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あれから1年経ちましたが……

みなさん、いかがお過ごしでしょうか。

今回は約1年前の出来事を思い返すことから始めましょう。

2020年6月30日に2つのラジオ局が閉局しました。愛知県などを放送エリアとするRadio neo(レディオネオ)と新潟県を放送エリアとするFM PORT(エフエムポート)です。Radio neoは2014年に開局した東京のInterfm系列のラジオ局で、開局時の名称はInterfm nagoya でした。その後、2015年にRadio neoに改称されました。一方のFM PORTですが、正式には新潟県民エフエム放送と言い、2000年12月に放送を開始しました。当初はJ-WAVE の系列に入っていましたが、のちに離脱し、独立系のラジオ局として、新潟県民に親しまれてきました。

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他サイトでも昨年閉局した直後に言及したように、背景にはスポンサーの減少があります。両局ともに、経営状態が非常に厳しかったと言われています。

閉局から1年余りが経ち、ラジオ局の現状はどうなっているのでしょうか。

2020年9月1日、ジャパンエフエムネットワーク(JFN)が前述のRadio neoの親局であった首都圏のFM局、InterFM897の全株式を取得し、InterFM897を特別加盟局にしました。JFNはTOKYO FMやFM大阪などが加盟しているネットワークで、子会社を通じて地方局向けに番組の供給も行っています。

これにより、InterFM897はJFNの制作でTOKYO FMで流れていない番組を首都圏向けに放送するようになりました。平日朝や午後の生番組がJFNの制作になった一方、早朝や昼、週末は自社制作を維持しています。これもやはり、ラジオ局の経営が立ち行かなくなったことで、ライバル局による事実上の買収が起こったのだと思われます。

経営の厳しさはFM局だけでなくAM局も同様で、以前もnoteに書いた通り、老朽化が進むAMラジオの施設の更新費が大きな負担になっています。このため多くの局が2028年を目途にAM放送を廃止し、ワイドFMに一本化する構想を打ち出しています。

今のところ、Radio neoやFM PORT以降で閉局している、あるいはその予定のあるところはありません。若い世代がSNSを通じて、ラジオの魅力に触れている、radikoの契約者数増など、明るい材料もあるのですが、相変わらずスポンサーの獲得には苦慮しているようで、ラジオのスポットCMで広告の出稿をお願いする様子をよく聴きます。リスナーの立場としてできることは、ラジオを聴いてSNSなどで拡散していくことくらいでしょうか。しかし、この小さな一歩が未来のラジオ文化を守ると信じて、行動していきたいですね。

今回はこの辺でおしまいとさせていただきます。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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