッフ時代、雇い主の漫画家に不満を持ってたじゃないか。
新人漫画家は心の中で思います。

「いつか自分が漫画家になったらこっちの苦労も分かるよ…」

だけど、彼らが漫画家になることはほぼありません。

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