短期間でのふりかえり〜成功と失敗と

アジャイル的な開発を始めて

前記事の最後に書いたように、2021年4月からコンテンツチームの仕事の進め方をアジャイル的にやることとしました。それに伴い、イテレーションの組み立て、おひろめ会(レビュー)、ふりかえり(レトロスペクティブ)といったイベントをこなす必要性が出てきました。ユーザーの意見を聞きながら短期間でカイゼンを繰り返していきたいという、意識は以前からありましたが、仕事の仕方をガラッと変えることへの不安や難しさも感じていました。ディレクターに推薦してくれた上司から教えてもらった「スクラム」の精神と手法を胸に、とりあえずやってみよう精神でアジャイル的な開発がスタートしたのでした。

2週間に1回のKPT

コンテンツ(システムもですが)のイテレーションは週に1回、つまり毎週リリースを行うこととなりました。以前は、数ヶ月もしくは半年〜1年に1回のリリースであった事を考えると大きな変化です。なので、イテレーションも1週間単位となるのですが、ふりかえりは2週間に1回となりました。これはコンテンツ作成の時間を確保するためでしたが、毎週やるべきだったと今では思います。

ふりかえりの手法はKPTが選ばれました。

画像1

とても有名な手法なので改めての解説は不要かもしれませんが、復習のためにも書き記します。

①後のKPTを思い出すフックとして活動の思い出しを書き、共有する

②Keep:今後も続けたいよかったことを書き、共有する

③Problem:問題点、失敗を書き、共有する

④Try:試みたい改善策を書き、共有する

⑤投票:Tryの中から次のイテレーションで試みたいものに投票し、上位3つ程度をカイゼンとしてチケット化する

オンラインホワイトボードツールのMiroを使うとリモートでもあっても実際のホワイトボードの前で話し合っているように進めることができ、オススメです。

成功と失敗

・成功

以前より遥かに短い期間でふりかえりを行うことによって、鮮度の高い情報の共有を行うことができ、議論も活発になりました。また、細かなカイゼン案をチケット化して着手することによって、ふりかえりをやることの意義が明確になりました。また、Miroを使ってふりかえりの様子を残しておくことで、チームの状態の推移を見ることが可能になりました。

・失敗

前述しましたが、毎イテレーションでふりかえりを実施しなかったことによって、先のイテレーションの思いだしが困難でした。ふりかえり自体は有効であったので、きちんと時間をとるべきでした。次にふりかえりを行う人数が多すぎました。コンテンツチームは10数名いるのですが、その人数で、しかもオンラインで会話するのは困難です。小さなチームに分けて実施するべきでした。最後に、この手法に飽きてしまったことです。KPTに限らずですが、最初は目新しいことでも続くと慣れが来てしまい、あまり意見が出なくなってしまいます。それに気づいた時点で次の手法を試すべきでした。

一言で言うと、「ふりかえりのふりかえり」をやるべきでした。


最初は上手くいったものの、暗礁に乗り上げてしまったふりかえり。

次回はふりかえりをカイゼンすることについて書こうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?