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冨田勲 ISAO TOMITA 『 DAWN CHORUS 』

「春の連続投稿チャレンジ」第四弾

はじめて買ったCD、というお題なのですが
正直すぐには思い出せなくてかなり悩みました…というのも、
自宅でCDが聴ける状態になったタイミングが割と遅かったので
かなり長い間「カセットテープ」が主流の環境に居たのですよ。

海の向こう(※但し瀬戸内海)の大学に進学が決まって
一人暮らしを始めて、Wラジカセやパソコンは買ってもらったのですが、
CDが聴ける「謎の機械」が導入されるまでには
かなり間があったように思います。

ただ、恐らく世の中の流れとして
それまでは「LPまたはMT」でリリースされていたものが、
徐々にCDにシフトされつつあり、
是非とも良い音で聴いてみたいものについては
媒体を確保しておけば、今すぐでなくとも聴けるようになるだろう
…という考えのもとで、頑張って(?)時々CDを買うようになったのが
高校生の頃かなあ、と。

その頃、市販の音楽CD(アルバム)は3200円とかのが多かったですね。
特にクラシック系のは大体そういう価格帯(お高め)だった気がします。
あと、ケースも比較的厚みがあって、
ディスクの下に貼り付ける円形のクッションとかの
謎アイテムも色々ありました。
近年、経年劣化でえらいことになったというような話と共に
悲惨な状態の写真をSNS等で見掛けることもままありますが。

そんな中、自分が最初にお小遣いで買ったCD、多分これ!
ということで、先日、普段ほとんど「しまいっぱなし」の
戸棚タイプのCDケース(十年くらい前に組み立てたやつ)の中から
引っ張り出してきてみました。
タイトル画像に写真を載せようかと…(笑)
上述のクッション材も貼り付けた状態そのままなのですが、
ディスクの見た目もキレイですし、全然問題なさそうです。

冨田勲さんの音楽との出会いは確実に小学生時代だとは思うのですが、
まず、その頃まだ「シンセサイザー」という名称すら
全然一般的ではなく、まず音色がすごかったんですよ。
いや、今も間違いなく「すごい」んですが(笑)
アナログシンセで、あのやたらとケーブルが沢山あって
何がどうなってるんだかまったくわからない、かなり大きな機械。
音を作るためだけの?
強度計算も弾道計算もできないのに?
音楽のためだけにこんな??
テレビで初めて冨田さんのシンセサイザーを見た時、
概ねそのようなファーストインプレッションだったような気がします。
ちょっとした衝撃でした。

そのうち「MIDI規格」というものが出来て
他のいろんな機材とのやりとりも随分楽になったとは思うのですが。
そういう話をし出すと大変なことになりそうですし、
もっともっと詳しい人がインターネッツ上にも
沢山いらっしゃると思いますので、その辺は置いておいて。

で、その小学生の頃に学校の音楽の授業で出てくる
「展覧会の絵」やら「月の光」やら、
どういうわけか自分はことごとく
いわゆるオーケストラやピアノの演奏を聞かされる前に、
最初に冨田バージョン(シンセの音)で聞いてしまっており(笑)
(それをいつどこで耳にしたのかはさすがに思い出せないのですが)
そのうち、音楽の授業でも冨田バージョンのLPを聞かせてもらったりして
(かなり田舎の市立小学校だった割にその辺は充実していた気がします)
何だかよくわからないけど、
できることならば「これはいつでも聴ける状態にしておきたい」と
思ったのではないでしょうか、当時の自分は。

冨田サウンドの中でも、この DAWN CHORUS に使われている音色は
遥か遠くの各種天体が発するパルスの波形を取り込んで作り出されており――と、今になって聞けば少しは理解できる気もしますが、そんな感じで
当時は同市内ながら小学校の途中で引っ越して遠くなってしまった
「こども文化科学館」のプラネタリウムにも、新番組が入る毎に
一人でも観に行っていた程度にはお星様も好きだった自分には
その「わけのわからない物事だらけの音、そして楽曲」に
相当に魅入られていました。

今でもわりと好きなアルバムの一枚です。
収録曲のラインナップがまた非常に素晴らしいので、
もし興味を持たれた方はぜひ音源を探してみてください。

・おしまい・

【参考リンク / Wikipedia】 ドーン・コーラス (アルバム)

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