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手技の質【手技道コラムNo.182】(再掲)

2017.10.15掲載


こんにちは、手技道の多治見です。

先日は院長セミナーへのご参加、誠にありがとうございます。

セミナーのテーマが「精神」という目に見えない難しい分野だけあって、

皆様もご理解に苦労されたかも知れません。

私も何年も自己成長のために学んでおりますが、

まだまだ大変難しく理解に及んでいません。

こちらの内容に関しては、引き続き来年のセミナーで

より詳細な内容をお伝えし、のちのち本としてまとめ皆様に提供する予定と

なっておりますので、楽しみにお待ち下さいませ。

セミナーで精神について話したように、日々院長からも心や精神や治療家としてのあり方など、様々なことを指導頂きます

コラムについても知識ばかりでなく、身の丈にあったものを書くことも成長になると指導されました。

そこで普段健康についてどんなことを考えているか、書くことにしました。

ほぼ四六時中考えているのが「施術」についてでした。

今回の内容は短いのと、一般より施術家向けかと思いますのでご了承ください。

受けて頂いた方はおわかりですが、手技道の施術は大変痛いです。

もう普通の痛みなんてものではありません。

普段、普通に生活していてする痛い思いは、せいぜい箪笥の角に足をぶつけたり、

転んで膝を打ったりと外傷性か、持病の腰痛がでるといったところだと思います。

女性の場合は出産がありますし、生理痛が重い方も居ますね。

これに対して、手技道の痛みは色んな種類があります。

特に奥から来るような重い痛みが辛い。

これは深層と呼ばれる筋膜の奥の方を動かす事が多く、

特に慢性の症状の方に行う事が多くあります。

私自身、昔負った怪我を治すのに練習会等で施術を受けますが、

出来ることなら受けたくない痛みです。

しかし、脳が痛みを思い出すことで治るというように、

痛みを伴ったほうが早いことが多いのも事実です。

ただ、必要以上に刺激を与えれば治るというものでもなく、

その人の回復力に合わせた刺激を見極めるとより効果が高くなります。

その為、この痛みをどれだけ与えるのかコントローする感覚と技術は、大変重要です。

普段この感覚を養うために、日常の何気ない動作、

ドアを開けるノブを握ったとき、自分の頭の髪のような細かく細いものを触るときなど、

ちょっとした時に指先の感覚を意識していることがあります。

職業病だと思いますが、物を触っていない時でも空地の流れを感じたり、

指先の感覚だけでなく、歩いているときでも自分の姿勢や歩き方が

施術の動作の時に活かせる方法がないかなど、いつも何気なく考えてます。

それくらい手技道の技術を大好きなのだとおもいます。

まだ私はとても出来ませんが、院長からは1万分の1mmを感じ取り、

コントロールしなさいと言われていますので、この微細な感覚は大変重要だと思います。

こういった技術力や感覚だけでなく、

もちろん私達自身の健康状態や精神状態もこれに大きく影響します。

そこで大変面白いと感じているのが、「手技の質」が変わる時があることです。

技術力は経験や練習することで上達することが出来ます。

特に難しい方を診ればそれだけ経験になりますし、上手な人に習えば上手なやり方がわかります。

しかし、何か自分に変化があった時、性格や考え方や体験したあとなど、

急に手技に変化がある時があります。

一気に上達する時もあります。

一概に腕が上がるわけでなく、逆にダメになる場合もあります。

下手になるのではなく、治せなく成るというか効果が薄くなったり、

変わったことで、変に偏った施術をしたりすることがあります。

自分自身も含め、他のスタッフを見ていても感じることです。

質が変わるのは、大体何かしら大変なことを体験したり悩んだり、

内面の変化がある時ほど起こる気がします。

今回セミナーで話した精神の中にもありますが、

健康や人間のあり方を良くするには、

今この瞬間を一生懸命生きることが大切というのは、

この変化があった時に一番感じます。

自分が頑張ったぞと自己満足するのではなく、

ある時昨日より急に質が変わった事に気づくのですが、

それで結果ああ何か自分が変わったんだなと実感します。

これは手技に関してだけでなく、

恐らく、どんな仕事でも通じることで、

その人の人柄や生き方が反映するのではないでしょうか。

健康も一緒だと思います。

最近は患者さんが元気に幸せになっている姿を、手を通して思い浮かべながら施術をしています。

院長からは手は嘘をつけないと言われますが、

最終的には魂手仏心、手に慈愛慈悲が宿るというように、

良い心が込められる人柄に成長したいと思っています。

今回は短いですが以上です。


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