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依頼の距離感を考える(資金援助の手紙問題-補講①)

横浜市立大学(平成29年度 医学部)入試問題(補講①)

「“”手に“”論文を書く」人、“勝小”です。
(当noteの前提・諸注意等については、こちらの投稿をご参照ください。)

手紙問題(資金援助の依頼)の補講を始めましょう。

問題と関連記事の保管先

【問題】

【あなたは海外留学を計画していますが、渡航・滞在費など資金が不足しています。保護者等に資金援助を依頼する手紙を1,000字以内で作成してください。宛先・目的・金額等は自由に設定して構いません。手紙としての体裁、改行などの書式に特にこだわる必要はありません。】
横浜市立大学HP(国立国会図書館)より

分析編> ⇒ <解答編> ⇒ <補講①:今ココです>

依頼の方向性

今回の解答では、
●将来就きたい職業のために必要(業界最先端を学ぶ)
●自己資金の努力もしたが足りない
●海外留学の結果、目標が達成でき、就職後に還元可能(見込)

という流れでまとめています。
それなりにしっかりとした理由と投資(留学資金の援助)のリターンがあると、個人的には書きやすいのかなと思った次第です。

他のパターンとしては、
●海外に出て、視野を広げたい
●社会人になる前に行きたい(今の経済力では難しい)
●自身の夢を応援してほしい

という流れでもある程度書けるかもしれません。
このパターンを選ばなかった理由は、
・本当に日本ではできないことなの?
・本当に今でないとだめなの?
・お金は無限に湧いてくるものではないよ?

という指摘をなるべく受けないようにする意味で、少し理由を固めておきたかったという背景があります。とは言え、解答に採用したパターンでは理由の例示が非常に難しいものになり、その場の思い付きで書くことのハードルが上がります。実際の試験場で解答することになった際には、後者のパターンで書くことになるかもしれません。

保護者(主に両親?)との関係性にもよりますが、赤の他人ではない以上(必要資金の額にもよりますし、資金援助が当然というスタンスまで行くと好まれないかもしれませんが、)ある程度は応援したいという気持ちがあるという前提に立った解答でも全く問題ないのではと思います。

おまけ

みなさんは人にお願いをすることは得意でしょうか?
(得意、不得意という表現は適切ではないかもしれませんが)

強引に依頼を押し付ける人は、その強さが行き過ぎてしまうと周りの人に距離を置かれてしまうかもしれません。一方で、頑なに人に依頼せずに自己完結してしまう人も、それが行き過ぎてしまうと近づきがたい雰囲気をまとうことに繋がるかもしれません。

逆に依頼を受ける方でも、多少頼ってくれた方が心地よいと思うこともあれば、あまりに依頼が過多となり、ウンザリすることもあるかもしれません。何事も、双方の関係性に応じた"程よい距離感"が大事なのかなと思った次第です。

もちろん、依頼に対する対価の"納得感"も含めて。

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