見出し画像

【800字エッセイ】煙草を吸うということ

あたくし、オジおばさんは愛煙家である。
電子タバコにもチャレンジしたが、紙巻き煙草をずっと吸っている。

20代の時は禁煙をしていたが、30代でまた吸うようになった。

専ら昨今の風潮は、愛煙家には厳しいけれども、ルールを守ることを基本としているオジおばさんは、しっかりとルールを守って吸っているので、その辺りはとやかく言われたくはない。

なぜ煙草を吸うのだろうと考えた時、真っ先に思いついたのは「リラックスできる」こと。
一定のリズムで息を吸って吐くということを繰り返すため、それによって心が整えられるということはあると思う。

あとは煙草を吸う時の所作が好きだ。
箱から一本の煙草を取り出し、マッチなりライターなりで火をつける。灰を灰皿に落とす。口元に煙草を持って行きゆっくりと呼吸する。この一連の所作が好きなのだ。

さらに言うと、煙草に色気を求めている感はある。煙草を吸う所作や、火の付いた煙草を挟む指、考えて事をしている時に落ちそうになるくらい長くなる灰。なんともその人を表している感じがするのだ。

古い話だが、ドラマ「北の国から」で自宅で離婚を思い悩む石田あゆみさんが、煙草を吸いながら考え込むシーン。これはたまらなく良い。そのシーンだけで、煙草の吸い方でどう言う心情なのかが表現できることがわかる。

最近のポリコレの影響で煙草はおろか酒を飲むシーンも地上波では難しいと聞く。
ちょっと行き過ぎではあるまいかと、愛煙家としては諸々危惧するのである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?