見出し画像

ケーススタディ(解決編)

このnoteは「ケーススタディ(問題編)」の続きです。まだ読んでいないかたはこちらをお読みください。

さて、一応問題を確認させてくださいね。

【以下ケーススタディ】
(ここに書かれていない状況は常識の範囲内で推察してください)
あなたは新幹線が通っている駅の改札内のコーヒーショップの店員です。そのコーヒーショップはチェーン経営をしていて、すぐにコーヒーを提供できることからそこそこ人気店です。毎日たくさんのお客さんがコーヒーを買っていきます。ある朝、スーツ姿のサラリーマンが1人、店に来ました。少し急いでいる様子です。そして、「ホットコーヒーMサイズブラックで。ミルクとガムシロップはいらない。ああ、1cmくらい量少なく入淹れてもらえる?」こんなとき、あなたならどうしますか?

さて、あなたならどうするでしょうか。

例えば、

はい、と答える時間を惜しむほど素早く1cm少なく淹れる
なぜですか?と聞く
袋用意しましょうか?と聞く

などが考えられます。

でもこれらはイケてない答えだと思っていて、なぜなら

はい、と答える時間を惜しむほど素早く1cm少なく淹れる

これではただの言われたことだけを粛々と実行するだけの人なので、ロボットでええやんというか、何の面白みもないというか、頭を動かしていない気がします。

なぜですか?と聞く

これもまぁイケてない。急いでいるのに理由を聞き返してくな!と思ってしまう。結局そのあとに正しい発言の意図を説明して、解決方法を提案して、了承して、実行するという、果てしないプロセスが待っていることでしょう。親身になっているかもしれませんが、急いでいる人に過剰な親切を押し付けても困ると思います。

袋用意しましょうか?と聞く

こう言う人は提案型で来てくれるので話が進みやすくて好感は持てるのですが、あまりに見当違いな提案はただの有難迷惑になってしまうので難しいところです。1cm少なく淹れることと、袋に入れて持ち運ぶことの因果関係がどう結びついているのかに、納得できる答えを与えられなければ、イケてないと思います。


では、想定解を出します。

「Lサイズのカップでご用意してもよろしいですか?」と聞く

①お客さんは急いでいるであろうこと

②少なく淹れた1cmにはミルクやコーヒーフレッシュは入らないこと

③すぐに提供できることがお店の人気のポイントなので損なわない

この3つから考えると提案型でこう聞くのがいいんじゃないかと思います。

ちなみに英語圏でコーヒーを頼むときはこの空間は”room”と表現するらしいです。

ちなみに、黙ってLサイズのカップで準備することを考えた人もいるかもしれませんが、それはそれでどうなんだろうと思います。もし、このお客さんが、このコーヒーをどこかに持って行って、自分のミルクを入れたいなどの特殊な状況の時に、Lサイズにする意味がなくなってしまうからです。

先回りして手を打って、人のためになったと思うだけでは思いやりとして不十分な気がします。

今回想定解は1つしか思いつきませんでしたが、他にも探せばもしかしたらいい答えがあるかもしれないです。想定解を1つ与えられると思考が引っ張られてしまってなかなか二つ目の解を考えられなくなってしまうのも、悪い癖です。スクラップ&ビルドを意識したいですね。

いつもの生活のパターンにないことが起きたときに、人の素の力は出ると思います。そういうときにいかに気の利いたことができるかは結構人とうまくつきあっていけるかにかかわると思います。

以前も書きましたが、”Do you have a pen ?” の答えは、実際は”sure.”ということなんです。

いきなりうまくできるなんてことはまずないと思うので、日常で瞬発的に判断を迫られたときは、あとで、あのときどうするのがよかったか少し考えてみることをお勧めします。




サポートがnoteを書く頻度の向上+モチベーションアップになりますので是非お願いします。