デザインで、つながりをつくる。

特にやりたいことが言えなくて、何を目指しているのかと聞かれると「世界平和」と真面目に答えていました。それは、今でもそうで、世界が平和になって、すべての人が幸せになれないと、自分も幸せになれないと本気で考えています。

「そんなこと言われてもよくわからないよ」と友人に言われ、それはそうだよなと思って、自分の目指していることをいろいろと考えていたのですが、昨年、ふとしたきっかけで、自分の目指していること、やりたいことが少しだけ見えてきました。

それは、自分が「人見知り」ということと関係していました。このことは、だいぶ前から自覚していて、いろんなところで話をしてきました。「人見知り」は、知っている人がいないと生きにくいので、知っている人を増やすために、自分が主催者となり交流会や居場所をたくさんつくってきました。

それは、自分のためでもあり、知り合いを増やしたい人のためになると考えてきました。そうしたことを続けていくうちに、「コミュニティ」という言葉の意味や「ソーシャルキャピタル(社会関係資本)」という言葉に出会い、お金のつながりではない、人と人とのつながりを、ますます大事にするようになってきました。

こうした人がつながる場をどうやってデザインするのか。あるいは、そうした場をつくるのに、デザインの力をどうやって使ったらいいのか。その考え方や方法が、自分の中で、確立されているわけではありません。

でも、自分も含めて、多くの人が、人といいカタチでつながる場を欲していることは確かだという実感があり、そのために、デザインが有効な手段の一つであると本気で信じています。

これまで、デザイン、中央線、文具、本、紙、仕事、家族、地図、写真、木工、学びなど様々なテーマで人がつながる場をデザインしてきました。テーマの打ち出し方や場所、時間、発信方法、しくみによって、変化する人と人のつながり方。

どんな人が、どんなふうに、どんな人と出会って、つながると、その人たちの暮らしが面白くなっていくのか。そして、その人たちが暮らす時間が豊かになっていくのか。自分自身のことも含めて、まだまだ、模索と実験が続きます。




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