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しょり
2017年9月11日 00:26
"俺は若い頃、人生というものは、複数の原因と結果が美しい幾何学紋様を描いて交錯、重なったポイントが発光して輝くものだと思っていた"町田康の「人生の聖」のラストに出てくる一節を、最近はなぞるように、温めるように反芻している。なんと美しい一文だろう。これまでの人生の中を振り返ると、あの瞬間は幾何学紋様の交錯だった、と感じる場面が、何度かある。交錯は解けることはなく、ただただ、私の人生の中で織