葬儀社ってどうやって選んでいますか?
昨今、葬儀社のCMが増えたと思っている人多いですよね。
前々からやっていたセレモニー(風間杜夫さん)、さがみ典礼は亡くなった左とん平さんから加藤茶さん、くらしの友の市毛良枝さん、ちいさいお葬式、DMM(終活ねっと)のお葬式、地方都市にいけば、ご当地葬儀社のCMなど、色々あるでしょう。もちろん、イオン葬などや、ファミーユの家族葬。
遺族がネットから葬儀社を探す場合、SEO対策にお金を掛けられる大手ベンチャーのネット葬儀社案内がどうしても、クリックしやすくなります。
でも、葬儀は地域性や習俗性が高く、東京の葬儀のやり方が全国でまかり通るわけではありません。
私は仕事柄、全国各地のJA会館の葬儀スタッフの研修事業を担当してまいりました。南は沖縄から北は岩手県までです。残念なことに北海道の葬儀社には呼ばれておりませんが、地域により、葬儀のやり方はまちまちです。
お客様がネットから葬儀社を選ぶ場合、地域の葬儀社のHPへ直接リンクしてはいる場合と、大手のネット葬儀社に入る場合と2種類あると思います。
大手の場合、実際の施行をするのは地元の小さな葬儀社です。業務委託的な関係で、紹介料を施行金額の何%取る形で成り立っています。
私の知っている葬儀社様で、以前は〇〇葬と業務提携をしていましたが、もともと施行価格が安く設定されているところに、マージンを取られてしまっては、正直、手元に粗利が残らない、と言って提携を辞めたところがあります。
分かるように、紹介された葬儀社が丁寧に施行するかどうかはわかりません。葬儀が小さくなっても、人にかかる費用はでます。司会者や誘導の女性、受付をする人たちなどの人件費は別枠になっているところもありますが、込みですとかなり厳しくなってまいります。
そこで、お茶屋さんと言われる返礼品の取引業者に、人的部分の料金を肩代わりさせる葬儀社が出てまいります。
少し前まで、それでも、100,200個と返礼品がでれば、人件費を返礼品業者が持つことができましたが、家族葬となり、20個、30個しか返礼品がでなくなると、人件費を持つことも出来なくなりました。
最初は、フリーの司会者やレディさんを使えば、安い金額で済むので、業者と契約している弊社のような会社を辞め、自分で始めた女性を使い行っていました。
しかし、コロナ禍となり、人件費を持つことも出来なくなってまいりました。そうすると、返礼品の質を落とし、もっと安い料金で司会をする女性を探し、どんどん葬儀に関わるお金と質が下がっていきます。
今のネット社会での葬儀の仕組みは、一部、ここに挙げたようなことが起こっています。
安かろう悪かろうの葬儀となってしまいます。
ですから、親御さんが元気でいるうちに、その地域で何社かある葬儀社の比較検討を行っておいた方が良いと思います。
以前は農家をやっていたから農協で、ということも多いと思います。私共もJAさんのお仕事を承っております。
しかし、今はどんな地方にも、葬儀社の1社、2社はあります。広域に仕事をする葬儀社もあります。
私などは、呼ばれれば色々な葬儀社へ県を跨いで参ります。納得のいくご葬儀をする場合、どうするかを考えておくのは必要な事です。
そうでないと、病院からご遺体の搬送に来た(病院から紹介された)業者にそのまま頼むことになるのも多いです。その業者様がよい葬儀社ならいいですが、持ち回りや入札(?)で病院の搬送の権利を取っているところもあります。
納得のいく形で大切な方を送ろうと思ったら、事前準備が大切になります。
そうしたご相談を受ける場合も多々あります。
二度とない葬儀ですから、考えてみてくださいね。