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日進月歩 ~Road to MBA~#49

2020/11/21:企業財務基礎⑦
 前回に引き続き土曜日は、ファイナンスといえばこの人と呼ばれる下川先生による企業財務基礎の7回目です。前回の第6回目では「デリバティブ(先日付取引)」を学びましたが、ダウンサイドリスクだけでなくアップサイドリスクも回避してしまうというデメリットがありました。本日は、デリバティブの中でもダウンサイドリスクのみを回避する方法としての「オプション取引」について、講義をいただきました。

 大前提として「現物(原資産)を持っていると、ダウンサイドリスクがある」ということは変わらないが、デリバティブを活用してリスクを軽減(ヘッジ)することができるということです。まずは、デリバティブの取引を3種類に分類して以下にまとめてみたいと思います。

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 また、自分なりに前回からの「原資産取引のリスク」をデリバティブによって回避する(ヘッジ)の流れを、フロー図によって理解をしました。

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 こう考えると大きな違いは、売買が「義務」となるか、「権利」となるかであるが、「権利」の方が選択する優位性があるということだと感じています。しかしながら、このオプション権(権利)を得るのも”タダ”ではないということも考えなければならないことも把握できました。

オプションの権利(一定価格で買うまたは売る権利)に対して付けられる価値のことを、「オプション・プレミアム」と呼ばれ、他にはオプション価格・オプション料と読んだりする場合もある。
(例)オプション取引を行使するかどうかの判断について
1年後にパソコンを20万円で購入できる義務もしくは権利を「500円で購入」し、1年後の市場価格が17万円であった場合に権利を行使するか・・・
 ①先物取引の場合(義務)について
  ⇒義務のため、市場価格よりも高い20万円で購入しなければならない
 ②オプション取引(権利)について
  ⇒権利のため、権利を行使するかしないかを選択することができる
※コールオプションに500円を支払っており、ペイオフ全体が下方にシフト

 このオプション価格を計算する有名なモデルが「Black-Scholes Model(ブラック・ショールズモデル)」である。

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✔ 複雑な数式は「C=S{N(d1)-N(-d1)}」 ※あとは「N(±d1)」だけ
✔ 原資産価格(S)のVolatility(σ)が大きくなればなるほど「高くなる」
✔ オプション取引は不確実性(Volatility)の大きさを取引する
               ※ブラック・ショールズモデルとその応用


         立教大学大学院ビジネスデザイン研究科   平岩 宗

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