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島のお買い物事情

バイトでは月に3万ほどの収入を得た。
島で暮らしていると3万は超大金だった。

当時、本職のホテルスパの手取りと合わせて11万、
食料品と日用品と携帯電話代、
その他雑費を引いても余裕で余る。

しかもこの日用品に関してはどんどん削った。
当たり前のように買ってるけど、
別になくても平気なものってすごい多いんだなと思う。

あと、コンビニやドラストなどもないので、
石垣に買い出しに行くのだけど、
初めはいつも色々と多めに買ったりしてたけど、
それもしなくなった。

緊急で必要になったものがあったら誰かに借りようっていうね。 
たいがいそんな緊急事態はないんだけどね。

島暮らしはギブアンドテイク。
引っ越す人がいるとだいたい部屋の前とか寮の入り口にフリマができてたりとか。

そして「無い、足りない」ことに慣れていく。

この感覚は新鮮だった。

モノがなくて困るってことはあまりなかったな。

モノやサービスは、「ある」から「買う」し「利用」する。
「無い」と「買わない」し「利用」しないのだ。

どーしても必要なもの、どーしても欲しいもの、それ以外は、無くても平気なもの。

制服出勤なので持ってる洋服も地元にいたころの10分の1くらいに減った。

仕事帰りのアイスとか。
たまに恋しいマックのポテトとか。

コンビニもね、なくても死なないと知った。笑

家具、家電、食器も寮備え付けの代々使いまわされてるやつを。

(寝具は新しく買った。湿度が高すぎるから、何年前のかわからん布団はさすがに無理だった)

すぐ手に入らないものは、
なるべくだいじに使う、壊れても直して使う、
新品じゃなくていい。

だから島の人はみんなお直しが得意だったりする。

たまに外れた車のバンパーをガムテープで貼り付けて乗ってる人もいる。笑

いずれはこの会社辞めるし引っ越さなきゃだしモノを増やしたくないってのもある。

それに離島はゴミの分別が尋常じゃないほど厳しい。
けっこう不法投棄とか多いのも事実です。

ただね、物欲がなくなるわけではないんですよ。

欲しいけど我慢しなきゃいけないというマイナスな感覚じゃなくて、
物欲に関する尺度が矯正されるというかね。

モノはないけど美しい景色やゆったりした島の風景はお金では買えないし毎日タダ。

島の人にバナナやもずくやパパイヤをもらったり、
旅行や里帰りした人に内地のお土産をもらったりしたらものすごく特別感があるし、

それまで当たり前だった便利さ豊かさがありがたく思えるようにもなる。

別にミニマリズムが美徳だとまで言うつもりはぜんぜんない。

必要な物に溢れているというのは精神の豊かさにも繋がってる気がするし、
日々の生活ときちんと向き合っている証でもあると思ってる。

女性はとくにそうなんじゃなかろうか。
買い物でストレス発散とかするし。

精神衛生上?笑、ネットであれこれ買うことも定期的にあった。

国内発送なら1週間くらいで届く。
(物にもよる)
メーカー直送だともっと早いこともある。

さすがに注文した翌日に届くのは、ない。

海外から来るやつは1ヶ月くらいかな。

何にせよネットショッピングは時間に余裕を持って。
島の心得です。

生活スタイルが変わると気づきと学びがあるって話でした。

つづく

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