生前整理は誰のため?

生前整理の意義は「自分のため」はもちろん「家族のため」そして「社会のため」にあります。
 そしていつ始めても早すぎることはありません。逆に遅れると取り返しのつかないダメージになることが多いのも現実です。
 特に男性女性ともに50~60代から「意思が聡明なうちに」開始することが何より重要です。加齢とともに面倒になりそのまま放置というケースも多くある上、認知症になるなど自己判断ができなくなると処分すらできなくなります。結果家族や社会に多大な負担をかけてしまうのが現実です。

■自分のため
 これは自身が今後使わない物などを処分することでスペースが生まれ、また将来の片付けからも解放されます。ここで価値あるものであれば適切な価格で売却することもでき、思わぬ臨時収入になることもあります。貴重さや買値を知っているのが自分だけの場合も多く、直接ネットで売却すればほぼ最高値で売る事ができます。何より大切にしてきたものを、大切にしてくれる人に手渡すことができるのが最大のメリットです。
 またデジタル整理も重要。登録サイトやSNSもしっかり事前準備しておかないと残り続け流出リスクも残ります。

■家族のため
 自身の整理は家族の安心にもつながります。特に自身に何かがあってからでは家族はどう整理すれば良いか分かりません。結果貴重なものをゴミとして廃棄してしまったり、不用品業者に無料回収されることもあります。聡明なうちに適正価格で手放し、そのお金を家族のために使えば喜ばれます。また特に不動産を含めた高額財産は相続の時に大変です。貴金属等も一定額以上のものは相続財産として課税されます。ネット証券の口座も自分しか知らない場合は財産目録作成(相続税申告に重要)に大きな負担になります。昨今の市場動向から、収益不動産だったものが負債でしかなくなり多大な負担を押し付けてしまうこともあるため要注意です。

■社会のため
 そして社会にとっても大きな意味を持ちます。昭和を創った貴重な品々が価値が分からないままゴミとして廃棄されてしまうことさえあります。また不用品回収業者や廃棄物処理業者による不法投棄など環境問題も起きています。不用品であっても廃棄せずリユースし誰かの役に立ち続けることも十分可能です。


 生前整理は、まず意識することから始まります。そして単なる物だけでなく、心の整理も進めていくことになるため長い時間がかかります。そのためには「最後どうしたいか」を視野にプランニングしていくことが重要です。決して「焦って全廃棄、後で後悔」とならないように・・・

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