妻にクリスマスプレゼントでもらった筆箱がすごい便利

風邪をひきやすくなったと思う。風呂で湯船に浸かったまま寝落ちして目覚めたら風邪をひいていたり、歯ブラシをくわえたまま寝落ちして起きたら喉がやられていたりした。風邪をひきやすくなったのではなく寝落ちしやすくなったという説もある。週の半分以上は寝落ちしている。風呂を沸かしている間によく寝落ちしてしまう。

これは悪癖、悪い習慣。

良い習慣の話もある。

最近筆箱を妻にクリスマスプレゼントで買ってもらって、すごく便利だ。筆記具を筆箱に入れることが習慣づいてきたらこちらのもの。いちいちポケットやカバンや本の隙間をランダムに漁る必要がない。整理整頓は、これを使ったらこの場所にという習慣の集合体である。

子供のころは、親や先生のしつけにより習慣が形成される。鉛筆を使ったら筆箱に戻すこと。寝るときには布団に入って暖かくして電気を消して寝ること。いまは、自分で自分をしつけなければいけない。

習慣には強い慣性がはたらく。習慣のすごさとは意志に頼らずに遂行できることだ(これについてはチャールズ・デュヒッグの『習慣の力』という本に詳しく書いてある)。だからこそ絶大な力をもち、一度定着してしまえば楽々続けられるけど、逆に変えようとすると通常、多大な意志のパワーがいる。

じじつ、筆箱があれば便利だろうとは以前から思っていて、夏に某誌に寄稿した原稿にもそう書いたが、結局買わないままだった。どうしても行動の意志がわかなかった。それが、今回は妻からのプレゼントだったので、もらったからには使おうと、筆箱使用のハードルが下がったのだ。

同様に、「風呂を沸かしている間に寝落ち」を防ぐためには、なにか別の習慣で上書きするのがいいだろう。それも自分の欲求に沿った、快をもたらすものであれば、始めやすい。その時間で漫画を一冊読むと決めるとか。今晩からやってみよう。

先日、BUMP OF CHICKINの新しいライブ盤の音源がApple Musicに来ていたので風呂で1時間くらいずっと聞いて、あたたかくして寝たら、一ヶ月ぶりくらいに熟睡できた。

習慣づけが一般に推奨されているようなことがら(常識と呼ばれるようなもの)はやはり大事なので、やったほうがいい。「熱が出たりすると気づくんだ 僕には体があるってこと/鼻が詰まったりするとわかるんだ 今まで呼吸をしていたこと」(BUMP OF CHICKEN「supernova」)。

かつてなにも考えずにやっていた(やれていた)ことを、今度は戦略的に、もう一度インストールしなおすこと。生きること自体がそうだと思う。人生に意味はない。人生に意味はある。そういうしたたかさを身につけたいと、最近は思っている。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?