証券新聞のなかのひと、はじめました。

<ひとりアウェーに乗り込んでみる>

いまだに紙の新聞を作り、平日昼間を中心に個人投資家を集めたリアルイベントを開催している、

日本証券新聞の吉村淳子と申します。

立場的にはIRサポートになりますが、

しかしコチラ、

「IR系 Advent Calendar 2022」は、覚悟してはいましたけど、想像をはるかに超えたアウェー感!!!!!

個人投資家向けの施策に限って言えば「オンラインで若い人を集めるべき」という嗜好の持ち主がコチラでは主流のようで、中には「平日昼間のイベントは意味ナシ」と断言される方がいらっしゃったり、

私事で恐縮ですが最近リアルイベントをお手伝いした方のプレゼンでオススメ施策の中に当社を挙げていただけず、存在感ゼロなのか!! と落胆したり。

――切り替えていきましょう。

<アラフィフ吉村いまだに成長期?!>

逆に気付きを、次に進む猛烈なモチベーションを与えてくださったことに、今では心からコチラの皆さまには感謝しております。

人間はこうやって成長をしていくのですね。

ということで、吉村、ひとつめの成長、

Twitterを本格稼働させることにしました。

いまさら?ですが、ずっと見てみぬふりをしてきました、生半可な気持ちで立ち入ってはいけない領域だと思っておりましたので。

しかし今回のショック療法でいよいよ決断。

そして、

披露するのは当然ながら私の愚痴ではなく「正統派」のネタです。

まずはINFORICH(9338)、note(5243)のIPO会見「全文書き起こし」を用意して、だれでも見られるように ーーと、本投稿が完了するタイミングで完璧にしておくはずが、ちょっと遅れちゃってますけど、スカイマーク(9204)は会見が1時間半におよんだそうでこれも難航していますが、すべて、12月中にIPOした銘柄はすべて、当日に行われる社長会見の内容を書き起こしたテキストを近日中に公開します。

今後といいますか、1月26日に予定されているテクノロジーズ(5248)、これ以降のIPOついては「即日公開」をウリに機関・個人をとわずあらゆる投資家に拡散していくつもりです。

そのうちリアルイベントやトップインタビューの速報なんかもつぶやくつもりです。あとはIPO会見前に「証券新聞さんコレ聞いてきてよ」なんていうリクエストも受け付けようと思っています。

そして吉村ふたつめの成長は、

公開は少し先になりますが「投資初心者」にも株の楽しさを知ってもらう施策の準備をはじめました。

お金ではなくポイントで株が運用できる仕掛け、これを、たとえば株主優待として主にBtoC事業者が広める世界とかって、すごく楽しそうじゃありませんか?

この仕掛を、多くの方に概要を知ってもらうべく、来月、関係者へのインタビューを日本証券新聞で展開する予定でして、これもTwitterで共有しますので、ご興味ある方は引き続きお付き合いいただけますと幸いです!!

<IRはもっと自由に、楽しむべし!!>

――前置きが長くなりましたが、つまり、当社の本業はメディアです。

スタンスは「おもしろい銘柄をみつけよう、株式市場を楽しもう」。

楽しい!! を探して、ほぼ毎日、新聞をつくり、それが一般ご家庭のポストに配達されている、そんな会社だからこそ、

「IPO書き起こし&質問フォームを今すぐ用意しよう」
「投資初心者向け事業の会社とアライアンスを組もう」

このような、すぐにはマネタイズできなさそうな案件でも、けっこうスムーズに着手できてしまうのが、IRサポート業界における日本証券新聞のユニークな立ち位置かと思います。

「オンラインセミナーと対談動画、どちらかやりませんか?」という提案、ちっともおもしろくないので私は基本的にはしません。ただ最近は非常にニーズがありますし、必要としてくれる方には心を込めて対応していますけれども、実は、もっともっと日本証券新聞を活用してほしい!! と常に思っています。

日本証券新聞は70年くらい歴史がある今や日本で唯一の株の新聞ですから、そのブランド力だけでも、けっこう、おもしろいことに使えるんですよ!!

ーーそのあたりの具体例を書き出してみたいと思います。

事例① イントロダクションシート  ~「はじめまして」で身の上ばなしは不要、自己紹介は完結に~

ある会社から海外機関投資家とのIRミーティングアレンジを依頼されたときに、必要に迫られて作ったのが「イントロダクションシート」。会社紹介をA4サイズ2枚にまとめた資料ですが、これを、私の独断と偏見で生み出し、かつ、英訳したうえで、海外機関投資家に一斉メール送信をした ーーという経験があります。

依頼されたのはMtg.アレンジだけ、でしたが、その会社、ナショナルクライアントを複数社もっているにもかかわらずメーカーあるあるで「名前は明かせない」と言い、でも、クライアントの名前があるのとないのとでは機関投資家サイドの印象はまったく違うだろうことは容易に想像がついたので、そこで使ったのが新聞社のブランド。新聞社の勝手取材ということでクライアントの名前、各種資料をみれば一目瞭然ですから、それを明記した資料を作り、新聞社の発行物としてカタチにしました。

予算の都合上、英訳は、驚くなかれ、知識が中学生レベルの吉村がGoogle翻訳をつかってコツコツと。それでも世界最大級運用会社ファンドマネジャーとのMtg.をセッティングすることができました。

【結論】
IRはコミュニケーション。相手のことを思いやるべきで、たとえば、まだ興味を持っているわけでもない会社から一方的にフルレポート渡されても、それって、ふつうに重くないですか? 自己紹介は完結に、でも、パワーワードを使うことが重要かと思います。

パワーワード、具体的には、業績がめちゃくちゃイイ、あるいは、利益率が急変する、は、その数字だけで機関・個人投資家は食いつくでしょうし、あるいは「新聞社」。異国の地のメディアなんて実態はよくわからなくても「なんだか信頼できるし、おもしろそう」と思ってもらえることは、私の経験から万国共通なのだということが証明されたように思います。

これはあまりにも極端な例ではありますが、ただ、英語は手段であり、カッコイイがもちろんベストだけれども、重要なことは「伝える」ことであって、なおかつ、伝えるべきは「自分の想い」ではなくて「相手が欲しているであろうモノ」という、IRの目的がしっかり整理できていない人って案外多いよなぁと、IRの外側から皆さんの様子を眺めている者としては、もどかしく感じることは多いです。

事例② IR勉強会 ~武闘派YouTuberに我流IRの神髄を、元機関投資家にIRのコツを聞き、みんなで支え合う~

最近はSNSなどを活用して企業と個人投資家が直接つながるケースが増えているようですが、これ、私は非常に喜ばしいことだと思っています。

当社の有料IR支援メニューは必要な方だけお声掛けいただければ全然よくて、自力でIRが完結できる方はもうバンバン突き進んでいただきたい。

一方で足を踏み出せない方はぜんぜん多く、当社は、そんなときには「支え合いの場」を提供することも、できたりします。

「SNSを考えているんだけれども個人投資家との距離感がわからない」と、某社IR担当から疑問を投げかけられ、すると翌日、運命的に出会ったK氏に、オンライン勉強会の講師を依頼したことがありました。

K氏も、これまた別の会社のIR担当で、彼は身元を明かしてひとりYouTube上で個人投資家からの質問に対峙。「おまえのところのCMヘンだぞ」「あれはあれで味があるからいいと思ってます」、「株価対策しろよ」「そんなのありません!!」と忖度ナシのやりとりを公開、ハラハラドキドキの作品に仕上がっていましたが、そんなK氏に、当社は、IR担当者たちから事前に寄せられた質問を丸投げして、すべてに回答してもらう ーーといったイベントを実施しました。

元ファンドマネジャーにお悩みを聞いてもらうという会もありました。これもまた「社長がIRに非協力的なんですけど、どうすれば」「どうにもならない」といった具合に赤裸々でしたけれども、私は単純に楽しいなと思っています、こういう会を企画することって。勉強になる、だけではなくて、皆さんこんなことに悩まれているんだなぁなどIR経験ゼロの私にとっては気付きも多いですし、非常に貴重な場でもあります。

【結論】
悩みは抱えず吐き出そう! そろそろコロナ禍も落ち着いたことだし、日本証券新聞ならリアル交流会なんかもセッティングしてくれるらしいですよ。

例③ リアルイベントの真実 ~平日昼間の何が悪いんだ?~

当社はリアルイベントを2022年度は62回開催しています。コロナがピークだった2019年、2020年、2021年も、ずっと続けています。

「やりたい」という会社があったから、です。

当社のイベントに年間スケジュールは存在せず、気が向いたときにお声掛けいただければアレンジしますというオーダーメード式。「いきなり社長がリアルやりたいと言い出したから超助かる!!」といった喜びの声をいただくことは多いです。

平日昼間が基本。土曜日はごくたまに。来年からは平日夜も、依頼がありましたので対応しますが、基本は「年齢は高めだろうな、事業なんて理解してもらえなさそう」と一部の方に懸念されているようなイベントではあるかもしれません。

ただ、

特に地方での開催は、直近ですと、先週は金沢で44人、稲沢で87人の個人投資家にご参加いただきましたが、この場合の集客は地元の証券会社が行います。営業担当者が、ひとりひとりにチラシを配るなど心を込めて、担当するお客さまに案内をしています。

おそらく声掛けは一度だけではなく、2カ月くらい前にまず一度、開催日が近くなったら再度、などと、きめ細やかに対応していただいているようです。

年に2回程度お付き合いいただいている中国地方の地銀の傘下の証券会社は、自社サイトのトップページにチラシを配置してくれたりもします。

当社のリアルイベントは、こうした理由から関係者がとても多く、でも、みんなで心を込めて対応しているのですが、

そもそも、なぜ、そんなリレーションが実現できるのか?

日本証券新聞の創刊は1944年。実に70年超も証券業界で活動を続けていますから、業界内認知度と信頼感は絶大です。

事実、某上場会社が当社の存在を知り、だったらと、自ら地場証券にセミナー開催を依頼したものの「日本証券新聞を通さないとやらない」と断られたとおっしゃっていました。そりゃあそうですよ、イベント運営に本気で取り組んで「真の投資家」を集めようとするならば、とんでもない労力がかかるのですから。

例④ ワンコンテンツ・マルチユース ~かつてカプコンで聞いた事業戦略を期せずして実践~

ゲームを作り、そのキャラクターでグッズを売り出し、人気化したら映画やマンガになって、ゲームと映画の続編ができたり。ひとつのコンテンツをカタチを変えることで有効活用するという戦略、むかし社長インタビューのたびに繰り返し聞いた言葉ですが、気付けば日本証券新聞でも実践していました。

たとえば。

▶リアルイベントを開催、
⇒ 同日に著名投資家の講演会をセッティングして、イベント登壇企業に関する分析をプレゼン内でするようにお願いしておく。
⇒ プレゼンの動画をとっておき、
⇒「企業プレゼン」と「著名投資家による企業分析」2種類のアーカイブ動画を用意して、拡散する。
⇒ 2種類のコンテンツはテキスト化して、新聞にも掲載する。

▶トップインタビューを実施、
⇒撮影も。
⇒内容はテキスト化して新聞記事に掲載するだけでなく、
⇒リアルイベントの会場で、当該企業が不在でも、掲載紙を配布。
⇒動画をリアルイベントの休憩時間中に流しておき、
⇒内容に関する簡易なアンケートを会場で実施して、
⇒回答者に粗品をプレゼントする、あるいは、アンケートをウエブサイト上でも実施する。
⇒ちなみにインタビューは英訳すれば海外機関投資家への配布も可能ですし、中には「株主通信に載せる」も。日本証券新聞のコンテンツは記事も動画も二次利用フリーなので。


ーーまだまだあるのですが、今日はこのくらいで。

もっともっと日本証券新聞の「使い方」がお知りになりたい方、あるいは、リアルイベントの今後の予定が知りたい方などは、お気軽に、お声掛けいただければと思います。

そしてなによりIPO会見のかきおこし、土日なんかでコツコツ対応しますので、皆さん、今日たちあげたばかりのTwitterにもお付き合いいただけるとうれしいです。


~ ご覧いただきまして、ありがとうございました!~



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