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森で生命にかこまれる

・人と木のご先祖様 

 初夏の森でこんな木に出会いました。

ハナイカダ

 ハナイカダ。葉っぱの真ん中に花が咲いて実がなるちょっと変わった木です。葉っぱを筏に見たてた名付け親の方のセンスが素敵ですね。

 ふと、このハナイカダの祖先と私の祖先、どこまでさかのぼったら同じ祖先にたどりつくのだろうと思い、調べてみました。

 ある説によるとおよそ15億年前なんだそうです(*)。つまりそこまで私の親とハナイカダの親をさかのぼっていくと同じ「ご先祖様」がいるということです。

 (*)僕たちの祖先をめぐる15億年の旅 

・生命が進んだ道は「多様化」

 地球上の生物はすべて同じ祖先から進化・分化してきたことがわかっています。現在知られている最古の生命は、およそ38億年前に生きていたそうです。おそらくその頃に生命が誕生したのでしょう。  

 現在地球上に生きる生物の数は、名前がついているもので約200万種、まだ名前のないもの見つかっていないものを含めると、説によりますが500万~1億種程度と推定されています。

 38億年前から現在までには、温暖化や寒冷化、大陸移動など地球規模での環境の大変動やそれに伴う大小様々な生物の絶滅もありました。さらには生物同士の生存競争を乗り越えていくうちに、かつて一つだった生命は様々な種に分かれ現在にいたりました。

 少し見方を変えると、同じ祖先から生まれたということは、「生物であればみんな親戚」と言えなくもないですね。そうとう遠いですが(笑)

タマゴタケ

キノコと動物は12億年前に分かれたそうです

・森で多様な生きかたに出会う

 さて、森にでかけると目にはいってくるのは、たくさんの木々、枝を飛び交う鳥や虫たち、草花たちです。私が森を好きな理由の一つは、森はさまざまな生命にかこまれた場所だからです。

 「生命にかこまれている」という点では自然の中でも森が一番ではないでしょうか。植物たちが作り出した森の空気を吸い、木々のさざめき、鳥のさえずりなど、まわりの生命たちを意識ながら歩いているだけでも元気になっていく気がします。 

 さらにやっぱり植物が観察しやすいと思うのですが、彼らの生きかたや子孫への生命のつなぎかたを知ると、「こんなところに活路を見出したのか!」とか「厳しい環境なのにがんばってるねぇ」と、感嘆・共感の気持ちが湧いてきます。あまり擬人化すると「科学的」を重視する方たちからは怒られそうですが!

コンクリートの壁で生きるコケ達

 個性のおもしろさ、豊かさを感じるには森の中はとてもいい場所です。私たちと同じように「生命」を持つ仲間にたくさん出会えます。みなさんも近くの森に出かけてみませんか?

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