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祝・新作発表記念 ー首都高バトルの思い出を振り返ってみたー Part.7 「首都高バトル01 タイムアタック大会」

もしかしたらネットの広大な情報の海に残存しているかもしれない、当時に関する如何なる資料を検索してみたところ、上記の興味深い企画を見つけてしまった…マンガ喫茶である「自遊空間」にて、「首都高バトル01」のタイムアタック大会が開催されていたのだ。しかも、オンラインではなく予選も含めて実会場での開催で、入賞者には各々賞品も授与されていた。さらに、大会自体が2015年に開催であったことも、ただただ驚くほかなかった。リリースから10数年の時を経過しても尚、どこぞの読書感想文大会の推薦図書のように選出される01の存在感、本当に凄すぎる…。

尚、各々の地域からの決勝進出者の中には、当時9歳の参加者の方もいらっしゃったようで、発売前にはまだお生まれでなかったであろう児童の方が、自身も「衝撃のホワイトドッグ」の作成者として間接的に携わった作品を遊ばれていたという事実にも、大げさながら感慨深いものがある。ちなみに自身にとっての2015年は、実家での資格勉強と就職活動を建前とした「ニートまっしぐら」の生活が、両親の駐在からの帰国で一気に終焉を迎えることになり、人生におけるターニングポイントにもなってしまった年でもあったので…まぁ、この話は暗くなるので割愛させて頂き…(笑)

ということで、少し話が脱線してしまったが…今回は公式HPにて開催されていた、「首都高バトル01」のタイムアタック大会について、残念ながら現時点で如何なる関連資料がネット上で見つからなかったので、自身の記憶に残る範囲で諸々触れていこうと思う。

ZEROではドレスアップカーコンテストが実現し、01ではプレイヤーの実力が試されるが故にレースゲームの醍醐味である、タイムアタック大会が開催された。タイムアタック大会自体は、首都高バトル2でもドリームキャストのインターネット機能を通じて既に開催されていたようだが、下記に掲載の「ねとらぼ」様の記事を見る限り…恐らくDC本体をオンラインに接続しないと参加できない形であったようなので、実質的にゲーム機自体からの接続の有無にかかわらず、公式HPに何らかの形でアクセスできる環境があれば漏れなく参加できたのは、恐らく01が初めてであったのだろう。

参加方法はゲーム内で表示される「英数字のパスワード」を、恐らく参加者名(ハンドルネーム」と共に公式HPのタイムアタックページに入力する形であったと思うが、反映までにそれほど時間はかからなかったと思うので、参加フォームに随時入力するような形で、随時自身のタイムを更新できたはずである。

※文字化けしてしまっておりますが、参考資料のため「ねとらぼ」様の「首都高バトル2 タイムアタック大会」紹介記事を掲載させて頂きました。当時の資料として、皆様もご参照頂ければ幸いです。

こうしたインターネットを介した企画を毎度実現して下さる元気株式会社のスタッフの皆様には、本当に今でも頭が上がらないのだが…その大会で、思わぬ珍光景が見られてしまったのである。それは…

「日本の都市高速で”ロータス・ヨーロッパ・グランプリ”が開催された」

光景である(笑)冗談のようだが、実は非常にシビアなゲームバランスの致命的な問題点の話である。首都高バトル01では一定の走行距離を1車種で到達すると、その車種のエンジン交換が可能となる(※全クリ後のデータ引継ぎ2週目では全車種可)これは前作のLPS(Love Power System)の応用でもあり、間接的には直6エンジンをスワップした営業車ヴィッツたる「衝撃のホワイトドッグ」にも必須の要素なのだが、勿論ノスタルジックカーの領域であるロータス・ヨーロッパも例外ではなく、これが「TA開催に当たり生じてしまった意外な盲点」として現れてしまったのだ。

ロータス・ヨーロッパ自体は、最高値までチューンナップしても高速直線区間では不利が生じる車種であったと思うが、よりパワフルなスペックを有するエンジンへの換装が実現すると、その軽量な車体に加えてミッドシップの走行性の優位が大いに発揮されることとなり、事実上の「無敵のクラシックカー」が爆誕してしまうのである。尚、エンジンのスペックが参加者の詳細に記載されていたかは定かではないが、自身の記憶の中では「V8エンジン」を搭載していたマシンが殆どであったと認識している。

そして、参加に際してはコースや走行条件下の区別化はあれど、車種自体の指定や制限は特に設けられなかったため、必然的に「最速タイムを出すことのできる」車種に偏ってしまうことになるのだが、その結果が「ロータス・ヨーロッパ・グランプリ」なのである。R32スカイラインGT-Rが初戦から無敵の強さを誇り、それまで最強の座を不動のものとしたフォード・シエラをも駆逐してしまった、90年代の「グループA」の再現を眺めているかのように、TA大会の上位陣の搭乗車種はエンジン換装したであろうロータス・ヨーロッパで、あっと言う間に固められてしまったのだ。事実上のワンメイクといっても過言ではなかっただろう。

この奇妙な現象は、スタッフの方々も流石に想定外であったと思う。とはいえ、今更車種制限や改造制限を設けることも難しく、現代では当たり前の「オンラインでの修正アップデート」も程遠い時代であったため、そのまま「ワンメイク」としての開催を余儀なくされてしまったようだ。一部には、気骨のあるユーザーの方による「別車種による割り込み(スカイラインGT-Rが殆ど)」も見られたが、それもヨーロッパの圧倒的な強さの前では、呆気なく更新されてしまったのも忘れられない。

とにかく、エンジン換装という無敵のスターを手に入れたロータス・ヨーロッパは、完膚無きまでに強かった。それは、水を得た魚でもあり、魔改造の施された無敵の人造人間かのように、どのような車種を以てしても太刀打ちできるものではなかった。故に、先の「自遊空間」によるTA大会が「車種制限」及び「カスタムカーの使用不可」というルールを設けたのであろうと察してしまうのである。

とはいえ、グランツーリスモ3において開催された、タイムアタック大会における「不正改造コード」の問題等の対策は、先のパスワード等の綿密な対応でしっかりなされていたことも含め、イベント自体は恐らく大きなトラブルなく開催できていたはずであったと記憶している。自身も端のほうでひっそり参加させて頂いた程度ではあったが、当時の環境下でベストな開催を実現させたスタッフの皆様には、本当に感謝の気持ちしかない。

尚、ここからは改めて首都高バトル01に関して、当時の説明書等の資料に触れながら、自身で感じたことを少しだけ追記させて頂きたいと思う。

※本来であれば、説明書の画像を用いる形のほうが伝わりやすいのかと思いますが、(非営利の記事ではありますが)著作権等を考慮致しまして、自身の記事では掲載および転載を控えさせていただきたいと思います。お手元に説明書をお持ちでしたら、そちらと合わせて記事に触れて頂ければ有難いです。

〇ガラケー向けの試験的移植作「首都高バトルJ」

実を言うと、このサービスは一度も使ったことがない(笑)というのも、中学生の時には携帯電話を所有しておらず、サービス自体も有料であったために参加の機会が一度もなかったためであるが、仮にもう少し自身の生まれが早ければ…恐らく毎日のように利用していたであろうと想像してしまう。

この機能は説明書背面で紹介されており、現在の携帯電話大手3社(ドコモとSBとau)すべてに対応しており、月額300円で「首都高バトル」の世界を、ガラケーで楽しめるサービスであったようだ。このサービスが画期的なのは、プレイヤー同士でチームを結成しバトルも行えるオンライン機能が実装されていたようで、ある意味非常に実験的ながらその後のシリーズの方向性を予知するかのような要素が、あの小さな画面内で実現していたのだから、今更ながらに驚愕してしまったのである。

※当時実際にサービスを利用された方がいらっしゃれば、コメント等で感想や思い出等をお伝えいただければ大変有難いです。

〇シリーズ初の「リバリー機能」について

この機能がシリーズで初めて実装されていたことも、実はすっかり忘れていたのだが…というのも、自身は絵心が皆無なので、こうした機能を羨ましく感じつつも実際に活用する機会を、実質的に敬遠したからである…(笑)とはいえ、実際にリバリー機能を最大限活かした作品の映像をYouTubeで見るたびに、いつの時代も職人の方はいらっしゃるんだなぁと…。

〇「GT Force Pro」対応に関して

以前の自身の01に関する記事で、GT Force Proに言及させて頂いたのですが、説明書を読む限り、旧型の「GT Force」への対応表記に留まっていたのを今更ながらに確認致しました。確か、 GT Force Pro自体は旧型のゲームにも対応できる旨の記載があったはずなので(一部非対応のゲームもあり…バトルギア1&2など)01に関しては問題なく対応していたと思うのですが…該当の製品を01でご利用の際は、予めご留意頂ければと思います。




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