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MTGで勝つためにしたい7つのこと

≪自称、カジュアルプレイヤーです。≫

自分では、自分のことをレガシーとヴィンテージといったエターナルフォーマットを愉しんでいるカジュアルプレイヤーであると思っています。
Magic Online(以下MO)には、かなりのプレイ時間を割いているので、週1~2回又はそれ未満の回数リアルの大会にだけ参加する人達とは少し違いますが、(旧)プロツアーを目指したり、それに繋がる競技性の高いイベントに積極的に参加するために多数のフォーマットに手を出してみたり、ということはありません。
ですが、MTGを楽しむために勝つための努力はしたいと思っています。勝てなければ楽しめないというものでもありませんが、勝てればより一層MTGが楽しくなると思っているからです。

 ≪ガチなのかカジュアルなのかそれは問題ではない。≫

そもそも、自分に限らずMTGを遊んでいて、「勝ちたい」と思わない人はほとんどいないと思います。特定のデッキに拘ったり、オリジナルデッキの制作に夢中だったり、大会に参加するといろいろな楽しみ方をしている人がいますが、それらの人も基本的にはその拘りの中で如何に勝つかを考えている筈です。
プロを始めとしたガチガチの競技プレイヤーでも、家庭優先で偶にしかプレイできないカジュアルプレイヤーでも、“勝利”という目標は変わりません。しかし、勝つために何をしているかを比較すると大きく違ってきます。
自分もMOをプレイし続けていますが、強くなるためにすべきことをすべてやっているわけではありません。「めんどくさい」とか「そこまでやれない」といった理由、というか原因があって怠けている部分は多くあります。
それでも、自分の経験やこれまで読んだプロプレイヤー等の記事から「こうしたら上手くなれるだろう」とか「もっとこうすべきだ」と思うところがあるので、書いてみたいと思います。

 ≪勝ちたいなら勝つためにすべきことをしよう。≫

1 質を高めること

無より量。量より質。質よりも量と質。
当然ながら、勝つためには練習が必要です。MTGは、全く練習せずに勝てるような生易しいゲームではありません。ですが、数多くの練習をするには、練習相手や時間、環境などの制約が大きく、地方在住者や既婚者には難しいところ。
プロプレイヤーのように、高い技術を持つ者同士で指導し合いながら数多くの練習を積み重ね、練習の質と量の両方を満たすことが最適であるのは間違いありません。しかし、数少ない練習量でも十分な質を確保することで、ただ量を重ねるだけのプレイヤーより上手くなることはできると感じています。
練習が0では勝てませんが、練習を量だけこなしても勝てるようになるとは限りません。量を積み重ねられない人は、如何に練習の質を向上させるかを考えていく必要があります。

 2 悔しがること

対戦中に感情は要らないが、強くなるためには負けた時の悔しさが必要だ。
質を確保するためにまずできることであり、対戦を重ねる中で一番重要なことは、“反省”だと思っています。特に、負けた対戦から得られる経験は勝った場合よりも多くなります。
「あー負けた。次。」ではなく、“悔しい”という気持ちとともに、負けた原因は何か、他に取り得る選択肢はなかったのか、その場合は勝てる可能性があったのかなどを考えることで、その1回の対戦が自分自身に与える影響が非常に大きくなります。勝ち負けの結果ではなく、その対戦で何が起こったかという過程と、負けた時の悔しさがとても重要です。(※悔しさは反省のモチベーションになるので大事!)
最も良い方法は、対戦を録画する等して見直しながら検討することだと思います。MOでは、対戦を自動的に記録してくれるので、簡単に見直すことができます。紙での対戦でも、フリープレイなら後ろからスマートフォンで動画撮影しても良いと思います。
より簡単な方法ですと、感想戦があります。対戦終了後、対戦相手に迷惑にならない程度に、こちらのプレイングやサイドボード、デッキの構築について意見を求めてみましょう。将棋でもよく目にする光景ですが、対戦後の感想戦は、自分だけでは気付くことができなかった対戦相手の視点からの情報が得られます。対戦相手からの“第二者視点”の意見を対戦に取り入れることができれば、相手の手札の予測がしやすくなったり、使ったことのないデッキへの理解が深まったり、上達への1つの道になると思います。
また、個人的な経験からですが、MOでプレイしていると対戦後にすぐ次の対戦に、となることが多くなります。しかし、一定間隔で対戦の間にインターバルを設ける(現在は1リーグごとに1時間以上)ことで、その間に自然と対戦の振り返りと反省を脳内で行って勝ちやすくなると感じています。盤面や状況を記憶して反芻するだけでも上達には十分な効果があると感じているので、余裕がない方は対戦のインターバルなど対戦していない時でも重要な盤面や選択を記憶して考え直してみるというのも手でしょう。

 3 強敵(とも)をつくること

持つべきものは強敵(とも)。
何度かイベント会場で顔を合わせたり、対戦後の感想戦をしたりを続けていると、次第にMTGをプレイする仲間が増えてきます。MOだけでも、SNSとリンクしてジワジワと交流する相手が増えてきます。そうなると、様々な意見やデッキ、技術に触れることができます。
彼ら、特に自分と同等かそれ以上の実力を持つプレイヤーと、一緒に練習をすることができればベストですが、その時間が取れなければ、その人達が一方的に発信している情報を拾うだけでも知識や技術を入手することができます。もちろん、その情報を如何にゲームに落とし込むことができるかが重要ではありますが、まずは強敵のネットワークを構築し、彼らの発信を受け取ることから始めてみると良いと思います。

4 イメージすること

偽物の1は本物の1には及ばないかもしれないが、それは0ではない。
量を増やすことなく量を増やすことはできる。何を言っているんだ?と思われると思いますが、つまり、対戦をする以外でも対戦回数を増やすことはできるということです。
既に述べていますが、脳内で重要な盤面を何度も反芻することは、上達に繋がります。実際に対戦回数をこなしたわけではなくても複数の選択や結果を脳内で走らせることになるため、疑似的に対戦を経験していることになるのです。
それだけではありません。例えば、マリガンした後にデッキトップをちらりと見て、シャッフルしながらゲーム展開を想像してみたらどうなるでしょう。1~2回ではなくそれを何度も続けることで、自分の中に対戦回数以上の経験が重ねられ、どの程度までがキープできるかマリガンすべきかの指標を作りやすくなります。
これは、手札に1枚も土地がない場合にトップに土地があったからキープすべきだという結論を導き出したいわけではありません。手札に土地がない状況からデッキトップを見るということを何回も繰り返した結果、ゲームに勝てるプランを作ることができるデッキトップがどの程度存在するかを経験から把握し、マリガンすべきという結論を導き出そうということです。
少ない実戦であっても、疑似的に対戦回数を増やすといった工夫によって身に付けられる経験は大きく引きのばすことができるのです。

5 自分を疑うこと

上達とは、実力の殻を破ることにある。
「上手くなる」ということはどういうことか。スポーツにおけるそれと同様で、MTGにも2種類の上達があると考えています。
1つ目が、できることをより確実にできるようにすることです。これは、多くの場合は練習の質より量が重要です。わかっているが間違えてしまった場合や、理解はできるが思考時間が長くなりすぎる場合はこれが必要になってきます。スポーツで言うと、野球の反復的な守備練習などが思い当たります。
練習を積み重ねることで、多少複雑な状況であっても、過去の経験から判断することで思考時間を短縮できるし、間違いの起こりやすい状況やポイントに気付くことができるのでミスも減らすことができます。考えなくても体が勝手に動く「自動操作状態(オートパイロット)」を多くの状況で作ることで、「自動操作」ではない状況に思考を集中させることができるようになります。
※オートパイロットについて詳しくは晴れる屋の2018年9月28日「悪しき習慣と思考のアップデート」(Matti Kuisma)参照
「自動操作状態」で行動してしまったことによる失敗など、悪い例で提示されている「自動操作」ですが、基本的には練習の賜物であり、積極的に獲得したいものだと思っています。
2つ目は、新しいことができるようになることです。毎回同じメニューの筋トレを続けても身体は強くなりません。自分の限界を超えるようなトレーニングをすることで上を目指すことができます。
MTGでも、前述の「自動操作」の悪い例でもよく見られますが、自分の経験や思考だけで判断を続けていると、自分では気づくことができない間違いを起こしていることがあります。複雑な状況ではなく、例えば、1ターン目のセットランドでどの土地を置くかでも選択肢が発生しています。通常、こういった簡単な選択はほとんど「自動操作」で解決していきますが、そこにミスが潜在している可能性もあるのです。
新しいことができるようになるのは、自分の力だけでは難しく、他人の意見を聞いたり、自分とは違うプレイを見たりすることで得られる場合が多いです。もちろん、偶然、対戦中の結果で「自動化」されたプレイの中のミスに気付く場合や、急にひらめく場合もありますが、稀な状況であると思います。
どちらにせよ、自分が正しいという思い込みは、後者の上達を妨げる壁になるので、練習段階では常に自分を疑い続けていくべきでしょう。

6 成績を管理すること

こんにちは。モチベーションアップ委員会です。
自分の成績の可視化は、ものすっっっごくやる気に繋がります。特に、MOであれば収支を可視化すると、利益というわかりやすい目標ができて楽しくなります。※感じ方には個人差があります
また、先手後手や、対戦相手のデッキ、ゲーム毎の勝率を記録することで、自分のデッキ構築やプレイの弱点、サイドボードの適切さなどもわかりやすくなります。
最初は少し面倒ですが、Excel等の一般的なソフトを使用して成績管理してみましょう。それだけで日々何気ない対戦に色が付いたように感じ、より一層楽しめます。

7 デジタルを活用すること

2022年現在、MOやArenaといったデジタルコンテンツ(以下MO等)が既に展開されています。リアルでのMTGのプレイには、移動時間や他の参加者数、参加費用、開催時間の制限などがあります。地方在住者や既婚者となると、これらの制限は非常に重くなります。
それに対して、MO等はアクセス環境さえ整えば自分の時間に合わせて自由にプレイができます。移動時間もかからず、Arenaであれば基本無料なのでやり方によっては一切お金をかけずに遊ぶこともできます。MOであれば、前述したように過去のプレイの履歴を見返すこともできるため、練習の質を向上させることもできます。
時間制限の厳しい人だけでなく、プロプレイヤーでも練習ツールとして活用し、場合によってはそこからプロツアー等へ活躍の範囲を広げる人もいます。MO等は、幅広い需要にマッチしたツールです。
デジタルなので、バグがあったり、大きいイベントはアメリカ時間を基準に設定されていたり、完璧なものではありません。また、個人的にはリアルで友人とわいわい遊ぶ紙のMTGの方が好きだったりもしますが、紙のMTGをより愉しむための練習ツールとしては素晴らしいと思います。
※本気でMOを勧める文章を書くとそれだけで記事1つ分になるので今回は簡単に。

≪俺、やってないけどね。≫

実際自分がどうしているかというと、MOのプレイ履歴ってほとんど見返さないんですよね。見返した方が良いとは思っているけど、結局、対戦するのが楽しいから見返すくらいなら次の対戦始めるか休憩したくなってしまいます。
他者との意見交換についても、地方だとプレイヤーが少ないから難しい。SNS等を使ってコミュニケーションをとることはあっても、深く議論を重ねるということはほとんどしていません。
だからと言って強くなれないというわけではありません。質を確保できないなら量を確保すれば良い。飽きずに同じゲームを延々と遊び続けられるという継続力に関しては得意分野。MOに10年以上も潜り続けた結果、ある程度は勝てるようになってきました。
愉しみ方や個人の性格や能力、注ぎ込めるリソースの量は人それぞれ。この文章を参考に、自分を含め、各自ができることを整理し、MTGをより楽しめるようになると良いなと思います。
 
さ、MOのリーグに戻りますか。自分の好きなように量を重ねられるからな。
MOはいいぞ。
 
 
 
 
≪おまけ 2021成績まとめ≫
MO 1074戦681勝393敗(63.41%)
紙 138戦92勝46敗(66.67%)
2022年は紙で70%、MOはかなり好調だったので現状維持を目標としたい

≪おまけ2成績管理用Excel試作品≫

まだ数式間違ってるところとかあるので要注意

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