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谷村新司氏逝去に中国から多くの哀悼

 10月8日、「アリス」のメンバーであり、シンガーソングライターでの谷村新司氏が天国へと旅立った。2008年の北京オリンピックの際、歌手谷村新司氏は、開会式を現地で「ひとごととは思えない」という気持ちで見つめていた。1981年、北京のコンサートで初めて中国にポップスを導入してから42年。上海音楽学院教授として、中国人の若者に音楽を伝えるなど中国とのつながりは深い。代表曲「昴(すばる)」は、開幕式当日、各国元首昼食会でも演奏された。「過去の人生は中国大陸にいたかもしれない」と話す谷村氏は、北京五輪の成功を「中国にとってはすごく大きなチャンス」と感慨深く思っていたそうだ。

 谷村氏と中国との「出会い」は42年前。1981年8月、北京で3人グループ、アリスとして、2日間にわたって計2万人規模のコンサートをしたのが中国を訪れた最初だった。81年のコンサートは中国の音楽史上、歴史的な日でもあった。「ポップス」と「ノル」という感覚を中国に導入した日だった。当時、谷村氏は次のように語っている。

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