軌道旋風ギャブリエル 『楽園の地獄』 第四話 「マキシムの楽園」
【前回】
登場人物たち◆
それは陽が落ち始めた夕刻。人びとが一日の終わりを感じはじめた、その時だった。エクサゴナル共和国の首都パリスと周辺都市で、次々と火の手があがりはじめたのは──。
まず手始めに交通機関、南部の浄水施設、港湾都市ポールドペ……各地で自動車爆弾がさく裂し、建物が倒壊。凄まじい数の死傷者がうみだされた。そして直後。国際空港と各地の治安施設を武装集団が強襲。治安組織との間で激しい銃撃戦がはじまった。それはさながら内戦だった。
国営放送はジャックされてい