見出し画像

『しんねんかいを終えて』

「ありすとてれす しんねんかい」が終演した
10/2~10/6で5回公演をして、昨日が千秋楽だった

あっという間だった


9/9に顔合わせをして、
9/10に稽古が始まった
日程が非常にタイトな中、
初めましての人たちが日に日にまとまっていく
1つの作品を作り上げていくために

毎日の稽古が充実していた
いざ始まると一気に緊張感が漂う
そして休憩時間や帰り道などで役者同士ですり合わせをしたりもする
そして常に笑いも溢れていて、
楽しい時間がたくさんあった
とにかくメリハリのある稽古場だった


自分自身としては力不足を常に感じていたので、
思うようにいかず苦しい時が多々あった
家での1人稽古でひたすら役と向き合い稽古場へ行く
そして稽古をしてすり合わせをする日々


そんな時、
稽古の合間でたくさんアドバイスをいただいた
「これ参考にするといいかも」
「こうしてみたらいいかも」


稽古ができるだけで幸せなことで、
舞台に立てるだけでも幸せなこと
毎日のようにそうして助けてもらっていた
困ったり行き詰ったりすると、
いつも声をかけてもらった
自分から聞いた時も快く教えてもらった
そしてどんな時でも向き合ってくれる相方
優しさが沁みる日々だった


ただ単に楽しいだけの日々じゃなかったから、
その日々が心に刻み込まれている
千秋楽を終えたときに1人でいたら
確実に涙腺は崩壊していただろう
でも必死に堰き止めた
泣くのは今じゃないと
そう、絵面的にも、である


自分1人ではうまくいかないことがたくさんある
周りの方々に支えてもらって少しずつ形になっていく
センスと呼ばれる何かをきっと自分は、
持ち合わせていないのかもしれない

でもそんなのはいつだって言い訳にしかならない
いついかなる時でも自分の仕事をする
それが何よりも大切なこと


「一期一会」
稽古終盤からこの文字が頭に浮かんでいた


今までも出会いと別れを繰り返してきた
この出会いももしかしたら一生に一度の出会いになるのかもしれない
だから自分だけじゃなくて、
共演者の方々やスタッフの皆様、
そして関わってくださる方々にとっても
この舞台が、このチームが、そしてこの時間が
記憶に残る時間であって欲しいなと思った
そんな壮大なことをしようとする時点でかなりおこがましいのだが、、、
それでもみなさんが良かったなと思える時間をつくる
そんな目標も自分でこっそり持っていた


結果はどうだったのかは分からない
それでも自分にできる精一杯のことはしようと動いたつもりでいる
スタッフさんの仕事も一緒に手伝わせてもらった
ほんの一部だけでこれまたおこがましいが、、、
細かく段取りがされていて、
裏で密に連携がされていた
ただただすごいなと感じていた


今日は朝起きて劇場に行こうとした自分がいた
外に出たときには、
台本、ノート、パンフレットを持っていた
昨日ですべての公演を終えたというのに

そう思った瞬間に、
熱く込み上げてくるものを感じた
でも、外だったので堪えた
いつからこんなに涙脆くなったのか
濃い日々があって、
急に次の日からなくなってしまうというのは、
いくつになってもこたえるものだ


それでもまた、
きっと同じことを繰り返すような気がしている
次はもしかしたら厳しく過酷な現場になるかもしれないけど
それでも今回の現場のことは忘れない
どんな環境に置かれても、
常に自分の仕事をするし、
自分の役割を果たすことに専念する

過去を悔いても、
現状を嘆いても、
未来に不安を抱いても

目の前の現実は変わらない

そんなことを思いながら、
動画や写真を眺めている



あの日々は現実だったのだろうか
それとも仮想現実空間へ知らず知らずのうちに、、、
なーんてね


いただいたサポートは活動費に使わせていただきます! 主にnoteを含む執筆活動や役者としての活動です!