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小規模自治体に大規模自治体は教えを請うことができるか〜そろそろくだらぬメンツの張り合いで地域を衰退させるのをやめませんか〜

公民連携分野でも小規模自治体が先進的な取り組みを行うことは多々あります。そのノウハウや仕組みというものは非常に示唆的で、他の大規模自治体でも参考になることばかりなのですが、そういう話をすると自治体規模が違うから、という話をすぐにするのですよね。

もちろん規模が大きいから組織の意思決定が複雑だなんだという「手前」の都合はあっても、事業自体に別に自治体区分なんて関係ありません。公民連携で民間出店している店に来るお客さんが「○○市にあるから」なんてことでくるのではなく、単にそこの場所が良いから広域で県境すら超えて人はくるのです。

生活に市町村区分とか都道府県区分なんて関係ないのです。

だけど、未だに小さい人口規模から大きい人口規模のほうが偉い、市町村より都道府県のほうが上、というような意識は強く、小さな町村に県庁がその取組みを教えてもらうために出向したり、研修をお願いするなんてことにはとてつもない抵抗を示したりします。

自分のところのメンツばかりを優先して、本来そこに住む人達の生活が優先されるべきなのに、そうではないところで意思決定がなされていく。自分たちの地域を見つめ直すべきなのに、なぜか他とのどうでもいい競争ばかりに目が言って、どこにでもある普通のものを作って、中途半端なスケールの同じようなものを作ったからこそ、大都市に負けていく。この繰り返しです。

メンツがどうしたとかばかり言っていたら今後我々の社会が抱える諸問題について、課題解決のノウハウ共有などは進まないでしょう。

○ となりに体育館ができれば、うちのまちにも! という意味不明な競争意識

これまでもこの手のたぐいのどうでもいいメンツの戦いが、その地域そのものの本来必要な発展を阻害する事業を推進する要因になったりしています。例えば、体育館や市民ホールなんかもその類で、立派でメンツを誇りたい気持ちはわかりますが、世界三大ピアノを揃えたところで、それをひきこなすピアニストのいない町には宝の持ち腐れ。コンベンションセンターをつくっても、世界的な会議を引っ張れる人がいなければ単なる無用の長物です。

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