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日進月歩 ~Road to MBA~#82

2021/1/22:ネゴシエーション⑥
 金曜日はネゴシエーションという科目となり、引き続き企業の経営や起業の経験、組織論に携わっている安部先生の講義の6回目です。本日でM1の最終授業となります(秋学期最後のアウトプットです)。
 本日は、「グローバル交渉」についてご講義いただき、昔のミスミで働いていた時の中国現法担当を担っていた時代のことを思い浮かべながら受講していました。昔は中国現法とよくやりやったなぁと思いながら、異文化に対してどう理解をしていくのかのきっかけを学ぶことができたと思う(あの時代に知りたかった…)。


■異文化理解力(byエリン・メイヤー)

 多文化の理解には「カルチャー・マップ」を利用し、文化を8つの行動指標に分けてマッピングする(書籍:「異文化理解力」参照)。
※「日本」と「中国」との比較をしたカルチャーマップ8項目

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<異文化理解の8つの切り口(カルチャーマップ)>
  ➀コミュニケーション:ローコンテクスト vs ハイコンテクスト
  ②評価(ネガティブフィードバック):直接的 vs 間接的
  ③説得:原理優先 vs 応用優先
  ④リード:平等主義 vs 階層主義
  ⑤決断:合意志向 vs トップダウン式
  ⑥信頼:タスクベース vs 関係ベース
  ⑦見解の相違:対立型 vs 対立回避型
  ⑧スケジューリング:直接的な時間 vs柔軟な時間

<日本の分析>
 日本のコミュニケーションはハイコンテクストであり、言外に含めてものを言う傾向がある。ネガティブフィードバックは間接的で、そして事例を通じた納得感を引き出す説得の仕方を好んでいる。リードは階層主義で、物事の決断については、みんなで議論して合議する形をとる。タスクの前にまず信頼関係を築くことが多く、意見の対立は回避する傾向にある。スケジュールは明確に決めるといったように、日本は各フレームにおいてほぼ一番端っこに位置し、ものすごく極端ということが分かる。日本人はとても特徴的で、ユニークな傾向にあるということも忘れてはいけない。


 日本を分析しながら各項目における説明もあったが、その中でも「➀コミュニケーション」、「④リード」、「⑤決断」、「⑦見解の相違」について共感があったので、以下で説明しようと思います。

➀コミュニケーション(日本=ハイコンテクスト)
 はっきりと物事を伝えることはせず、行間で伝える。といった内容であるが、良く日常を過ごしていると以下の境遇になることはないだろうか。
(例)あれ、とってくれる?あれ、どうなってる? などと察する言葉

◉ローコンテクスト:良いコミュニケーションとは厳密で、シンプルで、明確なものである。メッセージは額面通りに伝え、額面通りに受け取る。コミュニケーションを明確にするためならば繰り返しも歓迎される。
◉ハイコンテクスト:良いコミュニケーションとは繊細で、含みがあり、多層的なものである。メッセージは行間で伝え、行間で受け取る。ほのめかして伝えられることが多く、はっきりと口にすることは少ない。

④リード(日本=階層主義)
 上司と部下の関係性において、会社でも悩んでしまうことがある。この上司にのみ確認取れれば仕事がまわるのに、階段式に物事を伝えることが常識とされている。特に、日本の公務員組織には多い傾向なのかもしれない。

◉平等主義的:上司と部下の理想の距離は近いものであり、理想の上司とは
平等な人々のなかのまとめ役である(組織はフラット)。しばしば序列を飛び越えてコミュニケーションが行われる。
◉階層主義的:上司と部下の理想の距離は遠いものであり、理想の上司とは最前線で導く強い旗振り役である(肩書きが重要)。 組織は多層的で固定的、序列に沿ってコミュニケーションが行われる。

⑤決断(日本=合意指向)
 無駄な会議が多く、関係者や発言の無い人もミーティングに出席して延々と合意形成をとろうとする。多数決や民主主義といった内容も、この文化に含まれるのではないかと思う。

◉合意志向:決断は全員の合意の上、 グループでなされることが多い。
◉トップダウン式:決断は個人でなされる(多くの場合、上司がする)。

⑦見解の相違(日本=対立回避型)
 チームでミーティングをしていても、どうしてもうなずくだけとか、思っていることがあっても陰で言うなどの状況が多く、議論に消極的であることが多い。相手と対立することにネガティブな姿勢を持つことが、日本特有であることが多く、議論をすることが否定すること、議論が指摘ということなども私は疑問に感じることが良くある・・・

◉対立型:見解の相違や議論は、チームや組織にとってポジティブ なものだと考えている。表立って対立するのは問題ないことであり、関係にネガティブな影響は与えない。
◉対立回避型:見解の相違や議論は、チームや組織にとってネガティブなもの だと考えている。表立って対立するのは問題で、グループの調和が乱れたり、関係にネガティブな影響を与える。

 この講義は、とても実践的で昔にこの知識や考え方があったら、もっとうまく立ち振る舞えたのかなと思ったり、今の学んだ内容がすぐに活かせるスキルであったと考えている。学ぶだけでも見方が変わったり、今までは直ぐ怒ってしまうことが立ち止まれたり、色んな要素を学ぶことができました。
※「多様性のある職場だから、いい結果が出る」わけではありません

平岩 宗(ひらいわ しゅう)
1986年12月14日生まれ(34歳)/愛知県出身
【サッカー】U-12日本代表候補/愛知県国体選抜(高校)/JFL108試合・天皇杯7試合出場(通算115試合1得点)/関東サッカー/埼玉県サッカー
【ビジネス】株式会社ビーコンインフォメーションテクノロジー/コムテック株式会社/株式会社ミスミグループ本社/独立行政法人日本スポーツ振興センター(西東京市スポーツ推進委員)
【学校】中京大学附属中京高等学校/駒澤大学経済学部/立教大学大学院ビジネスデザイン研究科

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