ながらSDGs通信[第7回]目標4.質の高い教育をみんなに
はじめに
このコーナーは、私がタウンアドバイザーを務める千葉県長生郡長柄町の広報誌に毎月連載している、SDGsに関するコラムをnoteを読んでいる皆さんにもお伝えするものです。
目標4. 質の高い教育をみんなに
今月は「目標4.質の高い教育をみんなに」です。
教育は、SDGsのすべての目標に貢献
SDGsでの教育とは、就学前から初等、中等、高等教育から職業訓練までを含み、性別、年齢、人種、民族に関係なく、すべての人がじゅうぶんな教育を受けられる社会を目指します。質の高い教育は、SDGsのすべての目標に貢献する重要なものです。
これまで教育は、貧困の撲滅とともに、途上国の開発における優先事項の一つでした。とりわけ途上国では女性や女児の教育への参加機会が改善され、結果的に、経済的な自立や健康的な暮らしにつながっているという報告があります。
ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)」
目標3の重要なキーワードに「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)」があります。UHCとは、「全ての人が適切な予防、治療、リハビリ等の保健医療サービスを、支払い可能な費用で受けられる状態」を指します。日本は、国民皆保険制度や保険医療へのアクセスなど、UHCの達成にいち早く取り組み、世界有数の健康長寿の国になったと言われています。
持続可能な開発のための教育
日本では、持続可能な開発のための教育として、ESD (Education for Sustainable Development)が広まりつつあります。ESDは、国連教育科学文化機関(通称ユネスコ)を中心として、現代社会の問題を自らの問題として主体的に捉え、取り組むことのできる人材を育成する教育活動です。近年、学習指導要項にもESDが盛り込まれ、学校で持続可能な開発を学ぶ機会が増えました。また、学校や生徒によるESDの課外活動も年々盛んになっています。例として、筆者が審査員を務める「大学生による中高生のためのSDGs/サステナビリティアワード」では、心の健康、食品ロス、森林再生など、様々な課題に対して提案がありました。
参考
国際連合広報センター「質の高い教育をみんなに」
文部科学省「持続可能な開発のための教育(ESD: Education for Sustainable Development)」
掲載情報
千葉県長生郡長柄町『広報ながら』2022年4月号