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滅びた新ジャンル日本画【05】-現代アート-

宿題やりましたか?

【宿題】

壁にテープで貼られたバナナ。

買うと1,300万円。
勝手に食べたら叱られただけ。

何故でしょう?
何故ですか?

考えてみて下さい。

滅びた新ジャンル日本画【04】より


答えわかりましたか?

わからなくても大丈夫です。
その為にこれを書いてます。

答え:バナナは関係ないからです。

バナナだと思うから「バナナのくせになぜ1,300万円も!」
みたいな反応になってしまうのです。

実際壁に貼ってあるのはバナナで留めてあるのはテープ。
そんなものに1,300万円の価値などあるわけがない。


「あの世界一のアートフェスで、アレをやって1,300万円の値段を付ける。」
が本体であり、バナナやテープは絵具みたいなものだからです。

モナリザだってゴッホのひまわりだって絵具やキャンバス代だけであんな値段にはなりません。

だけど
モナリザやひまわりはうまいじゃないか!


そうでしょうか?
うまいって何?
デッサンがとれてる事?

ダヴィンチはデッサン上手いです。
じゃあ、ゴッホのひまわりは?
下手じゃないけどそれほどでも。


だったら上手いって何?


今まで食べたものの中で一番美味しかったのはなんですか?
それが旨いものです。

からかってるのではありません。

「忘れられない」
というのが巧さや上手さの正体です。
そこに至る道がデッサン力だったり、包丁さばき、仕入れセンス、絵具の塗り方などです。

ダサくても下らなくても稚拙でも良い

その方が良いくらいです。
だって、埋もれないでしょ。
印象に残るでしょ。

じゃあ先鋭化の激しい現代アートの最高峰の場で印象に残るにはどうしたらいいですか?

そんなもんが分かったら世界的人気作家になっているので、私には分かりません。
ただ、分かった人の回答を見ることは出来ます。

その回答こそが現代アートです。


「バナナをテープで壁に貼る」
あの場所、あの時じゃないとダメですけど、
とにかくそういう回答が出ました。

それ見てどうですか?

「何これ?」
ですよね。慣れてないから。

そういうハズし方を競いあっているとも言えます。

例えばね

千利休って人がいましたよね。
天下人すら指導してしまうくらいの圧倒的なセンス。
天下人の秀吉相手でも容赦無く期待を裏切ってゆく。
朝顔がたくさん咲いて見事だと聞いて秀吉がやってくると、
利休はその朝顔を刈り取ってしまいます。
一輪だけ残された朝顔を、茶室にかけます。

下手したら殺されますよこれ。

だって怖いもの無しでしかも残虐な面を持つ秀吉の期待を
全力でハズしてるんですから。

利休が現在生きてたら、どんな茶碗、茶道具を使ったでしょう。
プラスチックのとか使っちゃうなんてあり得ますよ。

そして床の間にはバナナをテープで貼り付けたかもしれませんよ。

これがわかるか?

という問いかけです。
そして、それは分かったフリも出来ますけれど、
次の風景、段階を見るには本当にわからなければなりません。

ふう…

こんなに疲れるとは思わなかった。
疲れたから続きはまた!





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