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後にも先にもない演出あの手この手!山口百恵のセンセーション

テレビの音楽番組が華やかりし昭和の時代、誰もが口ずさんだヒット曲の数々を令和の今に蘇らせるBS-TBSの『昭和歌謡ベストテンDX』。この春から司会の関根勤さんの新しいパートナーとして早見優さんを迎え、さらにパワーアップ!リニューアル初回となる4月13日は『伝説の歌姫・山口百恵特集』をお送りします。

    サビを歌わないという衝撃
今回のゲスト・藤あや子さんは以前から自他ともに認める百恵ファン、レコードも全て持っているというマニアで、百恵さんに目覚めたのは小学6年生の時。自身が歌手になりたいと思ったのも百恵さんがきっかけで、特別な存在としてずっと憧れ続けてきたのだそう。


そんな藤さんが今回歌ったのは、昭和54年発表の「美・サイレント」。一番盛り上がるサビの部分を歌わずに「口パク」で歌詞を想像させるという前代未聞の手法が、相当話題になりました。

「Be silent, be silent, be silent, be silent あなたの○○○○が欲しいのです」

セクシャリティに関するコンプライアンスが敏感な今に限ったことでなく、おおらかな時代だった当時でもレッドカードギリギリの際どい歌詞ですが、それを承知で「口パク」で表現すると言う大胆不敵な手法。

「女の私にここまで言わせて じらすのは じらすのは 楽しいですか」

まるで何かのプレイのような言い回しですが、これを作詞したのが男性作詞家ではなく阿木燿子さんだと知れば納得。
「いやらしいことを考えた者こそいやらしいのだ!」と思い知らせるようで実に痛快です。
(『美・サイレント』 阿木燿子作詞)

     不倫男のひと言に衝撃
百恵さんといえば、『青い果実』や『禁じられた遊び』をはじめ、

「あなたに女の子の大切な ものをあげるわ」

と15歳の時に歌った『ひと夏の経験』などで物議を醸した『青い性路線』。
今回は、羽山みずきさんが歌ってくれました。


その後、百恵さんは大人へと成長した次のステージでも、またもや問題作で世間を騒がせました。
それが、不倫をテーマにした『絶体絶命』。
今回は、市川由紀乃さんが強気の女を演じ切って歌い上げました。


「別れて欲しいの彼と そんな事は出来ないわ 
愛しているのよ 彼を それは私も同じ事」

そのタイトル通り、冒頭から壮絶な修羅場が展開するこの歌もまた阿木さんの作詞。
主人公である女性と不倫相手の妻が真っ昼間のカフェで対峙します。

激しい火花を散らした末、最終的には身を引くことにした主人公。妻の涙の深さに負けたと歌っていますが、どうもそうは思えません。

ポイントとなるのは、彼の態度。

少し遅れて来た彼は「ふたりとも落ちついて」と言うなど不思議なほど飄々としていて、「はっきりカタをつけてよ」と迫る主人公に対してはついに、

「二人共 愛してるって言ったわ」

煮え切らない態度の男というのはいつでも女をイラつかせるものですが、これぐらい堂々と悪びれることなく無責任なことを言われて、主人公も一気に気持ちが冷めたのでしょう。かえってスッキリ決断できたようで、最後にこう歌います。

「bye bye bye bye やってられないわ」

(『絶体絶命』 阿木燿子作詞)

 早見優が『ザ・ベストテン』でやらかした
       絶体絶命体験

今回のスタジオトークでは、ゲストの藤あや子さん、市川由紀乃さん、羽山みずきさんが経験した絶体絶命トークで大盛り上がり!
さらに、早見優さんがザ・ベストテンでやらかした絶体絶命の失敗談を告白!
詳しくは4月13日(木)よる9時『伝説の歌姫・山口百恵特集』をお楽しみに!


ゲスト: 藤あや子、市川由紀乃、羽山みずき

構成作家 工藤ひろこ

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