米国市場:11/20週の振返りと11/27週の予定
市場概況
先週のS&P500指数は、4,559.34と前週比+1.00%で終了しました。NASDAQは14,250.86と前週比+0.89%で終了しました。
先週の株価は、23日に感謝祭があり24日は市場が短縮された形での運用であったため、出来高全体としても少ない週でした。市場にも大きな動きはなく、やや一服感のある相場でした。
10年債利回りは金曜日に若干上げたものの4.5%を下回っています。また、原油価格も週末時点では85.54ドルをつけました。このため、株式市場にとってはフォローの風が続いており、出来高が少なかったにもかかわらず上昇を続けているものと推測します。
S&P500種株価指数は10月27日を底に約10.5%上昇しており、短期的には買われすぎかなと思います。ただ、24年度のEPS予想が249.6という数字からすると現在の水準はPER的には真ん中の数字です。今後EPS予想が下がってくるとその認識は改めなくてはいけないと思います。Nasdaq指数も同様に短期的には大きく上げていますのでこちらも今週の若干の一服を経て今後の動きには注目が必要かなと思います。
先週の主だったニュースとしては、17日にCEOを解任されたサム・アルトマンが、11月22日にOPEN AIのCEOに復帰しました。今回のドタバタ劇はAI市場に大きな変化をもたらすわけではないと思いますが、OPEN AIの一択ではなく、他の代替策も検討しておく必要があると企業に思わせるには十分だったと思います。今後はOPEN AI以外に新しいAIが出てくることがあるかもしれません。
アルゼンチンの大統領がハビエル・ミレイに決まったことも大きく報道されていました。経済が不安定なため触手は動かないのですが、新しい動きがあれば相場の要因となるかもしれませんので、注意深く観察していきたいです。
連休中の小売売上状況もちらちら出てきており、マスターカードからは、24日の米小売売上高(インフレ調整前)が自動車販売を除くベースで前年同期比2.5%増加したと発表されています。アドビ・アナリティクスが発表したところによると消費者のオンライン支出額は、過去最高の98億ドル(約1兆4600億円)を記録し予想と一致しています。オンライン売上高は前年比7.5%増でした。支払い面では、後払い決済の「バイ・ナウ・ペイ・レイター(BNPL)」の利用が感謝祭の前の週と比較して72%増加してます。まだ、消費は旺盛のようです。
来週の主な決算発表(予定)
11/27(月):
<寄付き前>
<引け後>Zscaler (ZS)
11/28(火):
<寄付き前>
<引け後>CrowdStrike (CRWD), Hewlett Packard Enterprise (HPE), Intuit (INTU), NetApp (NTAP), Splunk (SPLK)
11/29(水):
<寄付き前> Dollar Tree (DLTR), Farfetch (FTCH), Foot Locker (FL), Petco Health & Wellness (WOOF)
<引け後> Five Below (FIVE), nCno (NCNO), Okta (OKTA), PVH (PBH), Snowflake (SNOW), Victoria's Secret (VSCO).
11/30(木):
<寄付き前> Kroger (K)
<引け後>Ambarella (AMBA), Dell (DELL), Marvell (MRVL), Salesforce (CRM), Samsara (IOT), UiPath (PATH), Ulta Beauty (ULTA).
12/1(金):
<寄付き前>
米国の主な経済指標
11/27(月):
11/28(火):新築住宅販売件数
11/29(水):GDP
11/30(木):個人所得・支出、PCE
12/1(金):
今週の着目点
今週は、27日月曜日はサイバーマンデーとなり、連休中のショッピングの状況も出て来てますが、その結果が明らかになると思います。今のところは特に問題ないようです。
また、11月最後の4日間の取引となります。経済指標は、10月PCEがメインとなりますが、新規住宅市場の状況も確認したいです。11月29日(水)の午後には発表されるFRBの最新ベージュブックが発表されます。先週ぐらいからゴルディロックス相場ではないかということがいわれてきていますが、これらのデータから11月CPIとPPIがさらに低下する兆候を示すかどうかが確認しておきます。インフレは収まったと考えおり、見落としがないかの確認がメインになります。
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