新型コロナの知識と対策法

※本記事は弊社事業「生活秘書®」にて専門家チームが連携してまとめた知識と日常生活における対策法の指針です。特に高齢者視点において必要な点を抜粋して掲載します。コロナウイルス(コロナ)自体の知識は公式発表のものを参照ください。基本的には感染においてインフルエンザウイルス(インフル)と近い性質を持つため、インフル対策がベースとなっています。
※本記事は「予防」をメインとした内容のため推奨予防法です

■新型コロナとインフル
 ウイルスの大きさもほぼ同じ(0.1~0.2ミクロン)で、エンベロープ(脂質の膜)という特徴も同じため、基本的な対策方法はインフルと同じですが、症状の出方や重度化の度合いが異なるため注意が必要です(インフルは早期に高熱が出るのに対し、コロナは当初は微熱が続き1週間後に重症肺炎へ遷移する等のパターンが報告されています)。またインフルと比較し物に付着した際の不活化までの時間が長いという報告があるため「物の消毒」にはより注意が必要です。

 感染ルートは、飛沫感染と接触感染のみで、飛沫核感染(空気感染)は無い、とされていましたがエアロゾル感染(密室でスプレーした際にしばらく漂いそこから飛沫的感染するイメージ)も報告されているため、複数人がいて密閉した空間に長時間いることは避けましょう。鼻や口の粘膜や、目の結膜などから感染するため、鼻口はもちろん目を掻いたりする際も要注意です。

■対策法
・外部予防(近づかない)
 人混みや多くの人が同じものを触る場所「立食(ブッフェ)や図書館など」や、病院やクリニックなどは極力注意したい。

・接触予防(近づかせないために)
 マスクは有効。高機能マスクでなくても普通のマスク(サージカルマスク)でも5ミクロン程度は防げるため飛沫に対応可能。(ただしエアロゾルの場合は通過する可能性があることは注意)。その他手指が直接鼻口に触れるのを直接的に防いでくれるのも大きい。またマスクをすることで口内の湿度もある程度維持できるため喉の乾燥を防げるメリットも。
 ドアノブやエレベータボタンなど直接触れる際は注意(手袋や物で押すなど対策も)。
 物や衣類についたウイルスはしばらくそのまま感染力を持っているため時間がたっていても油断しない。特に表面がツルツルした金属やプラスチックなどはインフルでも8時間は不活化されない(ウイルス自体はもっと長時間生存)上、コロナはもっと長期間という報告もあるため要注意。衣類なども2時間以上の注意が必要。
 手洗いは石鹸(界面活性剤)を活用することで、エンベロープを破壊できるため特に有効。水洗い含め25秒間することで殆ど不活化が期待できる。その後アルコール(濃度60~95パーセント:70%が最も効果あり)を併用すれば完璧ですが、水分が残ったままだと薄まるため効果も下がるので注意。
※ウイルスでもノロウイルスなどのノンエンベロープウイルスについては石鹸では不活化が難しくアルコールも濃度や接触時間が長く必要なことから、後で紹介する次亜塩素酸水の使用などが必要

・内部予防(近づいたものを侵入させないために)
 うがいは有効ですが、それよりも定期的な水分摂取による洗い流し効果も有効。粘膜に付着したウイルスは5~20分程度で細胞に侵入されるとされているため、その間隔で少量でも水分を取れば強力な胃酸で不活化が期待できる(ノロウイルスは胃酸を耐えてしまうので注意)。飴なども唾液誘導と喉の乾燥を防げる可能性があるが、糖分の取りすぎにも要注意。
 その他、基本的な免疫力を維持するための日常生活(栄養・適度な運動・睡眠・ストレス排除)は意識して行動。

■消毒
 石鹸での手洗いに加え、アルコール消毒、そして次亜塩素酸水での消毒が有効。次亜塩素酸水は、家庭用漂白剤(ハイター等)と同様の効果をもつ成分(※)で、濃度や扱い方を守れば強い殺菌(不活化)力があり、インフルやコロナはもちろんノンエンベロープウイルスにも有効。
 次亜塩素酸水自体は水と塩を電気分解して作られ、食品添加物としても許可されるなど安全性は高い(また同種の効果がある成分を、家庭用漂白剤の成分でもある次亜塩素酸ナトリウムと塩酸を混ぜることで生成することができるが、その過程は取扱注意)。
 また、次亜塩素酸水が入手できない場合に最終手段としては家庭用漂白剤を水で薄めて使用することもでき、各自治体でもHPなどで紹介されているので要参照(ガス発生や手荒れに注意)。
 次亜塩素酸水はドアノブやテーブル、キッチン、子どものおもちゃなど幅広く活用でき消毒力も強く、かつ安価でもあるため広く有効。ただし濃度によっては手荒れや、漂白機能が出てしまうため衣類などへの使用は注意が必要(濃度を守っていれば安全)。またマスク表面へスプレー塗布することで、マスク自体の再利用が可能になるばかりでなく、防御力を高めることもできるためぜひ活用したい。
※次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは物質は違うが、適切な生成・濃度を確保することで同様の効果が得られるという意味

 これらから、可能ならば手指へはアルコール、物へは次亜塩素酸水と使い分けて使用することで、効果を維持しつつコストパフォーマンスも確保できる。

■検査について
 コロナのPCR検査の感度(本当の感染者が検査で陽性判定される確率)は100%ではない(30~50%とされる説が現在のところ有力)ため実際の感染者(本来陽性)であっても検査では陰性と出る「偽陰性」が想像以上に起こり得ることを知っておくことが重要。また検査した後に感染する可能性もあるため、検査で陰性が出たとしても油断大敵。
 ※インフルエンザの簡易検査のように、上咽頭で相当に増幅したウイルスを取得して検査すれば感度は高いが、コロナPCR検査の場合は微量でも判定(ウイルスの有無)できるとはいえ、そもそもウイルスの取得自体が確実でない場合が多いことと、感染の有無までは判別できないことが原因。


★生活についての注意事項★
 感染時リスクの高い高齢者の皆様にとりましては、「感染しない」ことに最新の注意を払って頂きたいと思います。特に不要不急の外出を控えることはもちろん、上記飛沫や接触感染を避け、さらに「感染者との接触」を極力避けることが重要です。記事にもあるような「偽陰性」の感染者との接触によって感染してしまうことを避けるために、孫などどのような相手であっても、事前消毒、事後消毒、接触自体や関わり方の再考を願います。
 可能な範囲で必要品の買い物にオンラインを活用頂きつつ、届いた荷物にもウイルスが付着している前提で消毒をするなどの意識も重要です。
 そして既にご活用頂いているLINEのオンライン通話やテレビ電話など、時代の武器を存分に活用し、安心した生活を送って頂きたいと思います。

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