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陰謀論・基本編(4)---陰謀の黒幕?(国際金融資本家たち)

これまで、国際的な金融資本家たちが現代の銀行システムを作ってきたという話を紹介してきました。

ではこの国際的な金融資本家、銀行家とはどのようにして出現してきたのでしょうか。
今回も、『偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』の内容を元に紹介したいと思います。(pp.59-79 参照)

●ロスチャイルド一族の始まり

陰謀論の中身を殆ど知らなくても、ロスチャイルド家といえば、何かと陰謀論と結び付けられていることをご存知の方は多いでしょう。
そのロスチャイルド家とはどのような一族なのでしょうか。

ロスチャイルド家の始祖、マイヤー・アムシェルは1744年にドイツ、フランクフルトの貧しい家庭に生まれ、ゲットー(狭いユダヤ人住宅街)に押し込められて暮らしていました。
少年時代、ドイツ中部の町の銀行で奉公した後、20歳で故郷に戻り、父親の両替商を継ぐと共に古銭商を始めたということです。

当時のドイツは小国に分かれていました。マイヤーは古銭収集を通じて、名門貴族であった一人の国王ヴィルヘルム公と知り合います。
ヴィルヘルム公は傭兵の派遣等「戦争ビジネス」で大変な財を成していたヨーロッパ随一の大金持ちでした。

マイヤーはこの国王の信用を得て、「ヴィルヘルム公の宮廷御用達商人」の看板を掲げます。
また当時、ユダヤ人は姓を名乗ることを許されていなかったが、国王の知己を得て、それまで店の看板に使用していた「赤い楯」を意味する「ロートシルト(英語読みでロスチャイルド)」を名乗り始めました。

マイヤーは5人の息子と5人の娘に恵まれ、息子たちをヨーロッパ各国に送り込み、銀行を作らせました。
厳格なユダヤ教徒一家の固い絆によって、ヨーロッパ全体にネットワークを構築して情報や商品の取引を続けたロスチャイルド5兄弟は驚くべき飛躍を遂げ、ヨーロッパ全土に影響力を持つまでになります。
現在の国際銀行と多国籍企業の仕組みを、誰よりも早く既にこの当時に作り上げた訳です。

特に各国に拠点を持つ彼らは、戦争や革命があちこちで勃発していた当時、対立する両方に金を貸し付けて、どちらが勝とうが関係なく確実に資産を増やしてきたのだそうです。
これは、現在の戦争ビジネスと同じですね。

●ロスチャイル財閥の祖 ネイサン・ロスチャイルド

ロスチャイルド兄弟の中でも、イギリスにわたった三男ネイサン・ロスチャイルドがロスチャイルド財閥の祖となります。

彼は先に述べた兄弟間での貿易、商取引と、金融業で成功を収め、1810年にはロンドン証券取引所の支配者になっていたそうです。

1815年当時はナポレオン戦争中で、イギリス軍が優勢と思われていたことから、イギリス国債が買われる傾向にあった。ネイサンは一族のネットワークから、いち早くイギリス軍勝利の速報を手に入れていたが、なんと彼はイギリス国債を売却し始めた。
それを見た周りの投資家たちはイギリス軍が負けたのだと思い込み、売り注文が集中して、イギリス国債は一気に暴落。その紙くず同然になった国債をネイサンが買い集めてしまった。
その後ナポレオン軍敗北が決まると、イギリス国債は一気に上昇。投資額の20倍以上の利益を得たと言われています。

そして前回ちらりと書いた通り、ネイサンはイングランド銀行をも支配下におさめるようになりました。

ネイサンは同年、イギリスの通貨を発行するイングランド銀行を支配下に置き、当時の新聞で「ヨーロッパ金融市場の支配者」と書かれるほど誰の目にも明らかな影響力を手にした。同じようにほかの兄弟もそれぞれの国で金融の支配者の地位を確実なものにしてく。当時のヨーロッパの国王でロスチャイルド銀行からお金を借りていないものはほとんどいないとまで言われた。

『偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』p.66

ロスチャイルド一族の系列企業はあらゆる産業に及び、金融・保険(ゴールドマンサックス、クレディスイス等)、エネルギー関連(リオ・ティント、BP等)、マスコミ(ABC、CBS、ニューヨークタイムズ、ロイター通信等)、軍需産業(ロッキード・マーティン、デュポン等)、食品(コカ・コーラ、ネスレ等)の他、フィリップ・モリス、デビアス、サノフィ等も含まれるということです。

●世界の財閥

ロスチャイルド一族は、自ら産業をリードしてこのような巨大財閥を築いてきた一方で、十九世紀末には、その莫大な財力で有力者を支援して世界各地で財閥を作り上げていった。

偽情報退散! マスコミとお金は人の幸せをこうして食べている』p.73

最初に融資を行ったのは、アメリカのJ. P. モルガンとジェイコブ・シフでした。
J. P. モルガンはネイサン・ロスチャイルドの生まれ変わりと呼べるほど金融のセンスに優れた人物で、20世紀初頭には世界最大の銀行家ともいえる存在になりました。

ジェイコブ・シフはもともと初代ロスチャイルドの時代、フランクフルトのゲットーで同じ家を分け合って住むほどの親しい間柄だったそうです。

ロスチャイルド財閥と肩を並べるほどの巨大財閥であるロックフェラー、カーネギーへも、ジェイコブ・シフを通じて融資を行い、大きく成長させた。

日本の四大財閥も、勿論ロスチャイルドの支援を受け、大きな成長を遂げています。

●国際金融資本家は「悪人」なのか?

人によっては、商売が成功して財を築いたのが悪いことなのかと言うかもしれません。

確かに蓄財に良いも悪いもないのですが、普通人間は、自分の立場や企業・商売を維持継続し発展させようするにあたって、事業活動の効率化等の企業努力や宣伝広告を売つだけでなく、権力者を取り込もうとしたり、マスコミを取り込んで自社に対するネガティブな情報を流さなないようにしたり、場合のよっては競合他社を出し抜いたり、陥れようとしたりといったこともするでしょう。
「そんなことはない。どの企業も公正に真面目に正直に商売している」なんてことを言う人は、いくらなんでもいないと思います。

たとえば合成洗剤が人間にも自然環境にも有害であるのは明らかな事実ですが、テレビでそのような話題が取り上げられることはありません。
これらの企業にお金を出してもらえなくなると困るのですから、当然そうなります。

それがここまで大規模な資本家の影響力ともなればどうなるでしょうか。
政治もマスメディアも、これらの巨大資本家たちに逆らうのはなかなか困難であり、マスコミ各社は皆、彼らに都合の悪い報道は差し控えるでしょう。
「陰謀論」ではなく当然のことです。

それに対し、マスコミ各社になぜ報道しないのかと問えば、
「我々は嘘を言っている訳じゃない。報道しない自由もある」
と答えることでしょう。

私たちはそれゆえ、お金の流れ(誰が得をしているのか)を常に観察しておく必要があります。

ところで。
2021年12月、ナカムラクリニックの中村篤史氏は、著述家ヘンリー・メイコウ氏の記事に対して、ジェイコブ・ロスチャイルド(当時のロスチャイルド家の当主)からコメントが書き込まれたというブログを紹介していました。J.ロスチャイルドからのメッセージ

彼らは大変大衆の心理操作に長けています。
どのように伝えれば、あるいはどのように制度や法律を変更すれば、人々がすんなり疑問を持つことなく受け入れるのかを最もよく分かった人たちです。

このコメントを本当にジェイコブ・ロスチャイルドが書いたかどうかは確かめようもませんが、書かれている内容は真実であると思います。
彼らほどの頭脳を持っていない一般人の私たちが簡単に敵う相手ではない。

しかしこのような巨大資本家たちによって、私たちの人生が脅かされる事態になり得るのですから、少なくとも私たちはマスコミの言うこと(人が言ってること)を鵜呑みにせず、日々、実際の状況を冷静に見ることが必要であると思います。



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