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【映画感想】ゴジラ-1.0

Amazon Prime Videoでなんと公開!?と驚いて観なきゃな、となってた作品です。なんだかんだとバタバタして劇場版を見ることは叶いませんでした。そしてアマプラはアマプラでGWの大半でテレビを占有された都合で見るのがちょいと遅くなりました。スマホで見ることができるのは知ってるんだけど、最初は大きい画面でじっくりと楽しみたい、そんな気持ちだったのです。

冒頭の10分は勘違いでゴジラ-1.0/Cを見ていました。初見なもので白黒よりはカラーの方が良いかな、なんて思った次第です。

これ以降はゴジラ-1.0の #ネタバレ をふんだんに盛り込みます。まだご覧になられていない方は、これ以降は見ないようにお願いします。



神木隆之介さんの熱演が光る

主演が神木隆之介くんであることは知ってました。冒頭からのあれやこれやで、サクッと物語に惹き込まれていきました。

第二次大戦中、戦闘機による特攻を命令された若く才能のある敷島浩一(演:神木隆之介)。彼はその命令を消極的に拒み、戦闘機を故障したことにして、戦闘機の修理のために基地へ着陸。そのことは整備兵にはバレバレ。それでも良いんじゃないかという心情が見え隠れするところでやってくるのがゴジラ。ゴジラが基地を侵入する最中、敷島は戦闘機による攻撃を躊躇い、パニック状態に。整備兵が応戦するも、結果的にその基地の大半のメンバーは死亡。生き残った整備兵の橘宗作(演:青木崇高)は、戦わなかった敷島に怒りをぶつける。本当なら死ななくても良かったはずの仲間が死んだ。その憤りをぶつけれる相手は、やるべき時に行動できなかった人物だけ。それを知らしめるためか、敷島に死んだ整備兵たちがもっていた家族写真を突きつけるのでした。なんとか生還した敷島でしたが、特攻兵としての役割を全うできなかったことに対して叱咤され、まるで死んできた方が良かった、という言われっぷり。そして両親は空襲で死亡。すべてを奪われる、といって差し支えない惨状となります

映画冒頭15分のあらすじ

これは酷い。想像するだけでも心身ともにボロボロで救いもないようなそんな状況。それでも偶然に出会った大石典子(演:浜辺美波)と連れていた赤子を見捨てることはできず、押しかけられる形でなし崩し的に一緒に暮らすことになります。

戦後の大変な時期に見ず知らずの人と赤子と一緒に過ごすのは並大抵のことではない状況。ただ周りからの支援もあり、なんとか生活を安定させることに成功する。これは戦後の日本の底力を見たような感覚になりました。

ただし、敷島は戦時中に受けた心の傷はそのまま。毎晩悪夢にうなされ、自分が生きることに関して、疑問を持つくらい。敷島の中ではまだ戦争は終わっていない。そんな心の動きを現代の言葉で表現すれば戦後のPTSD。

心的外傷後ストレス障害。命を脅かすような強烈な体験をきっかけに、それがフラッシュバックや悪夢によって再体験されたり、不安や緊張が高まって日常生活に支障をきたす

PTSDとは
https://www.min-iren.gr.jp/?p=45960より

PTSDに苦しみつつ、それでも、守りたい居候のために何とか行動を起こす敷島。神木隆之介の熱演が光ります。かろうじて自分の正気/命を繋ぎ止めていた、守りたい居候に危機が及んだ時の彼はまさに圧巻でした。一体全体、どんな展開になるかは、本編をご覧いただければと思います。

惨憺たる有り様でありながら感じ取れる日本人の底力

  • 第二次対戦後、空襲で廃墟と化した舞台。それでも活気を取り戻すシーン

  • 見ず知らずの人間と赤子を面倒見る

  • 特攻兵として役目を果たせなかった敷島に対しても困った時は助けるご近所さん

  • 未知の脅威に対して民間人として作戦に臨むシーン

  • 仲間を見殺しにされたと思っても、命を繋ぐ行動の説明をする整備兵

ラストシーンで彼らは何に敬礼したのか

ゴジラを何とか撃退した後に、作戦に参加したメンバー全員がゴジラの方向を向いて敬礼をします。それは重要な仕事をした"とある人物"のためにされた行為だと思っています。

一方で、異なる考え方をしてらっしゃる方もいました。それは、戦没してしった何百万人の方に向けた敬礼だったのではないか、です。ゴジラ討伐作戦に参加したメンバーは、敷島もそうでしたが、まだ戦争が終わったとは思えない元海軍兵士たちの集まりだったと思います。ゴジラは、まるで亡くなった兵士や一般人の怨念のようなものが集まった集合体のようなもの、と解釈することもできます。最後、ゴジラ討伐作戦が功を奏した時、彼らが敬礼したのは、重要な仕事を果たした敷島も勿論ですが、亡くなった兵士や一般人に向けてのものに対してだったのかもしれません。

ラストに訪れた2つの出来事

とある人物の生存

ゴジラが渋谷を襲い、熱線の衝撃波を受けて死亡したと思われた大石典子が奇跡的に生還。これでやっと敷島の中で戦争が終わったと言える演出だったと思います。

全然余談ですが、ゴジラの熱線の衝撃波をまともにくらって大石典子が生きていたことには少し違和感がありました。右目の負傷、包帯を巻かれて入院中という状態でしたが、即死してもおかしくなかった状況かと思ってました。

幸運というステータスがあるとすると、B+ぐらいはありそう。+の要素は、自分ではなく誰かのために起こす行動に対して、という想像です。運命力が高いというか、ね。

沈黙したのゴジラの脈動

ゴジラ討伐作戦は無事に終了。
終了したもののゴジラの肉片は、まるで再生しているかのよう。そしてゴジラの体が脈動していました。これで終わりではない。シリーズあるあるではありますが、今後の展開も、別のシリーズでかもしれませんが、期待して良いかと思います。

最後に

ということでゴジラ-1.0を観た感想をツラツラと書きました。日本アカデミー賞の最優秀作品賞を受賞(2024)。またアカデミー視覚効果賞を受賞(2024)した作品です。見応えのある作品となっているので、アマプラに加入している方は、一度見てみると良いかなと思っています。

追伸

今まさにNetflixで公開されているシティーハンターを見たくて仕方ない状態になっています。PVやSNSでの口コミを見る限り、とてもとても面白そう。近々、契約しちゃう、かも。

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