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【AIR】補助金リピーター、補助金ジャンキー問題〜コンサルだけでなく、銀行までが手を染め始めた補助金ブローカービジネス〜

財政制度等審議会での議論が取り上げられていますが、補助金リピーター、補助金ジャンキーと呼ばれる「常に補助金を申請してその補助金であれこれやり続けるしかできなくなっている経営体」の問題です。ものづくり補助金では3年で15%がリピーターということで、どこまでいっても「ものづくりするのに補助金が必要」なのか「補助金ほしいからものづくりしている」のかすらわからない事業者が一定割合存在しているということなのです。

まぁこれはシンプルに10年で1度しか申請できないとかにすべきだし、むしろ活用していない事業者で必要な人には周知できていない、活用する価値のない補助金だと思われているということを政策官庁としては認識すべきことでしょう。

しかしながら、このような問題は事業者だけではありません。

ここの背景にあるのはこの手の補助金申請を代行し、成果報酬を得るのをビジネスにして、それを申請者に毎度営業して繰り返し申請させるような事業者の存在でもあります。

中小企業の経営者やバックオフィスの体制では、このような申請を行うのは結構難しいのも実態です。細かな数字を揃え、事業計画を策定し、その検証をするといったような進め方まで求められると、その手間も尋常ではなく、もらった補助金がそのまま事業に使えるような投資、融資のような資金調達とは全然違うある意味非効率な調達方法でもあるのです。

とはいえ、もらえるものはもらったほうがレバレッジがきく、と考え、どうにかして補助金を申請しようとしたときにサポートを求めるのは百歩譲って仕方ないにしても、そもそもこのような補助金を使いませんか、と営業してまわるようなとんでもない代筆屋がいるわけです。

で、それで狙われるのは実はお金がない事業者ではなく、お金がある事業者なのです。

○ 補助金使うのには「お金がいる」

当たり前ですが、補助金は全額出るお金ではありません。3000万の投資をする際に、1/2補助であれば、1500万は手元資金がなければ実行できません。つまりは手元にお金がなければ補助金は活用できないのです。

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