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ギフトだった。藤井風HEATツアー@福岡の記録と記憶(盛大にネタバレ)

藤井風さんのライブに行くことを生きがいにするとワクワクしていたのに、アリーナツアーに申し込むもすべて外れて体調に異常をきたした私ですが、10月24日のマリンメッセ福岡・2日目に参戦することができました!

生ライブの衝撃波は強烈で、セトリの記憶はなく、今回も感想は残せないとあきらめていたのですが、参戦した方々の記事を読ませていただいている内にだんだんと記憶がよみがえり、どうにかこうにかこうして記録を残しています。(セトリを参考にさせていただきました!)

ネタバレを含むので、いや、ネタバレしかないので、これから参戦される方や配信ライブを楽しみにしている方は、どうぞご注意を。(ネタバレに影響のない、福岡2日目だけの様子は楽しんでいただけるかもしれません)

ではでは、お茶でも飲みながら気楽に読んでくださったらうれしいです。(といいつつ、長いのじゃ)

開演前の様子は?

会場に入ったのは16時30分ごろ。座席はだいぶ埋まっていて、スモークが焚かれているのか人いきれなのか、すでに熱気ムンムン。メガネが曇るんじゃないだろうかって心配になったくらい。半袖にしてよかった。

トイレは奥を狙え!

女性用トイレは長蛇の列でしたが、何ヶ所もあったので奥の方の列に並んだらスムーズに済ませられました。今後の参考になれば。

座席はどんな感じ?

座席はステージから見て右側のGブロックの前のほう。けっしてステージに近くはないのですが、段差がしっかりあり、通路側だったこともあって、会場総立ちでも前方に障害物なしで風さんを見ることができました。見やすいとクチコミがあったことに納得です。

いよいよ…

開演前の会場に流れていたのはアリアナ・グランデなどのノリノリの洋楽。すでに体が揺れる私。落ち着け。おかしい人になるから。正面両サイドにある2つのモニターに時々VEZELのCMが流れ、条件反射で心臓がぎゅっとなっちゃう。

風さんが歌うLizzoの『Good as Hell』のカバーが聴こえてきて、いよいよ始まる予感。ホールツアーではこの曲のボリュームが上がったのがスタートの合図だったので、これがお決まりパターンになっていくのかも。

1.風よ

1曲目は『風よ』。前奏が聴こえ始めた途端、会場は総立ちに。みんなの「待ってました」の想いが熱い。
ホールツアーと同じ始まりだったのでちょっと驚いていたら、なんと全編サックス。風さん、歌わないの。でも、それはそれはとろけるような音色で。

後で気づいて感動したのは、ホールツアーのアンコールで『Just the Two of Us』のsax演奏 ⇒⇒⇒ アリーナツアーの冒頭でsax演奏、とつながっていたこと。風さんがこの1年歩いてきた旅路を感じることができました。

2.調子のっちゃって

正常な精神状態ではないので、記憶になし。

3.優しさ

風さんがこっちを向いてピアノを弾いてたことは覚えてる。(おいおいじゃ)

MC

あいさつの後、いきなり「トイレは我慢しないでどんどん行ってください」の話題から始まったMC。ホールツアーで「疲れるから座っていてください。無理して立たんでいいです」って言ってくれたのを思い出す。ほんとに優しい人だな。

「はじまる前に会場のいろんなところに座ったんですけど、黒い椅子(
スタンド席)はこういう場所では珍しいくらいふかふかです。赤い椅子(
アリーナ席)は普通です」
の言葉に会場がどっと沸く。
面白おかしく話していたけれど、この言葉に風さんらしい優しさを感じました。「アリーナじゃなくて残念に思っている人もいるかもしれないけれど、スタンド席はそんなギフトがあるんじゃよ」って伝えてくれていたんじゃないかな。

「そうはいうても、次の曲は座ってられんような曲かもしれん…きらり」
声には出せないけど体から出ちゃう喜びで、わ~っとどよめく会場。弾き語りじゃない『きらり』の生歌は、初めての人がほとんどですもんね。もちろん私もはじめて。

4.きらり

MVで見たあのダンスをほんとに踊っていたことに、なぜか感動。本人なんだから当たり前なんですけど、マジで踊ってた。ダンサーを従えて踊りながら歌う姿に、安室奈美恵か、とツッコんでる私がいました。

5.キリがないから

『きらり』を踊り狂う楽しさに会場がヒートする中、続いてもダンサブルな『キリがないから』。そしてアンドロイドのヒロムさんも登場した~!2人が最後どうやって手を合わせるのかをどうしても確認したくて、オペラグラスを構えて凝視。武道館と同じパータッチでした。

6.へでもねーよ

私は『へでもねーよ』が大好きだ。同時リリースだった『青春病』の陰に隠れてしまいがちだけれど、どちらかを選べと選択を迫られたら、へでもねーよを選ぶくらい好き。

あの独特な尺八の音色が流れる間、目をつむり、ステージで座禅を組む風さん。その姿が清冽で手を合わせたくなるほど。でっかいもんとつながってる姿が美しいんです。ダンスも世界観がすごくて、オペラグラスから目を離せず、直立不動で1曲まるごと凝視してしまいました。

7.罪の香り

いつも曲紹介を英語でするのに、今回は「つぅ~むぃ~ぬぉ~くわ~うぉ~ぅりぃ~」という新バージョンを発動。この言い方って『キリがないから』のヤツでしたよね?

この頃気づいたのは、モニターに映し出される風さんが、とんでもなくステキだったこと。「これはMステ?Mステなの?」と心の叫びが止まりません。本当にそのままテレビ放送されてもいいくらいの素晴らしいカメラアングルで、同時に「これが全国放送されたら、見た人全員トリコにするわ。だから放送しちゃダメ」ってずっと考えてました。心が狭くて、ごめへん。

8.もうええわ

モニターに映し出される、目をつむって歌う風さんをななめ下から撮った横顔が最高で、「なんだこのカッコよさは」と、どうしていいかわからん状態に。

9.死ぬのがいいわ

『もうええわ』の曲終わりから、武道館やFree Liveで聴かせてくれたあのエモーショナルなイントロにつなげ、『死ぬのがいいわ』へ。この辺りは、ただただ気持ちよかった。

10.特にない

「次はみなさんと一緒に、みなさんの力を借りて演奏したい曲です。クラップや指パッチンをして、イヤなものを消していきましょう。バンドメンバーがやってくれるから、真似してやってみてください」

客席を見渡すと、手拍子をしている人が多かったかな。音が大きく鳴ったほうが、風さんを応援できている感じがするからかな。

11.帰ろう

『特にない』で浄化された空間を、さらに一段と清らかにした『帰ろう』。ステージの背景が真っ暗になり、きらめく小さな星がたくさん映し出され、まるで宇宙空間にいるかのような演出でした。「ああ、この空に帰っていけばいいのだな」と思えました。

「STEP CM」&「燃えよMV」鑑賞会

実は冒頭のMCで「今日は何の日か知っとる?特別な…(ごにょごにょ)…まだ言わな…(ごにょごにょごにょ)やめた」みたいな感じで盛大な匂わせをしていた風さん。
時間は18時少し前。このタイミングで、史上初&関東限定のSTEP CMを会場のモニターに映し出し、みんなで鑑賞することを発表してくれました。客席からは拍手が鳴りやまず、最高潮の盛り上がりです。

モニターにはカウントダウンの数字が映り、いよいよ、というときになって「あ、そうだ、Tweetせな、やば」と大慌ての風さん。いつにも増して素の風さんを見れたようで、なんか得した気分。
スマホ持ってるんかい!と心で突っ込みつつ、あらかじめ下書きしてあったであろうツイートをめっちゃ早口で読み上げながら送信。ほぼ同時にCMスタート、という流れに。

放映中は「これ、わしの声」としゃべったりして、ステージでリラックスしてる風さんも見たいし、録画してきているとはいえ、貴重なCMも見たいしで、もう、どっちを見たらいいのか究極の選択状態。
途中、風さんが女性の腕をつかんで走るシーンにドキッとしたり、ナレーションのイケボにくすぐったくなったりしている内に、あっというまに2分半が終了。

会場からは割れんばかりの拍手が起こり、風さんは「違うんです。違うんです。違うんです」となぜか否定を繰り返し…(笑)。
「わしは今回、声優さんみたいなこともやらせてもらいました。やればできるんじゃよ。このまま、これでしゃべろうか」と、CMと同じイケボで話し始めて。もー、くすぐったいわ!

さらに続けて、公開されたばかりの『燃えよMV』もみんなで見ることに。なんてスペシャルなの!

精霊の王・風が出てきた時は少しどよめきが起きて、驚く人、笑ってる人、息をのむ人など反応は様々。でも、「♪クールなふりもうええよ」のリズミカルになるところからは、自然と手拍子が起きて会場はノリノリに。そのあと手拍子が止んで、また2番の同じところで手拍子が起きてと、会場はリオのカーニバルのような熱気にあふれました。もう、楽しくって楽しくって仕方なかったな。

「ライブの最中にみんなでSTEP CM見て、MVも見て、こんなお祭りみたいな日に偶然、いや、偶然じゃねえな、意味があるんよ」といってくれた言葉は忘れられません。近くの代々木にも、横浜アリーナにも当たらず、行くつもりなんてなかった福岡にご縁をいただいて会場にいた私は、深く深くこの意味を噛み締めたいと思いました。

12.燃えよ

MVを見た流れのまま、今度は生の『燃えよ』を披露。ダンサーが再び登場して、みんな楽しそうに踊ってます。風さんを中心に横一列になって肩を組み、顔を見合わせながら踊るシーンがあってとてもよい雰囲気。風さんがギターのようなキーボードを肩に掛けて弾くという、レアな姿も。ギタリスト風・風も様になってました。

曲が終わると、ダンサーの紹介。会場ごとにメンバーが変わることもあるそうで、一期一会だと。最後に紹介されたのは、ヒロムさん。アンドロイドじゃない姿で踊っていて、おぉ、となる。いや、そっちが普通なんですけど、キリがないからでおなじみすぎて。

13.さよならべいべ

前奏なしでいきなり始まる『さよならべいべ』。今回はバンドメンバーとタイミングが合わなくて、風さんがぐふっと詰まっちゃうことに。それでも雰囲気はほのぼのしていて、「そーゆーこともあるバイブス」でそのまま続行。いいなぁ、こういうの。安心します。

『さよならべいべ』をライブで聴く醍醐味は、両手フリフリのところですよね。ホールツアーで風さんの手と逆になってしまって(一度始まると変えられないの!)一抹の後悔を残した私は、手の振りを風さんと合わせることに全集中。そのかいあって、今回はばっちり合ったんですが、目の前のオーディエンスたちは完全に逆で、ちょっと寂しかった。でもやり通した!

14.青春病

『青春病』は野ざらしダンス!私の前にいた男性は、立ってはいても踊るでもなく、終始おとなしめだったのだけれど、青春病のときは体が揺れていた!「よしよし、カモン、カモン、もっと自由に!もっとFreeに!」とか心で煽っていた私は何様じゃ。修造か。

バンメン紹介からの『STAY TUNE』

ここでやっとメンバー紹介。武道館のときも終盤で行っていたので、もうすぐライブが終わっちゃうのかなとちょっと寂しくなる。
風さんが「誰からにします?」なんて話しながら、リラックスムードではじまり、「このバンドのリーダー、Bass真船勝博~!」「Drums佐治宣英!」「Guitar TAIKING!from Suchmos」の順で紹介。
そのあと「ダンサーの風です」と自分を紹介。そうか、今日はダンサー枠だったかw

そのあとだったかな、ベース、ドラムと音が重なっていき、TAIKINGさんのギターで完成したのは、なんとSuchmosの『STAY TUNE』。この流れがめちゃくちゃにカッコよくて、ふぉぉぉ~と叫びたいのを抑えるのが大変。もちろん、最後に風さんが「♪Stay tune in 東京 Friday night~. Oh Good time 癒えない like The “Dead rising” soon」とワンコーラス歌ってくれて、もう耳が幸せすぎて毛穴も鼻の穴も全開。刺激的な快感シーンでした。
脳裏に、一人ピアノでSTAY TUNEを耳コピカバーしていた風さんの姿が思い浮かんでいたのは、いうまでもありません。

15.何なんw

神聖であり、キャッチーであり、ゴスペルであり、方言ソングでもある『何なんw』が始まった。魅力が詰まりすぎていて、一生飽きずに聴いていられる曲。
この辺りになると恍惚状態になっていたようで、風さんの姿を見るために握りしめていたオペラグラスはどうでもよくなった。ただひたすら、音を感じていたかった。全身の細胞に風さんの声が、バンドの奏でる音が浸み込んでいって、透明なものに再生していくみたいな体動を感じていました。

そんな気持ちよさに酔っていたら、ピアノに猛スピードで走り込む風さんの姿に現実に引き戻され(笑) だってもう、ジャンプする余裕なんかなくて、閉まる寸前の電車のドアに必死で駆け込む雰囲気だったもん。密かに、どれだけタメられるかチャレンジしてるでしょ!

16.旅路

『帰ろう』に替わるライブの締め曲になりつつある『旅路』。メロディも歌詞も全部愛おしい。

「みんな人生いろいろあるけど、良いことも悪いこともウェルカムで、フラットに生きていきましょうや」と風さん。

武道館の頃は、「ないものではなく、あるものに目を向けて。ネガティブではなく、ポジティブにフォーカスして」とよく言っていた風さんですが、最近は少し変わってきていて、ネガティブなことが起こることさえも受け入れるという、さらに大きな器を得たよう。
ポジティブにフォーカスするあまりネガティブを否定してしまうと、それが自分の身に起きたときにちょっと大変なんですよね。だから、どっちも起きることをOKにすると、さらに楽に生きられると思うんです。私も最近、たどりついた境地です。

お別れタイム

すべての曲が終わり、バンドメンバーと共に会場へご挨拶。ご時世柄、手は触れず気持ちはつなげて、というスタイルでした。メンバーが袖に消えた後も風さんはステージに残り、もう一度左・右・真ん中とそれぞれに手を振りに来てくれました。思いっきりバイバイを返しましたよ。子どものとき以来の純真さで!

BGMにはマイケル・ジャクソンの『Love Never Felt So Good』が軽快に流れていて、風さんは袖に向かいながら「ほんとはこの曲じゃなくて、別の曲の予定じゃったのに…(ごにょごにょ)…。ちゃんと歌詞を覚えてくればよかった…(ごにょごにょ)…」とぼやく。と思ったら突然、高音&声量大で「♪Baby, Love Never Felt So Good~」と完璧に合わせてきた!もう、どこまで演出でどこまで本気? かわいいが最後の最後まで炸裂していました。

要は最高ってことです

不思議なんですが、今回のアリーナライブでは「遠くのステージに立つ憧れの、大好きな、尊いFujii Kazeを拝む」という感覚ではなく、「コミュニケーションが取れた」「一緒に楽しんだ」と感じられたんです。だから満足度がすごく高い。

会場はどんどん広くなっているのに、心の距離は逆に近づいていく感覚。違いを言葉にしてみると、
 武道館の緊迫感。
 ホールツアーの緊張感。
 アリーナツアーの仲良し感。
といった感じです。

きっと風さんがライブに慣れて、楽しんでいることが大きいのかもしれません。バンドメンバーと一緒にする音作りも、楽しくてたまらないんでしょうね。セカンドアルバムを引っ提げてのライブは、どんな最高が訪れるんだろう。楽しみすぎます。

昨日は代々木最終日の生配信が告知されて、風民のみんなに喜びがあふれています。もちろん私も申し込むつもりです。エムスラの音は武道館の配信で体験済みなので、ほんとにおすすめ。悩むなら申し込んじゃったほうが絶対いいです!(鼻息)

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