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MVPローンチのタイミングとQuantum Of Utilityという概念

スタートアップ界隈で頻繁に耳にする MVP(Minimum Viable Product)、そして Launch quickly というアドバイスがあります。

とりあえず最小限でもプロダクトができた段階でローンチして、フィードバックを元に素早くPDCAを回していく、というやり方ですね。

これに対して"Minimum"といっても「どのタイミングがローンチすべき時なのか」「プロダクトがどの段階/レベルになればローンチすべきなのか」という疑問が自分の中であり、コンセプトは理解できるけど MVP とか Launch quickly といった言葉からだけでは具体的なタイミングの答えが見つからず、When is the time? って思っていました。

これに対して以下の動画の中でY CombinatorのPaul Grahamが答えていた内容が個人的にしっくりきました。

(51:34からの回答部分です。)

いつローンチするか、自分なりの(オススメする)やり方はそのプロダクトがquantum of utilityを持った時/なった時。そうなったタイミングですぐローンチする。

世界中で1人でもそのプロダクトを使って今までできなかったことができるようになったり、面倒だったことが簡単になったりと価値を見出して使ってくれるのであればすぐローンチすべきだ、というアドバイスです。

要はお世辞や付き合いなどを抜きにして、1人でも便利だと思って使ってくれるユーザーがいるのであればすぐさまローンチしろ、ということです。

逆にローンチしても全く誰も使ってくれそうにない(そのプロダクトに価値がない)段階は too soon ということ。

個人的にこれはほぼほぼ納得。まあ一人でもユーザーがいそうかどうかの判断は感覚や予想になるかもしれませんが、そんな時こそ talk to users が大事になってくると思います。周りの友達や知り合いに使ってもらって、率直な意見をきいて、そのプロダクトが quantum of utility を持っているかを判断するのが良さそうです。

そしてこれから「MVPとはquantum of utilityを持っているmimimumなproduct」と言い換えられるのかな、と思います。日本語だと「実用性が微量でもある最小のプロダクト」といったところでしょうか。

ローンチのタイミングでもし悩んだりした場合は、このquantum of utilityという概念が参考というか物差しになりそうです。