未利用サイトの整理

 コロナウイルスの影響で自宅やPCの前で過ごす時間が長くなった方も多いと思いますが、この時期だからこそ「未利用サイト」の削除をする絶好のチャンスです。デジタル整理の一歩です。

 未利用サイトの放置はリスクだらけです。メルマガを「迷惑メール設定」するのは臭いものに蓋をしただけでどんどんリスクが増えていきます。(何事も)早めの対処が肝心です。

 具体的なリスクは以下の通り。良いことは全くありません。
・永遠に(死んでも)迷惑メールが来続ける
・登録した個人情報が漏れる(名前や住所、生年月日や購入履歴などの登録情報)
※通常でも流出リスクがありますが、その会社が買収されたり倒産するとほぼ見知らぬ人の手に渡ります
・どんどん解約削除し辛くなる
※パスワード失念は日常茶飯事ですが、メアドや携帯番号、住所変更していたら「削除できないゾンビ登録」にもなりかねません

 特に有料サイトは全く使ってないにもかかわらず毎月引き落とされ続けるケースはよく耳にしますが、チリも積もれば10年で数万円です。初月や初年度無料につられて登録したサービスやクレカ会費を合わせると年間10万円ほど無駄契約の方も珍しくありません。整理のポイントはまず「知ること」から。これを機に利用中のサービスのリストをエクセルで作ってみても良いと思います。

 また、想像以上に削除は手間がかかります。パスワード再発行はもちろん、単純に「退会」できないものも多々あります。大手サイトでも、ログイン後のページの深い階層からフォームを見つけ出して申請し、その後完全削除には数ヶ月を要する事さえあります。
 また携帯番号を変更した場合は電話で本人確認ができないので住所への郵送となりますが、それも変更しているときはさらに厄介です。サイトや電話はもちろん、郵送やFAXでないと受け付けないとか、窓口に行かないと解約できないものもあります。
 また大抵は正式な委任状などがあれば業者や他人でも進められますが、携帯会社のように「本人か、親族じゃないとダメ」みたいな場合もあります。

 戸籍から取得しなければならないことや、想像以上の必要書類を集めなければならない場合も珍しくありません。内容によりますが、企業側も意地悪でしている訳ではなく、他人のなりすましによる被害を防いだり間違いが起こらないために独自に設定しているものですのでむしろ必要なプロセスと捉える必要があります。1つでも書類が欠けると、社内手続きを進めることもできないためどうしてもスタックしてしまいますが、逆に言うと必要書類を全て耳を揃えて提出すれば一発解決です。

 生前整理はRPGのようなもの。エリアごとのボスキャラを倒すために、必要な手続きを全てこなさなければ次のエリアにいけません。企業のモラルによっては意図的に解約しにくく、複雑なダンジョンを設定している場合もあるのでハマると300円のために30時間くらい浪費することさえありますので要注意。途中で諦めて再び垂れ流しとなることもあります。

 個人にとっては、手戻り回数が増えれば増えるほどいら立ち、途中でブチ切れてクレームを入れる方もいるでしょうが、結局それで被害に会うのは自分自身でしかありません(ストレスと労力とその間の機会損失などすべて食らい損です)。

 生前整理においての最初ともいえる「不用サービス・契約の削除」。一歩一歩進めばコツもつかめスムーズに退会できるようになります。まさにRPGの勇者のようにどんどんレベルアップして、もっと大きな重要な問題に取り組めたらと思います。
※昭和市場では解約のプロがいます。昨年の消費者契約法の改正も大きな味方です。知っている・行動する人には必ず成果が付いてきますので、困った際はご依頼ください。

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