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泣き虫の話

幼い頃から泣くことの多い私。
その背景を考えると自分の性格の他に家庭環境が1番に挙げられる。親は厳しい、というより過干渉だったと思う。

泣けばいいと思っていたわけではない。抑えるのも間に合わないくらい感情が揺れると勝手に涙が出てくる。

それは悲しみだけじゃなくて怒りも同じように。
それがだんだんコントロール出来なくなり学生時代も、大人になった今も感情が揺れるだけで涙が勝手に出てくる。

社会人1年目の時、仕事のミーティングで自分の意見を言うことがあった。自分にも関わる内容だったから、当時信頼していたリーダーに続いて発言をした。悔しさも怒りも悲しさもあって改善のための意見を言うだけなのに涙が出てきた。"泣いちゃだめ"と思うほど涙が止まらない。

その時周囲の人は"そんなに泣くこと?"泣く必要ないでしょ"という表情。案の定ミーティング後上司に「泣くことはなかったんじゃない?」と半笑いで声を掛けられた。その反面リーダーは「発言してくれて良かったよ」と泣いたことには触れないでいてくれた。

泣きたくて泣いているんじゃない、なんて通用しない。事実、泣く必要のない時に泣いているから。
感情が昂り涙が出る。
周囲は半笑い、ドン引き、怒りで返す、話し合いを中断する、等の反応。

その反応を見て自己嫌悪になる、この繰り返し。相手と向き合おうとすればするほど感情が昂ってしまう。

それでも社会人になり経験を積み少しずつ強くなった。意見を怯えずに言えるように、感情が昂るのを見越して落ち着いたフリをして自分を誤魔化す。なんともない事を発言する時でも心臓はバクバク、手は震える。それでも知らないふりをする。

家族と真剣に話す時はつい感情を解放したまま話し、案の定泣く。泣き虫だ、と馬鹿にされるし、呆れられる。その反応に腹が立ち、また自分のことが嫌いになる事もある。たとえ家族でも理解できなくていい。そんな自分を大切にしてくれる人もいるから。

強くなったつもりでもまだまだ泣き虫。

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