マティス 自由なフォルム(国立新美術館)
昨年行われたマティス展に引き続き開催された。なんでマティスづいてるんだろね? 生誕なんねんとかでもなさそうだが。
今回は後期マティスの切り絵とか宗教画を中心に。
前半は初期作品が多かったかな。作風もかなり変遷があった。最初期の作品は、まったく伝統的な手法。それはいいけどうーんちっともうまくないしおもしろくない。モロー先生に指導される前かな?
この辺から撮影OKになる。もう後期の作品だ。
日本の名人芸のように一枚の紙をBGMに合わせてちゃんちゃかちゃんちゃか切っていくものではなく(そりゃそうだ)、何枚かを張り合わせていく手法だったのね。
ちなみにアンフォラというのは、「女」が持ってる(頭の上にのせてる?)「壺」のこと。ワインを作る時に使うものらしい。
寄って見るとただの白い紙ではなく、薄っすら模様みたいなものが見える。キャンバスが裏写りしているわけではないと思うのだけど。ちょっと特別な紙を使っていたのかも。
パスカルの「人間は考える葦である」を引いてるのかな。
後のスーパーマーケットLIFEのマークである
私がマティスでいちばん好きなのは2012年の「大エルミタージュ美術館展」 で見た《赤い部屋(赤のハーモニー)》
前のブログでこんなことを書いている。
そうなのよ。あの一見手抜きも甚だしい模様みたいな切り絵もじっくり見るとすごい深みがあるとパチンとハマった時のカタルシス。
だから(今回の展示でも一部あったが残念ながら撮影NG)「ジャズ」みたいなのはおもしろくかっこいいなと思うのに、今日展示されているLIFEのマークや(このあと出てくる)海の昆布みたいなのはなんだかあんまりピンとこなかった。
何が違うのか。「赤のハーモニー」にはこうした後期の到達点の萌芽を見たからこそ感動できたのに。そのうちまたカチッとハマる時か訪れるのかもしれない。
最後はロザリオ礼拝堂用の作品が続く。
こんぶというより「大入袋」にしか見えなくなってきた。
そして
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?