手のひらにハート

【お話】子どもにイライラしないコツ

子どもにイライラなんてしたくないのに、ついイラッとしてしまう人向けの記事です。

子どもに限らず、年下の部下などにも当てはまると思いますが、相手についイラッとしてしまうことってありますよね?

僕の学校教員時代は、普段の生活のほとんどが子ども(生徒)相手でしたが、正直なところ、ついイラっとしてしまうこともありました。
そのイライラは、ばれないように抑えようと思っても、相手や周りの人からはすぐに見破られてしまいます!
特に子どもたちは敏感なので、そういうところをすぐに察知します。
つまり、一度生まれてしまった負の感情を隠すことは難しいのです!

そこで僕は、イライラを「抑える」のではなく、根本的にイライラ「しない」考え方を探してきました!
正直なところ、あらゆる場面でイライラしないようにすることはできません。
それでも、「先生ってあんまり怒らないよね」、「怒ったことあるの?」と生徒によく聞かれる程度には、感情をコントロールできました!

ここでは、僕が教員生活で培った「子どもにイライラしないコツ」を共有したいと思います!



まずはなぜイライラするのか考えてみましょう!

〔イライラする相手の行動〕
・自分の都合しか考えていない言動
・人の話を聞いていない
・同じ間違いを繰り返す
・同じ質問を何度もする
・話すスピードが遅い
・質問に答えられない
・言い訳をする

〔イライラする理由〕
・私の予定通りに進まない
・私の話を聞いていない(重要視されていない)と感じる
・私にとって二度手間なことをしている
・私の時間を無駄にしている
・私をごまかそうとしている(都合の悪いことから逃げている)と感じる
・うまくいっていない様子がもどかしく感じる

他にもあるかもしれませんが、今思いつく限りでは、このあたりが挙げられます。

ここで、イライラする理由に注目してみると…すべて『私』が主体になっています!
つまり、イライラは「『私』次第でコントロールできる!」ということです!!



さて、いよいよ「子どもにイライラしないコツ」です!
① 私自身が子ども同じ年齢までさかのぼる
② 子どもの視野を理解する
③ 子どものためになっているのかを考える


① 私自身が子どもと同じ年齢までさかのぼる

まずは、相手の年齢・経験値のころまでさかのぼりましょう
自分にもできないことがあったことを思い出すべきです!
そうでないとフェアじゃないですよね!?
これは、子どもに限らず、会社での部下相手でも同じです!


〈例えば…その1〉
学校で最もよくある光景は、昔校則をちっとも守っていなかったような先生が、服装について注意して怒鳴るパターンです。
↑いや、自分も守ってなかったじゃん!( ̄□ ̄;)

どう見ても言うことを聞いていなさそうな先生から注意されたら、こう思いませんか??
自分のことを棚に上げて好き勝手のたまう人に、素直に従うのは難しいでしょう。

・年の差に関係なく、対等なスタンスで話を聞く
・相手の考えを理解し、対話をすることを目指す

これだけで話を良く聞いてくれるようになりますよ!


〈例えば…その2〉
できない科目で「なんでこんな基礎もできないの?」という発言もNGです。

僕は理科教員なので、理科が得意です!
だから理科が苦手な人に共感できないかというと……そんなことはありません。
理科が苦手な人と話すときに、いつも思い出すようにしているのは、自分が高校生の時、世界史が苦手で、22点を取ったことです。^^;

人には得意不得意があります!
生徒の苦手な科目について話すときは、自分の苦手な科目と比較しないとフェアじゃないですもんね!

会社では部下相手でも同じことが言えるはずです。

つまり、自分のうまくいかなかった経験を念頭に置いて話すように心がけていれば、イライラするよりも苦しさに共感して、「自分にできることはないかな?」と考えられるようになりますよ!


② 子どもの視野を理解する

「①私自身が子どもと同じ年齢までさかのぼる」では、自分の年齢や立場が上なら、子どもと同じ目線で相手をしよう!というお話でした。

勘の良い方は気づいたかもしれませんが、「子どもの目線に立つ」ということは、意味を少し拡張すると、「子どもの視野を理解する」という試みに他なりません!

〈こんな体験をしたことはありませんか??〉
大きくなってから、子どもの保育園・幼稚園や小学校に行ったときに、教室や机がすごく小さく感じたり、よく遊んでいた公園が狭く感じたりといったことです。

大きくなって、空間的に遠くや先のほうがよく見えるようになったということですね。

でも、これは空間的な話だけでなく、時間的・経験的な話でも言えることではないでしょうか!?

大人になるということは、経験からたくさんの視点を学習して、リスク管理できるようになるということでもあります。

でも、子どもだったら? あるいは、経験の浅い部下だったら?
うまくできなくて当然ですよね!?

ここでもう一度「イライラする相手の行動」を振り返ってみましょう!

〔イライラする相手の行動〕
・自分の都合しか考えていない言動
・人の話を聞いていない
・同じ間違いを繰り返す
・同じ質問を何度もする
・話すスピードが遅い
・質問に答えられない
・言い訳をする

ほとんどが、経験不足や学習の不足によって、重要なことを見極められていないことによるものです。
つまり、視野が狭いことによる当然の失敗です!

では、なぜ私達が当然のことにイライラしてしまうかというと…私達は先のことが経験的に読めるからです!
自分は正解や重要な事柄が分かっているのに、なかなか答えにたどり着いてくれないもどかしさが、イライラへと変わっていきます。

しかし、子どもはうまくできなくて当然なのです!
だんだんうまくできるように支えてあげられればいいですし、ときには、ヒントを与えながら、考えるプロセスを鍛えてあげましょう

〈例えば…〉
「誰かがこういう行動をしているとどう思う?」
→「こう思われるということは、どんな不利益が考えられる?」
といった感じで問いかけてみるといいでしょう!


③ 子どものためになっているのかを考える

さて、ここまでは、「どうしてイライラするのか?」ということとその対処法について見てきました。
内容はとても理屈っぽかったですね!

最後は気持ちの面で大切なことです!
子どものためにやっていると思っていても、長い目で見ると、子どものためになっていなかったり、成長の芽を摘んでしまったり…ということはよくあります!
ですから、常にこれを自分に問いかけましょう!

『これは本当に子どものためになるのか!?』

自分本位だった考えが、急に子ども主体になる魔法の言葉です!
依存させるのではなく、独り立ちできるように支えていきましょう!

カーペディエム