整体系の動画配信の見方 番外編

『医師が発信している動画配信の見方』

昨今増えてきた医師が出演している動画配信
医療界のヒエラルキー頂点に君臨する医師がYouTubeでの発信が異様に増加しています。もうお金にも困ってないだろうし、医師会からの献金で政治も掌握してるし、今更何をどうしたいんだろう・・・と思いつつ、そんな医療界のヒエラルキーの底辺にいる鍼灸マッサージ師が医師の動画をどう見て思っているのか?を紹介してみたいと思います。(個人的な見解です)

★★ まず知っておきたい知識  ★★

病院内では医師は患者の主訴(訴えてくる身体の異変)に対して必ず診察(問診・検査など)をして診断(病名を付ける)をしなければなりません。強いて言うなら0か100の位置づけをしなければならず、病気の様で病気じゃないみたいなグレーな状態でも、病院に来て診察を受けた以上必ず「ナンでもありません」or「 診断(病名)」を下さないといけません。何でもないとなるとお金にならないので、基本何かしらの診断を下して病名を告知するのが今の日本の基本的な医療になります。(しかし異常が無くてもいろいろ検査を受けてしまえば検査料金が掛かってしまいますが)

なので医師の仕事は症状や病気に対して何らかの医行為を駆使して患者さんの主訴(ケガ・病気)に対して、通常の生活水準に戻れるように最善を尽くすのが仕事であり(QOLの向上)いわばケガや病気の専門家であって、健康増進の専門家ではありません。健康増進の専門家でない証拠に不健康な医師が山ほどいるからです。

学術論文
医師YouTubeあるあるの一つに、自分がみつけた論文にはこんな面白い事が書いてあった とか、この病気は今こんな方法でアプローチされている などと、”自分のではなくて他人の論文”だけどとりあえず素人でも分かり易く紹介しているドクターがいます。率直な感想は「で?」になってしまうのですが、とりあえずこっちの興味の有無は置いていて、普通ドクターであるなら自分の臨床経験を踏まえた上「こんな患者さんがいた時・・・」みたいな自身の体験談を踏まえつつその論文をなぜか紹介しません。
そうしたリアルな話が加味されれば、その専門性が説得力が増してそのドクターに対して新しいモノへの寛容さが測れて信用度が上がると思うのですが、なぜか論文のみ紹介しているドクターがとても多く、こうした論文の紹介の仕方によってはそのドクターのレベルが垣間見えたりする事があったりします。

健康増進
なぜか臨床の話は全然しないのに自分のやっている健康法をやたら紹介しているドクターもいたりします。前にも書きましたがドクターは健康増進が専門ではありません。「数値に問題があるとこう言う病気のリスクがある」などど言えばまだ理解できますが、「アレを食べると良い」とか「こんな事すると良い」などと、そこそこ健康な人に対しドクターが喋る”健康増進情報”は有意義とは思えません。わたくし個人的にはこう言ったやたらと健康増進ばかり発信しているドクターは主観要素が強い兆候の人と認識しているので基本信用していません。

※わたくし自身、ドクターは客観的な見識が出来ないと正しい病名を診断できないと考えているから。

あとよく食べ物を勧めるコンテンツもありますが、「水以外何も食べないで身体と内臓を休ませましょう」とは絶対に言わないのは何か陰謀でもあるのかしら?と思ってしまいます。

TVと勘違いしている?
TVでよく見かける著名なドクターのYouTubeを見かける事がありますが、アシスタントの女性を隣に付けてトーク形式で”陽気なEテレ”っぽい硬めのコンテンツを発信しているドクターを目にします。開設当初から動画専門スタッフと締結しているのか、「お金使ってます」みたいな仕上がりに格差を感じざる得ないのですが、視聴者の質問をベースに病気や健康情報を提供し良くできた内容になっていますが、いざ病院にかかる時のアドバイスや、医療費や入院費用に関する情報など患者さんの立場で見た肝心な情報は薄く、基本健康な人に向けのコンテンツなんだと多く見て思います。(動画内容にリアリティがない)

メディアに出演するのは良いけど、いつ現場で仕事しているのか?わからないドクターもたまに見かけます。そうしたドクターに自分の身体を預けられるかと聞かれると「NO!」といってしまうでしょうね。個人的にはメディアに出まくっているドクターは信用していません。

専門の診療科と診断告知
以前眼科のドクターが眼の血管の状態がこうなっていると○○と言う病気の可能性があります。と言うのを見た事があります。では実際に眼科に行って検査してみたら「○○病の可能性がある」と他の診療科(管轄外)の病名を示唆してくれるのでしょうか?あまり聞いたことありません。いろいろな科がある総合病院なら連携でアチコチたらい回してくれますが、個人医院でそうした連携(結局大きな病院に紹介)は聞いたことありません。

人によっては時間と労力が無駄にさせるような 不安を増強させる情報になってしまい無駄な病院詣をさせてしまう可能性も考えられます。その検査等の無駄が医療費が膨らませているだけになってしまいます。「○○の可能性がある」とか言って情報弱者に不安を煽るドクターの動画も基本信用していません。(悪質な整体師の動画と同じ)
それと、日常から来る症状や薬との関係性など症例一つとっても その情報量が10分以内の動画ではあまり考えられないと思います。

それを考えると病院病気系の動画は時間的限界があるのでヒントであって正解では無い事を肝に銘じておかなければなりません。

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