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【新社会人の方へ】同期とは言葉にできない存在になります


今年社会人になられた方、おめでとうございます。波乱の幕開けとなってしましましたね。でも、きっと20年後とかには、笑って話せるときが必ず来ますから、安心してくださいな。ところで、「同期」って英語でなんていうか知ってますか?実は、直接的な単語ってないんです。実は、海外には一斉に会社に入るという概念がないから。日本独自の文化なんです。

今の会社には、中途で入社したので、全く同じ月に入った同期というのはいないのですが、2ヶ月程自分よりも先に入った奴がいます。まさかこいつが、俺にとって大事な存在になるとは、その時は全然思っていなかったです。笑

彼はまぁ、一言でいうと「完璧な男」です。仕事ができて、頭も良く、顔もカッコよくて、社交的で、人懐っこい。「彼のことを嫌いである」ということは職場で聞いたことがない。いつもトラブルが起きても常に冷静に処理をして、スポーツ万能で音楽もできる。しかも鼻につくのが、これで性格が悪ければ良いのに、超やさしくて性格もマジでいい。俺の担当する便がトラブルと、自分の便そっちのけで助けに来てくれる。英語はもちろんのこと、ご両親の関係で、スウェーデン語も喋れる。前職はアメリカで取得したパイロット免許でハワイにパイロットとして仕事をしていた。タメのはずなのに、なんでこんなにも俺と違うんだ・・・。あぁ、マジで勝てない・・・。最強すぎるわ・・・。そりゃ嫉妬しますよ笑。

出会って2ヶ月ぐらいは、担当するエアラインが違うこともあって、そんなに喋らなかったのですが、たまたま住んでいるのがお互い会社の寮なので、実は目と鼻の先。そこからたまたま休みの日が同じになったので、彼の誘いに乗って、一緒にスノボに行った時のこと。お互いに飛行機好きだっていうこともあって、話が止まらなかったのですが、俺が「GOOD LUCK!!」のサントラ聞きたいなぁって言ったら、奴が「たぶんナビに入っているよ」って言うんです。まさか、俺とおんなじことをしている奴がいるとは・・・笑

よくよく話してみると、他人に対して思っていることとか、日本と海外の違い、「何かの対象に対してこう思う」というところがまぁ似てるというかほぼ一緒。本当は努力しているところを見せたくないとか、性格まで一緒。そしてスノボからの帰り、彼の運転なので、当然助手席に座っているのですが、まぁ眠くなる。実は俺は結構緊張しいなので、人が運転していても、どんなに睡眠不足でも眠くならないんです。そう、それだけおれにとって彼は居心地のいい奴なんだ、ってそこで確信しました。

彼は、将来的にはエアラインパイロットを目指しています。そんな話を彼から聞いたとき、俺も「本当はパイロット目指していたんだよね」というと、「俺は、お前パイロット、向いていると思う」と言ってくれました。今までそんなこと人生で言われたことが無かった俺にとっては涙が出るほどうれしかった。そんなこと言われちゃ、目指すしかないですよね。俺、単純なんです。笑

しかも彼は、アメリカのカリフォルニアで、全てのライセンスを取得済みです。経験者であるので、結構彼からアドバイスを貰って、その日からずっと自主的に勉強しています。彼のおかげで、自分は人生180度変えることができました。もともと自律神経失調症を患っていたこともあったので、根は結構ネガティブで、自分のことや可能性を否定し続けた人生でした。でも、彼も心理的には似ているところがあるけれど、あるからこそ、俺もこうなりたい。俺も奴に近づけるかもしれない。こいつと一緒に俺も空を飛びたいと、思わせてくれるかけがえの無い奴です。

本来ならばこの「コロナ」騒動が無ければ、実は奴は海外の航空会社にアプライする予定でした。フライトタイムと呼ばれる実務経験は若干足りないものの、あともう一本のところで「エアラインパイロット」としての人生を歩むはずでした。ところが今回のことで、その話もすべて流れてしまいました。たまに奴が俺の部屋に来て、将来のことを語ったり、仕事の愚痴を話したりするのですが、その日は、いつに無くやけに暗い顔。今回の海外行きの話もなくなってしまい、彼にとってトラブルが重なり、もう限界寸前ということころでした。今の俺には、エアラインパイロットの採用の話を持ってくるなんて持っての他、話をきいてそばにいてあげることしかできませんでした。俺は散々助けてもらったのに、俺は彼に何もできない。本当に無力です。

そして、勝手に俺は挫折の経験は無いと思っていました。お互い元々パッセンジャーとして、チェックインなどをしていたのは知っていましたが、最近になって「ランプ」として働いていた経験を知りました。ランプとは、お客様から預かった荷物を搭載したり、出発時に飛行機を後ろに押すプッシュバックと呼ばれる現場の作業をする仕事です。それだけ、飛行機に関する仕事をしていれば、そりゃ一日も早く飛びたいよ。そりゃ、あんなに落ち込むよな。そりゃそうだよ。彼にとって今が人生一番の踏ん張り時だったみたいです。俺が保証するよ。お前ほど必死にパイロットになろうとしている奴いないって。

いつもクールな顔して仕事いてるけれど、空や飛行機に対してはものすごく熱い、というかむしろ暑苦しい男なんです。今の会社で一緒に働けなくなるのは、そりゃ寂しいって言うのが本音だけど、でもお前がいるべき場所はここじゃない。俺は一日も早くお前が「エアラインパイロット」として活躍する姿を見てみたい。何年かかるかわからないけれども、俺も絶対にパイロットになって、また同じ会社で働けるように努力する。絶対に一緒にコクピット座るぞ。その為に死ぬ気で努力する。一日も早くお互いにパイロットになって、飛行機の前で写真撮ろうな。そんなことを思わせてくれ、奮い立たせてくれた奴に本当に感謝してます。そして、彼のおかげで、自分のいいところもようやく気づけました。それは「一度決めたら、何かに呪われたように努力するところ、そして何より諦めが悪いところ」そんなにカッコよくはないですが笑。

ただの同期だと思っていた奴は、俺にとってライバルであり、親友、バディであり、戦友なんです。お前が頑張っているから俺も頑張れる。なんか言葉にできない存在なんです。もし彼が殺されそうになったら、迷わず代わりに打たれますね。まぁ、向こうは俺のこと、そうは思っていないかもしれませんが。笑

日本の新卒一括採用って、すごく悪く言われていますよね。確かに若干22歳に一生働き続ける会社をわずか1年で決めろというのは、少々無理があると思います。だけれど、「同期っていう存在」は必ず自分に力をくれます。無償であなたを助けてくれます。だって、楽しいときも辛いときも一緒に共有してるから。実は今でも新卒で入った会社の同期とは仲良くしています。本当に青春でした。もしかしたら、今も青春かもしれません。みんな、自分の存在を高めてくれる大事な存在なんです。みなさんにも、これから素敵な出会いがありますように。

SHOTA

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