「さくらん状態」

「ねぇ、かっきー」

「どうしよ…」

『どうしよう、って言われても…』

『でも、自分の気持ちは、さくちゃん自身にしかわからないからさ』

『まずは、自分に聞いてみたらいいんじゃないかな。』

「うん…そうだよね」

そうは言ったけど

私は、混乱していた。

初めて、男の人から告白された。

確かに、「どうせ私なんて…」が口癖だった

昔の私とは違う。

でも、私よりもスタイルも頭も良くて、

何より、一緒にいる時間が長いはずのかっきーじゃなくて、

なぜ、私を選んでくれたんだろう。

その疑問がずっと、私の頭を離れない。

"うん。聞いた上で正直に言うね"

"私は、えんぴーだと思う"

「え…」

"もちろん、そういうことも大事だと思う。"

"でも、一番大事なのは、えんぴーと彼の想いがどうか、って話。"

"100%応える必要はないけど、もし断るなら、それに見合った何かを返してあげるべきだと思う"

私の信頼する飛鳥さんは、

そう言ってくれた。

飛鳥さんの言葉は、私の心に

しっかりと突き刺さった。

やっぱり、

彼の隣にいるべきなのは、私じゃない。

かっきーだ。

でも、彼にそれを告げてしまうと、

彼の心に、傷を負わせてしまう気がして。

そして、私の心にも

後悔というものが、残ってしまう気がして。

私の心は、

まだ、混ざり合って

ぐちゃぐちゃになったままだ。