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1ドル160円の時代にMBAに行く価値はあるのか?実際アメリカでMBAに行ってみて大将が思ったこと


モルモットでありたい。人生は一度きり。何事も自分で身をもって実験してみる

本当に東大に行って意味があるのか?本当に寿司大将になって意味があるのか?本当にMBAに行って意味があるのか?全てはやってみなきゃわからない。だったらまずはやってみよう。そんな自分をモルモットとして、実験するのが大好きな、Taishoです。人生は一回きり。『考え方とやり方次第で、なんでもできる』を伝えたい。もちろん自分自身にも。そう思って、チームのみんなと挑戦、実験してみる日々です。

この記事では、米国のMBAに1年進学をして、8月で卒業となるため、このタイミングでMBAに関して感じたことをまとめてみようと思います。アメリカ就活において、どのように方針を立てて、行動したのか?結果的に運よく、アメリカに残り、fancyな冷凍食品の新規事業開発の責任者として、アメリカで挑戦できる機会をいただくことができました。そちらについてもまとめているので、アメリカ就活に関心のある方は、↓の記事もご覧ください

最初に時間がない方向けに結論から書いておくと、米国MBAに絞って言えば、3年は働きうるビザが出るというところが価値があるポイントだと思っています。それ以外は、なかなか目に見えない価値だと思いますし、正直商売を学ぶのであれば、商売をして、お客様から学んだ方が僕は良いと思っている派です。人生のモラトリアム期間で、なんとなくMBAをアメリカで取るには、学費も生活費も1ドルが160円を超えて来ており(2024年6月現在)、だいぶ厳しいものになっている印象を受けます。

異国の地で、毎日英語を聞いて、話をして、物事を進めていく。これだけでも大きな挑戦です。アメリカに来てから1年と3ヶ月が経った時点で、この記事を書いていますが、毎日が修行だという感覚で生きています。楽しい修行の時間です。

MBAで商売が学べるのか?

商売を学ぶならお客様から学ばせていただくのが、最短最速だと思いました。これは元々予想していたことで、特に起業というプロセスに関しては、実際にお客様にサービスを提供しながらやったほうが早いと、今でも思っています。なので、元もこうもない話ですが、商売を学ぶなら普段の日々のお客様の仕事で学びながら、わからないことがあったら本を読んだり、お客様と直接話せば良いと思います。

ただし、米国MBAに絞って言えば、3年は働きうるビザが出るというところが価値があると話をしたように、「お客様」がもし日本人のお客様でないお客様を対象にするということであれば、話がちょっと変わってきます。

これができるだけ若いうちに、海外に行って、実際に働いてみることの大切さにつながると思っているのですが、お客様が誰か?を考えましょう。もしお客様がアメリカ人だとしたら、アメリカで働く権利を得る、ビザを得るということに価値があるということです(この記事を読んでいる人が、日本語を読んでいて、日本人であるという前提で書いています)

歴史的な円安をどうみるか?ですが、私は個人的にこれは日米の金利差だけからくるものではなく、日本から輸出できる産業が限定的になってきていることも影響していると考えます。そうなると、日本円で稼ぐではなく、ドルで事業として稼げる商売の難易度が高かったとしても、今後の日本国内の縮小が人口の減少にも伴って、明らかなので、この挑戦をしてみることに価値があるという考えでいます。

MBA卒業後に得られるビザの機会

CPT(卒業前の2ヶ月ほどの夏のインターン期間), OPT(卒業後1年間の期間の働ける期間), STEM OPT(STEMに該当する授業をとっていた場合に取れるさらに2年延長して働ける期間)。これらを活用して、合法的に、アメリカで、移民として働く権利を得ることになります。米国のMBAの場合、この権利が卒業することでついてくることに価値があるように思います。

もちろん商社、メーカーなど海外との接点があり、海外売上高比率が過半数を超えるような日本に本社がある会社で、L1の出向ビザを出してもらう。E2の投資家ビザを出してもらうなど、他にもやり方はあります。会社からビザスポンサードしてもらう形で、このような機会を得ても良いでしょう。

もし自分が起業家として、アメリカで登記して起業される方の場合には、E2ビザ、投資家ビザを出すために、3,000万円ほど(為替の影響もあるので、どんどん実質的に金額が上がっています)投資をアメリカにして、ビザを取得するもよし、もしくはO1ビザでこれまで仕事における事実ベースの実績が客観的に証明できる人はその手段でビザを取るもよしだと思います。

実際短期間で英語がどれだけできるようになるものなのか?

日本人と日本語だけを使っていたら、もちろんうまくなりません。この辺り、特に渡米後3ヶ月は英語しか使わないと決めて取り組んでいた部分でもあります。ただし、日本人の方の助けというものももちろん大変ありがたいもの。

なので、バランスを取るのが良いというのが僕の結論です。日本語話者ではない人が1人でもいれば、英語を使うことになります。なので、そのような環境を意図的にぼくは作ることで、極力英語での会話の機会を増やしていました。

MBAのクラブ活動でも、寿司クラブの会長になっていたので、英語で実際にプロジェクトマネジメントに近いことができるのか?英語環境で働く前に予行演習をさせてもらえていた部分もあります。寿司クラブ会長として、学校でインタビューされた時の記事がこれです。卒業後は、2024年9月からアメリカで働くことになります。

寿司を握ってみんなで食べるということができたので、この活動に助けられて、英語でのコミュニケーションの機会をとりやすかったのもあります。寿司を覚えたいという人で、もし興味がある方は、ここからお申し込みください。寿司大将になってから、海外MBAにいきましょう。

卒業式に出れない事情を伝えて、学内で卒業式の寿司パーティーという形で寿司を握って、食べることも卒業前にできました。学校の先生、ビザの申請を助けてくれたビザチームの方も来てくださり、とっても嬉しかったです。アメリカで就労するための、OPTの申請は、自分の学年では、自分が一番早く承認をもらえていたみたいです。これも受け入れてくれた会社、学校のビザチーム、周囲の人たちがビザのことを教えてくれたからだと思っています。感謝してます。

そして卒業寿司パーティの様子が、学校の公式のインスタでもその時の様子が上がっています。サンフランシスコでお世話になった人たちもたくさん来てくれて、サンフランシスコで過ごした1年と3ヶ月ほどの期間でこんなにも多くの人たちとのつながりができたことに感謝してます。

MBAの費用としては、どのくらいの費用を投資することになるのか?

実際に費用をこの記事を書くにあたって、見返しましたが、117,930ドル(1ドル160円換算したとすると、18,868,800円)ほどのお金を投資しています。この投資が意味のあるものだったのか?は、今後の自分の未来の結果が示すことになると思います。今その投資が意味があったか?を語ることはできません。

MBAにかけた費用

海外にMBAに行くことに意味があるのか?ないのか?という議論がよくあるように思います。しかし、これは思うのです。起業するのに意味があるのかないのか?そこに答えなんかないと、僕は思います。

どうせながら、その選んだ選択肢を正解にしたい。正解にできるように、楽しく、そこで出てくる課題と向き合う。そんな勇気を持ちたい。選択したことが正解かどうか?なんて今の僕から見たらわからないですが、楽しく、やり切ることを心がけています。一回きりの人生です。あれをやっておけばよかった、こうしておけばよかったと悶々とするくらいなら、やってみて、失敗しても、そこからまた改善すれば良いだけである。もしその失敗体験をしていたら、より多くの人に共感できる機会も増えるかもしれない。そんな気持ちで、物事に挑戦してみています。この辺の考え方は、拙著『成長論』を読んでいただくとさらに、合点がいくように思います

渡米後に襲ってきがちな、寂しい、孤独にどう対応するのか?

不安、孤独を感じていることをとにかく書き出し、自分のコントロールできることに対して行動するです。書き出したら、自分がコントロールできること、コントロールできないことに分けます。そしてコントロールできることに対して、やることを書き出して、とにかく粛々とやることです。やらない理由を作らないために、事前にGoogleカレンダーに書き込んで時間を先抑えしつつ、やると宣言する相手をチームを作ることによって作り、やれるようにしていました。

具体例を紹介したいと思います。為替相場に関しては、私たちではコントロール不能なことです。なので、ここに関して、悩んだり、何か行動することはしないものとして考えます。ただし、英語で仕事ができる状態までもってくるといったことは、私たち自身の行動でコントロールし、改善できることです。そしたら、どんな英語のレベルに持ってくるのか?を明確にします。仕事ができるとはどんな状態か?その仕事環境は日本なのか?アメリカなのか?実際にできている人は誰か?その人は、具体的に、いつ?何を?どのように?やって、その結果できるようになったのか?

こういった情報を集めて、行動に落とし込んで、粛々とやることで、不必要に不安になり、不安から行動が止まり、頭の中でモヤモヤと抱え込んでしまう、という悪循環を断ち切ることができたように思います。

MBA留学、英語学習などにおける、このような整理にお悩みの方は、以下からよろしければ、こちらからお問い合わせください。

アメリカに来て、1人でいる時間が格段に増えました。人間が1人で自由になる時間としては、生活の3割ほどの時間が適切だと思います。東京にいるとどうしても、夜遅くまでどこの飲食店も空いていますし、コンビニもあって、とにかく東京という街は離れるとわかりますが、ディズニーランドみたいなのです。夢の国です。個人的には、ものすごく寂しさが襲ってくる時もありました。環境が大きく変化しますし、日本とは時差もあります。加えて、英語での会話が続くので、歯痒く日本語ほど上手く伝えることができないと感じることなど、毎日です。

アメリカに来てから、夜は早く店も閉まりますし、コンビニはそんなに近くにどこかしこもあるわけではありません。そして飛行機で移動する機会もあり、移動先で日中に動けるように、朝4時起きで、サンフランシスコ国際空港に行くことも何度もありました。なので、まず早寝早起きになりました。前述した、自分の考えていること、不安に思っていることをとにかく書き出すことによって、今後どのようにして、新規事業をアメリカでやっていくのか?自分の進路をどうしていくのか?どんなチームを組閣していくのか?そもそも自分は何がしたいのか?自分が心から大切にしている価値観はなんなのか?どんな人たちと人生を過ごしていきたいのか?

などなど、これらを英語学習の会話の題材にもしつつ、1人になった時は、英語で、色んな国からサンフランシスコの地に来た人たちと会話して、そのものの見方や考え方を踏まえて、自分の中で整理するという時間を持てました。僕の性質にもよると思うのですが、僕は外向的な気質を持っており、人との会話からエネルギーをもらうタイプの人です。なので、あまりに人との会話がないと、徐々にエネルギーが枯れがちになることがわかっています。その気質と、英語学習の機会を作ることと、どうせなら実際に自分が興味関心があって、向き合っていることに紐づけて英語で話すことを、重ね合わせたような形です。

これがどれだけ意味があったのか?なかなか短期的には見えにくいと思いますが、日本に住んでいて、日本語だけで情報をとっていた時とは違う多面的な人生に対するものの見方を持つことができたように思います。

なぜ海外に行くなら早い方が良いのか?健康、体のメンテナンスに日本以上にお金がかかる国としてのアメリカ。そして経験は、その後の人生に活かせる

アメリカの医療費の高さは知っての通りです。確かに病院にかかる時、保険が適用される病院か?毎回確認が必要ですし、英語での診察でうまく自分の症状を伝えきれない、お医者さんの説明が理解しきれないそんなことが起きます。なので、やはり元気なうち、要は病院に行く回数が少なくてすむとき、体のメンテナンスを行う頻度が少なくて済むうちに、アメリカで挑戦したい人はしておいたほうがいいという考えです。

また米国留学の経験をしてから、その後の人生の長さが長けれは長いほど、そこからの気づきをその後の人生での選択に活用できることになります。ソフトバンク創業者孫正義さん(UCバークレー)、楽天創業者の三木谷浩史さん(ハーバード)など、日本に閉じない事業展開をされている起業家の方には、一定数(全員ではない。通訳を雇えば良いという考え方もあると思います)米国のMBA経験を経て、それを起業、会社経営に活かしていると感じています。実際私がご縁をいただいた北米味の素の代表も、UCLAのMBAに行かれた経験がある方でした。

健康は、日々の習慣から作られるものです。食べるもの一つとっても、健康を維持するためのコストが日本の方が低いです。病院を受診するということにおいてもそうです。アメリカの食事をまるまる毎回食べる物を選ぶことなく食べていたら、どんどん太るでしょうし、体調を崩すように思います。たまに飲むなどはしつつも、定期的な運動習慣、睡眠の質の改善、食べるものの改善。アメリカに来てから、本当に大事だと感じることが日本では健康的な食事も手に入りやすいし、治安も良く、夜でも河川敷を走ることができていたので、アメリカにきて「健康」の大切さは、さらに痛感させられました。

手軽に、いつでもどこでも、健康的で美味しい食事が手に入る日本が、夢の国ディズニーランドのようだと思わされる部分です。アメリカでも夢の国とは言わずとも、そういう食事にアクセスできるようにすることに、これから北米での冷凍食品、新規事業の立ち上げに関わらせていただく中で、挑戦してみたいとも思っています。

米国MBAに来て、米国に住んでみて、見えてきた日本の素晴らしいところとさらに素敵な国になるために存在するさらなる伸び代

品質管理/生産管理において、日本の会社の右に出るものはいないように思います。インターネット、AIの流れの中で、このような技術が活かせる産業で、大きく育っていくもの。僕は、北米の冷凍食品の市場に注目しています。

この日本人の現場における細やかな改善を粛々と積み上げる力は、正直寿司パーティを開催する時も、感じていたことの一つでした。細かいことで言うと、ロールを作るときに、そのままバンブーマットを使って、寿司を作ると洗い物の際に汚れを落としにくくなる。ただバンブーマットの上にサランラップを巻いてあげてやると、毎回洗い物が発生しないし、楽。など、このような改善の積み重ねはとても武器になると思うのです(僕自身にこの細やかさがどこまであるか?と言われると正直怪しいのですが、日本人の中では大雑把、でもその外に出ると、そんなに大雑把でもないくらいの自己認識でおります)

冷凍食品市場は、なんとコンピュータ産業と同じ市場規模を誇り、年間倍の速度でコンピュータ市場よりも成長しています。そして、生産管理、品質管理の技術が生きる領域でもあり、僕が大好きなインターネット、AIというような技術がそれほどまだ適用が進んでいない領域です。この領域で、特定の数字においてなら、世界一になれるのではないか?と考えています。日本という国はとても過ごし易く、貧乏人あっても、東大にいける(確率的に親の年収が高い傾向はあるにしても)とっても素晴らしい国です。

だからこそ、日本に閉じないで、少しでも今30代の僕ができることを、一生懸命にやり遂げたい。日本に1ヶ月だけ帰り、その後、2024年9月からアメリカで働くことになります。アメリカでの仕事、新規事業開発に本格的に挑戦する日々が始まります。チャンスをくださっている人たちに感謝し、自分のコントロールできることに集中し、ワンチームで今回もやりきり、結果を事実ベースの数字で出せるように挑戦したいと思います。

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