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「現場の声」を頼りにするとなぜ意思決定は間違うのか

いろいろな時に「現場の声をきけ」みたいな話がよく出ます。もちろん現場の声を聞くことは大切ですが、現場の声によって改善されることももちろんあるものの、全体戦略などについては個別の声ではなく、本来は数字によって判断するほうがよいことが多々あります。

コロナ対策でもなんか現場の声とかよくわからんことを発信するメディアもありますが、そんなもんは何の頼りにもなりません。正直意思決定者がそんな主観的な情報をたよりにして意思決定をされてはたまったものではないのです。

仕事でも「緊急性が高い、どうでもいいこと」に時間を割いていると大変なことになりますが、この緊急性みたいなものを主張する人というのは結構厄介なのです。すぐに電話をかけてきて「どうにかしてほしい」みたいなことを言ったりする人がいますが、別にそんなんどうでもよかったり、その話の信憑性自体も怪しいものもあったりします。別にあなたの緊急性にこちらが応じる必要がないとうこともありますが、限りあるリソースの活用を考えると、実はもっとそんな下手な「現場の声」みたいなものを応じるのではなく、根本解決のためには別のことに取り組まなくてはならないことということがたくさんあります。

頑張っている(と評価される)現場の人を引き上げるということが、全体戦略で失敗を招くというのは「失敗の本質」でも語られることであり、そういう情緒性をもった意思決定というものは多分にして問題を産みます。

○ 現場の声は、一部の人の主観に過ぎない

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